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探検! 「こども本の森 神戸」ミニレポート

本好きが一度は夢見るような、高い高い天井に届く本棚にかこまれて。「森」のような本のなかを、絵や言葉たちにいざなわれるままにすすみます。

ここは「こども本の森 神戸」。いつでも誰にでもひらかれた本の世界。赤ちゃんから大人まで、好きなところで好きな本を読んでいい!


高いところの本、どうやって読む?

壁一面の本・本・本・・・。まず気になるのが「手が届かない」問題ですが、上段の本はディスプレイ用であり(耐震用に止められていて外すことはできない)、同じ本が下段にも棚差しされていて読めるしくみ◎

壁面展示がずらり
「本棚の6段目より上に陳列してある本はこちらから手にとっていただけます」との説明書き


棚のセレクトは?

棚は15テーマ(しぜん、いきもの、かんがえる、いのち、こうべ、おはなし、あかちゃん、げいじゅつ、うみのむこう、よのなか、むかし~いま~みらい、あそび、くらし、たべもの、こそだて)でエリアが分かれています。文理・硬軟・言語が混合した本が並んでいるのが、大人にも面白い。思わぬ本との出会いを期待!

「こうべの森」「いのちの森」など独特な棚分類
「あかちゃんの森」のすぐ隣には赤ちゃんの過ごせるスペースもある
「しぜんの森」。自然科学系も、童話絵本も、ひとまとめ
「こそだての森」は、子育ての元気やアイデアをもらえそう
2階建て、吹き抜け。スロープで順に棚をめぐる。気になる本ばかりで足がすすまない
ところどころ「企画棚」がある。ここは新学期特集。時期ごとに変わる企画が楽しみ


読書スペースもあちこちに

館内にはいくつもの読書スペースがありました。たとえばこんなところ。

安藤忠雄建築を感じる空間
よくみると、椅子の上には絵本「たからさがし」が置いてある
ぽかぽか明るい

神戸の書店はどんどん少なくなっているし、電車やカフェでは読書派よりスマホ派が多勢。本を読む人を見かけることもすっかり減った、そんな昨今、このような新しい読書空間が増えることをうれしく思います。

小さい子どもたちのにぎやかな足音や声はよく聞こえましたが、かえってそれが子連れ親子には気楽かも。

たとえここで本を読まなくても、ここに来て楽しかったという思い出が、本への好感度へつながればいいな。


ここは図書館?

厳密には、図書館とは違う「文化施設」という位置づけのよう。本の貸出はできません。運営は㈱図書館流通センターが担当されているとのこと。ふつうの図書館とはひと味違う、本の森です。

おまけ:気になった棚・本たち

一部を紹介します。

娘が好きなオオサンショウウオで、ひと棚も使われている!(オオサンショウウオの本が3冊も集まってる)
「かえるの平家ものがたり」は渋い本でした。そして、その左右は洋書という新鮮な並び
好きなロアルト・ダールもいっぱい揃ってる
大人のほうが勉強したい
世界のコーナー。加古里子「万里の長城」はすごい本だった・・ゆっくり読みたいなあ

おわりに:感想

本の森のなか、とまりぎを飛びわたる小鳥のようでした。感覚としては、本から本へとネットサーフィンしていく感じ。Amazonの「おすすめ機能」と「試し読み」をリアルで体感できるような新しい場所だなと思いました。

手にした本は、じっくり読んでみたくて、どれも欲しくなりました。ここで興味を持った本があれば、地元の書店で買うことにすれば、本の文化や地元書店を守っていくことにつながるのではないかな。(神戸市内の書店リストなんかが配布されても実用的でうれしい)


本棚が写真映えするので、子どもをモデルにあちこちで写真撮影したくなりそうですが、大人は本と向き合う瞬間の子どもを邪魔せずそっと見守り、本に集中させてやりたいと思いました。

小さい子を連れていると、親のほうは本に集中することなんてできません。なので、大人だけで(自分だけで)来訪して、心ゆくまで読書や思索を堪能するのも楽しそう。

やっぱり本が好き!
ここで、これから、本とのよい出会いがたくさんありますように!

場所は三宮の東遊園地の南側(前に噴水があった広場)

(写真はプレオープン見学時に撮影)

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