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マーケティングニュースまとめ Vol.32:「ヴァイブスの復活とストーリーの崩壊」など

日本

ヴァイブスの復活とストーリーの崩壊

TikTokにて「#vibes」のハッシュタグがつけられた動画が流行っているらしい。内容は何でもない。むしろないと言って構わない。「霧に包まれた巨大な窓の横にあるプールのきらめく水面をひとりの男性が仰向けになって浮かんでいる」みたいな雰囲気としてしか成立しない動画。そういった抽象的な雰囲気・哀愁ただよう世界観に、Vibesとハッシュタグをつける。
この記事の中では「ソーシャルメディアの時代には、「ヴァイブ」は視覚や聴覚に訴えかける印象的な瞬間以上の何か、つまりノースカロライナ大学の哲学教授ロビン・ジェームズの言葉を借りれば人と環境の「共感に満ちた共鳴」を意味するようになった。」と指摘している。その上で、「人は状況の「主人公」であることをやめ、交換可能な観察者になるのだ。」と述べている。もはや、自分が何者で、どんなストーリーを描き、どんな局面を迎えているのかなどどうでもよく、今この時の抽象的な雰囲気=vibesがあればいいというような考え方だ。
近年パーパス・ヴィジョンなど、ストーリーや言葉を軸とした多層的な世界観による消費世界を描こうとする動きがみられるが、まったく逆、というよりかはオルタナティブな発想に思える。ただいまの雰囲気に身を任せ、中動の中を生き続ける。パーパスの後には、ヴァイブスが世界を埋め尽くすのかもしれない。
k.t

Facebook、メタバース製品グループ立ち上げ

SNSプラットフォームで有名なFacebookですが、そのFacebookがメタバース領域に注力することが明らかになった記事です。メタバースとはインターネット上での仮想空間で他のプレイヤーと高い自由度で交流できる場合に言及されます。
フォートナイトやどうぶつの森などゲーム作品が有名ですが、Facebookの場合はゲームが主体というわけではないようです。FacebookはもともとARやVRに注力しており、オキュラスが有名ですが、モバイルインターネットの次のコミュニケーションプラットフォームとしているようです。
s.a

「ファミチキ越えの問題児」爆売れした訳

ファミリーマートが今年販売した「クリスピーチキン」が非常に売れている理由を解説している記事です。
ファミリーマートのホットスナックといえば、「ファミチキ」ですが、それとは別に「クリスピーチキン」という商品が人気です。
その理由が3つあり、①女性向けに食感や味を調整している②写真映えしやすい見た目にした③大々的な販促戦略だそうです。
どちらもチキンのホットスナックということで、ぱっと聞いたときにはカニバってしまうと思いますが、そこまでファミチキの売上は変わらないのが面白いです。
s.a

海外

パンデミックは収束。ただし、Twitter/Snapchatはそのまま。

海外ではワクチン接種がすすみ、パンデミックは収束しつつあるが、、、SnapchatとTwitteの売り上げは依然伸び続けているという。
特に成長しているのは、Snapchat。四半期の収益は前年同期比116%増の9億8,200万ドル。Snapchatのユーザーベースは、前年同期比23%増の2億9,300万人のデイリーアクティブユーザーとなった。Twitter社も同様に、四半期収益が74%増の11億9,000万ドル、収益化可能なデイリーアクティブユーザー数が11%増の2億600万人に達したという。SnapChatは近年、オリジナル番組、大量のAR(拡張現実)など、さまざまな新製品を展開している。そのようなコンテンツがプラットフォームに滞留する要因になっているという。
一方で、(現在はまだ影響が顕著に表れてはいないが)、アップルによるトラッキングのオプトイン・アウトの影響は少なからず今後に与えそうと記事では指摘している。人は滞留できているが、どのように(広告主からではなく)ユーザーから収益を得るのかは引き続き課題となる。Twitterでは、サブスクリプションやチップなどの新しい商品を導入し、Snapでは、eコマースの機会に焦点を当てているという。
k.t

Youtubeプレミアムライトを一部地域でテスト中

フィンランド、ノルウェー、ルクセンブルクなどの一部のユーザーに向けて、プレミアムのライト版をテストしているらしい。Premiumの月額料金が11.99ユーロから6.99ユーロへとほぼ半額になり、加入者には広告が表示されなくなる。一方で、バックグラウンド再生などの機能は一切使えない。価格を40%下げるだけです。もしこのサービスがアメリカ・日本でも同じ価格で提供されるとしたら、特にお得なサービスとは言えないかもしれない。
一方で、日本だろうがヨーロッパだろうか、コマーシャルに対しての嫌悪感は日に日に増してる。もし、広告だけをブロックさえすればいいというメリットに対して、対価を払えるユーザーが本当に日本でもいるのであれば、そろそろ広告ビジネスを根底から見直さなくてはいけない局面をいよいよ迎えてしまうのだろう。
k.t