コヨーテ

コヨーテです。ときどき砂漠から街にきて残飯を漁っています。

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コヨーテです。ときどき砂漠から街にきて残飯を漁っています。

記事一覧

いつの間にか

きっとまだあるはず ふたつの残像が 照りつける陽の光 騒ぎ立てる蝉の声 水に降りる羽ばたき 立ち上る土の匂い 大木を越えていけば 川沿いに出るはずだ 気の遠くなる時…

コヨーテ
7時間前
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部屋

こんなとき僕はいつも ひとつの部屋を思い浮かべる 隅には小さな薪ストーブ 窓には水滴がついている 外から大きな音が聞こえて ソファの下に猫が潜り込む 除雪車を運転す…

コヨーテ
1日前
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墜落

ここがどこかわからない 見渡す限り岩と氷だ どうやら突端にひっかかり 今にも滑り落ちそうだ 空気は薄く朦朧とする 遠くから声がする やっときたね 手招きが見える 僕は…

コヨーテ
1日前
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Soup

車が通り過ぎる音を 幾度となく数える 何度も寝返りをうって あきらめる 目を閉じて想う 藍が黒へと変わる方へ 僕の影が溶けていく 水面の小舟にあなたを残し 大きく手を…

コヨーテ
2日前
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にゃあ

今日も日が暮れてしまった 雨音のせいでいつもより静かだ 雫で外はよく見えないな 思い出すのはあの昼間 君は小さくまるまって 腕の中におさまってる カーテンの隙間から…

コヨーテ
2日前
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Stay Alive

実を言うと、今、とても悲しいのである。 これまでも、悲しみに暮れることはあったし、今もなお癒されない悲しみがいくつかある。それは僕にとってずっと背負うべき重しだ…

コヨーテ
3日前
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自己紹介|はじめてのnote

特に何を書こうと決めているわけではないけれど、時には宙に向かって吐き出したいことがないわけでもないので、場所を確保してみた。 紆余曲折を経て、一応所属している組…

コヨーテ
3日前
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何か書きたいと思うけれど、まだ定まらない。
今は他の人の記事を少しずつ読んでいこう。

コヨーテ
3日前
15
固定された記事

いつの間にか

きっとまだあるはず ふたつの残像が 照りつける陽の光 騒ぎ立てる蝉の声 水に降りる羽ばたき 立ち上る土の匂い 大木を越えていけば 川沿いに出るはずだ 気の遠くなる時を 押し流してきた 抗った人々の碑 でも僕らは先へ行く 車に乗ろう コーヒーを飲んで 大きな橋を渡る ほら塔が見えた がらがらのレストラン 親切なウエイトレス おいしくもないランチ 外を見る君の横顔 まるで僕たちしか いないみたいだ すべてがある 汗で服がびしょ濡れの 靴ひもがきつ過ぎる 完璧な世界

部屋

こんなとき僕はいつも ひとつの部屋を思い浮かべる 隅には小さな薪ストーブ 窓には水滴がついている 外から大きな音が聞こえて ソファの下に猫が潜り込む 除雪車を運転するのは 君の友だちだろう 僕はハムサンドをつくる コーヒーも入れるとしよう 僕たちはいったい どこから来たのだったか こんな寒い場所で 暮らしたことなんかないのに 外で犬が僕を呼ぶ 飛び跳ねてるんだ でも僕は出られない きっと生きては帰れない まるで夢をみているみたいだ でもこれはほんとうのこと ギシギ

墜落

ここがどこかわからない 見渡す限り岩と氷だ どうやら突端にひっかかり 今にも滑り落ちそうだ 空気は薄く朦朧とする 遠くから声がする やっときたね 手招きが見える 僕は飛んでいたはず 海と大陸を続けざまに越え 昼も夜も区別なく 誰とも交信しないままに 灯りが見える 反射はない あれはたしかに 地上の光だ でも声がした 降りてしまえば 二度と飛べない まやかしの休息だと 僕はただ 凍った翼で暗闇をいく 氷点下の空気と あの清潔な星を友として 僕は耐えた 孤独がなんだ

Soup

車が通り過ぎる音を 幾度となく数える 何度も寝返りをうって あきらめる 目を閉じて想う 藍が黒へと変わる方へ 僕の影が溶けていく 水面の小舟にあなたを残し 大きく手を広げて 音もなく深く沈んでいく ああ疲れたな 舟を漕ぐのは 水鳥の騒がしい声も あなたの横顔も 僕は好きだけど でももう力がない 水が耳を押す 上下がわからない 身体を鍛えてたなんて 馬鹿みたいだ この先の奥底で 僕はスープになる あなたは海が怖いと言った どうしてと聞いたけど なにも答えなかったね きっ

にゃあ

今日も日が暮れてしまった 雨音のせいでいつもより静かだ 雫で外はよく見えないな 思い出すのはあの昼間 君は小さくまるまって 腕の中におさまってる カーテンの隙間から光が漏れて 通りを人が通るたびに 部屋の中で虹が動く さびしいの?と僕が聞くと 君は何も言わないで 僕の鼻にかじりついた ちょっと痛くて大笑いした 暑い日だったね 汗だくだった 濡れた道路を見ている タイヤに乱れる青い光 遠くで猫が鳴いたような たしかにひとつ鳴いたような #詩 #猫 #にゃあ #雨 #日記

Stay Alive

実を言うと、今、とても悲しいのである。 これまでも、悲しみに暮れることはあったし、今もなお癒されない悲しみがいくつかある。それは僕にとってずっと背負うべき重しだ。 ただ、今僕をおそっている悲しみは、どうも手に負えそうにない。 時を過ごし、僕の背中に乗っかって僕の腰を少し折る程度のものではない。 僕はもう、この悲しみによって、潰れてしまうかもしれない。 雨上がりの朝に、道端で潰れているヒキガエルのように。 灼きつける陽射しのなかで、ぼくは淀んだ水面を見ていた。 ちいさな

自己紹介|はじめてのnote

特に何を書こうと決めているわけではないけれど、時には宙に向かって吐き出したいことがないわけでもないので、場所を確保してみた。 紆余曲折を経て、一応所属している組織はあるが、特に愛着があるというわけでもなく、人間関係も悪くないが執着があるわけでもない。 表面的にはそう見えなくても、心の中は浮き草みたいなものなので、常に引越ししたいとか、転職したいとかといった気持ちがある。まあ、いつも、万事うまくいっているなんて思ったこともないし。 noteで少し他の人の記事を読んでみたけ

何か書きたいと思うけれど、まだ定まらない。 今は他の人の記事を少しずつ読んでいこう。