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ムラタトモコ 個展「Windowscape」ご来場ありがとうございました!

HIRAETHギャラリーにて開催しておりました、ムラタトモコさんの個展「Windowscape」は本日で会期終了いたしました。
ご来場いただき、誠にありがとうございました!

個展「Windowscape」
風に踊る花々、頬を撫でるそよ風...暮らしの中の風景や自然をモチーフにしたイラストレーションの原画やテキスタイルデザインの展示です。
テーマは「Windowscape」。
日々の暮らしの中で心に留まった「窓から見える景色= window + landscape」を表現した造語です。
絵や布の展示や、暮らしの中で小さな幸せを感じられるようにと願って作った布やイラストレーション、紙のアイテムが並びます。

ムラタトモコ / TOMOKO MURATA
イラストレーター/テキスタイル作家
東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻 卒業
文房具の商品企画、テキスタイルメーカーの企画デザインを経て、活動開始。

「心にそっと寄り添い、小さな幸せを感じられるデザイン」をテーマに、暮らしの中で心に留まった風景を図案に落とし込みテキスタイルやドローイングで表現している。
オリジナルテキスタイルや紙ものの制作、イラストレーション連載や企業コラボレーションデザインを手がける。

HP: tomokomurata.com
Instagram: @murata_____tomoko


会場の様子

イラストレーター / テキスタイル作家として活動するムラタトモコさんの個展。

暮らしの中で心に留まった風景をもとに作品を制作されているということで、ドローイングもテキスタイルもどこか身近な安心感がありながら、洗練され澄んだ空気も纏っています。

もとになった風景や場面を想像できるよう 作品1点ずつにキャプションを付けられており、ムラタさんが見たものを思い起こすように作品をご覧いただけました。
このキャプションにある文が素敵で、ただ淡々とムラタさんの心に留まった風景を綴られているところにグッときます。
ムラタさんの作品を届けたいというまっすぐで純粋な気持ちが感じられました。

では、早速ですが、作品と添えられたキャプションをご紹介。


ドローイング作品

「flower」
窓辺に置いてあるフラワーベースと花を描きました。
生き生きとした強さを表現しました。

「木漏れ日」
枝から漏れる太陽の光を表現しました。
木漏れ日のキラキラした様子は人の心を元気にしてくれます。
絵の具の滲みや掠れからぬくもりを感じます。

「mountain」
窓から見える雄大な山々を描きました。
清らかな空気とキラキラとした月の様子が心も照らしてくれるような気がします。
絵の具の色むらやにじみ、凹凸といった表現のアナログな部分。
製作の上でムラタさんが大切にされているところです。
「wind check」
太陽の光の粒と頬を撫でるそよ風を描きました。
窓から入る心地よい、目に見えないけど心地よいものを表現しました。
絵の具の重なりによって、見る角度により異なる印象に。
窓から差し込む太陽の光のキラキラと美しい様子が伝わります。


会期中にずっとムラタさんの展示作品を拝見していてふと気づいたのが、「太陽の光をもとに表現された作品がとっても多い」ということ。

太陽の光を浴びると何らかのビタミンが生成されて身体によくて…という話はよく聞きますが、
そういった仕組みとはまた異なるところで、太陽の光には人の気持ちをあたためてくれる力があるのかなとか…。

窓から差し込む光、木漏れ日、空から降り注ぐ光。
ムラタさんの作品を見ていると、本当にいろいろなお日様の形や色があるということに気づきます。
絵の具の掠れや凹凸、にじみ、重なりといったムラタさんが大切にされているアナログな表現は不規則なリズムを生み出します。
意図的でない自然なあたたかさに繋がっているようにも感じます。

そばにいると本当にその光の下にいて元気をもらえるような、そんな幸せな気持ちになれる作品たちだなあと改めて思います。

テキスタイル作品

「block」
時の流れをイメージして木版画とドローイングで表現しました。
インクは顔料を少しずつ調合して色を制作しています。
木版画を使用して描いた作品と、版木、トートバッグ)

テキスタイルデザインを製作される際もアナログの表現を大切にされているというムラタさん。
こちらの作品「block」は木版画を使用して描いた絵をデータにしてデザインしたテキスタイル。

アナログな表現を使用することで、意図しないインクの掠れや木目、色むらが生まれます。
その不規則性が自然なぬくもりにつながっているのかと思います。

展示の様子
「Ripple」
香川県の父母ヶ浜を訪れた際に見た、どこまでも続く穏やかな波の様子を描きました。
シンプルな図案なので、インテリアファブリックなどに最適です。
「light dots」
窓から漏れる陽の光の有機的な形をイメージして、ドットの形は全て手描きで描いています。
光の形は似ているようで少しずつ異なり、丸かったり半月の形だったり。
「Breeze」
頬を撫でるそよ風が形になったらこんな感じかなと思いながら描きました。
流れにのってどこまでも気持ちよく吹く風を表現しています。

そして、実際に身につけて日常的に楽しむことができるのがテキスタイルの魅力ですよね。
日々の生活の中での小さな幸せになるような
テキスタイルデザインを使用した布ものや ドローイングがデザインされた紙のアイテムなど
たくさんご用意いただきました。

靴下やトートバッグなどなど

いかがでしたでしょうか?

今回の個展では、ムラタさんご本人は会期初日のみ在廊してくださったので、
ご来場くださったうちの多くの方は直接お会いされることはありませんでした。
ですが、その分 作品ひとつひとつに丁寧な分をつけられたり、製作過程を垣間見れるような展示方法をされたりと、
たくさんの方に届けたいというムラタさんの気持ちがびしびしと伝わってくるようでした。

そのうえで、今回の個展をご覧くださった方々(目指して来てくださった方も、偶然立ち寄られた方も)とお話ししてみて、
どういった過程を経て生まれた作品なのか作者の言葉で確実に知ることができる展示というのもよいものだなと感じました。
特にムラタさんは実際の風景から図案に落とし込み表現されているということもあり、
どんなものを見て表現された作品なのかということも気になりますもんね。

会期中は複数回ご来場くださる方もいてくださったり、本当にゆっくりじっくりご覧くださったりと、
ムラタさんが表現された作品が誰かの小さな幸せにつながっていたのかな、と嬉しく思っています。

この記事にも作品の写真と一緒にムラタさんの文も掲載しています。
ご来場がかなわなかった方も、ぜひムラタさんの心に留まった風景を思い浮かべながら作品もお楽しみいただければ幸いです。

素敵な展覧会を開催してくださったムラタトモコさん、
そしてご来場いただいた皆さま、誠にありがとうございました!

(HIRAETH 青山)


< 次回の展覧会 >

ひらのりこ eraser stamp exhibition
「ねこもよう」
■2023年2月18日(土)-3月5日(日)
■12:30-19:00
※月曜定休


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