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UCIの授業ノート8~協働学習の理論2~

こちらの続きです


前回の続きということで、協働学習の理論についてカリフォルニア大学の授業ノートを元にお伝えします。

今回はこの理論を支える言語観と学習観について書いていきます。

1 言語観
まず言語は創造や生産に必要なものである、という考え方です。
社会活動を維持し、何らかの成果物を生み出すために言語があるということです。
その活動の最中に付随する関わり合い(=協働)は、言語習得という観点からも欠かせない要素であるとも言っています。

2 学習観
学び合いや協力を行うための力(コミュニケーションのための言語運用力を含む)を育成することが学習の中核となります。

3 生徒・教師の役割
生徒は協力して目的を達成します。その最中に起こる関わり合いが言語習得を促進します。

教師は関わり合いや学び合いが起こる「学習の場」を設定することが主たる役割となります。具体的には以下のような設定を担います。
・問いの設定
・課題の設定
・ペアやグループの設定

生徒が協働して問いや課題の解決を行っていくのが学習活動の基本となるので、教師はその学習が円滑になるように支援し続けることも大切な役割です。

4 多様な知性の存在
生徒主体で学習は進み、生徒同士の関わり合いが意味ある形で続いていくことが学習効果の高さを決めます。
そのため、生徒自身に知的好奇心や課題解決へのモチベーションが生まれるかがカギとなります。
できるだけ多くの生徒の関心を高めるために、「多様な知性」を刺激していくことが求められます。
例えば講義型では先生の話を「聴く」+文字を「読む」ということが中心になりますが、
それだけでない多様な知性(「運動する」「法則性に着目する」など)を運用する機会を与えることで学習が促進されるという考え方です。


協働学習の理論について概要を書いてみました。
授業づくりの根幹の見直しや指導案を書く時の一助になれれば嬉しいです!

本日もありがとうございました。

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