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#059【絵本】空の飛びかた

今日も不思議な絵本の世界へ📚
絵本を読んだ記録として、感想を書いています。



はじめに

これは大人向けの絵本かなと思います。
何度も読むうちに味わい深くなっていって、読んだ方と感想を共有したくなる絵本。



今日の絵本

『空の飛びかた』

セバスティアン・メッシェンモーザー:作
関口 裕昭:訳
発行所:光村教育図書(2009年)




この絵本、要約すると・・・

要点をおさえた紹介文にチャレンジしています。
私の個人的な記録ですので、絵本に先入観を入れたくない方はスルーして下さいね。

この絵本は、




【散歩中に出くわしたペンギンとおじさんが空の飛び方を試行錯誤する話】




私が感じた事

「ペンギンって飛べたっけ?」が最初に出た感想でした笑

デッサン画のような少しだけ色が入ったモノクロの絵は、クールでカッコいい。男性でも読みやすい絵本だと思います。


でも、やつはおおまじめに
一羽の鳥になりきってやれば、きっと飛べる、と思い込んだのだ。

『空の飛びかた』より

ペンギンが飛べないことくらい知っているはずのおじさん。何かを感じて、飛ぼうとするペンギンにつきあうことにするのですが、色んな飛び方を考えては失敗する二人が少年のようにいじらしくて可愛い。

最終的に、その前触れもなくあっけなく飛んでいったペンギン。
「で、結局なんで飛べたんだ?」と考えると、
ペンギンは実はペンギンではなかったのか?と思います。

ひょっこりでくわしたペンギンのために、おじさんにとっては何のメリットもないのにああでもないこうでもないと思考錯誤した時間。
そして結局おじさんを振り返ることもなく飛び去ったペンギン。

何だったんだ?と唖然とするでもなく、寂しい気持ちも感じさせるでもなく、ただそのペンギンが飛んだという事実をみとめるエンディング。

楽しかったからそれで良かったと思えるのかもしれないけど、もしかするとおじさんは気づいたのかもしれません。
丁度何かに行き詰まったり悩んでいたりして、飛べないはずのペンギンに出会ったことは、天からのメッセージだということに。



できると自分を信じることが大事なんだよ
いろんな可能性を試すことは決して無駄なことではない
そしてその思いさえも手放せたときに可能になる

そんな風に感じました。
そしてこれは読んだ人へのメッセージにもなるのでしょうね。(私か笑)


色んな解釈が出来るようなこの絵本。
読んだ方がどんなことを思ったのか聞いてみたくなりました。

正解も間違いもない、ただどんなふうに感じるかだけ。
サラッと読むだけではもったいないステキな絵本です。





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