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散文 私の場所はここじゃない
頭がぼーっとする。
頭が回らない。
動けない。
私の頭はもう眠りについている。
なのに、私の理性は起きようと、私の生活はまだ寝てはならぬと、強制してる。
頭があるという実感がある。
それはなんとなく悪いことのように思う。
脳があることは自覚してはいけないのではないか。
目が閉じそうで、視界が歪む。
目の上に頭がある。脳が重くなり瞼を閉じさせようとする。
脈を感じる。
心臓を感じる。
ドクドクと私の全身を駆け巡る血は、どこから来たのだろう。
寝てはダメだ。
ここから離れないと。
布団の中に入るまでは、私の体は休めれない。
布団の中では、私は休まる。
布団の中だけは、自由になる。
飛んでいく。
遠くへ遠くへ飛んでいく。
私はやっと、消えていく。
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