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0円からの創業支援を促すために、コワーキングスペースの支払を後払いにしています

 コワーキングスペースもりおかでは、一ヶ月以上の契約以外では、先払いではなく後払いにしています。これには理由があります。

 前は全て先払いでしたが、スペースの中でお金のない人がいきなり商売を始めても大丈夫なスペースにしているので後払いにしています。
 事業やプロジェクトが成功するか失敗するか、やってみないとわからないものがあります。ここでいきなりでもやってみて成功したらスケールを上げていき、失敗したらほかの利用者やスタッフからのアドバイスや経験を元に成功まで繰り返してみる。実績をつくることで資金調達にもつなげていく。そのようにほぼ資金的にない状態から事業やプロジェクトを育て、生活を安定させていくための役割作りの場としてのコワーキングスペースであるために、後払いにしました。そこから実績を積み重ねていって、シェアオフィスだったり不動産物件を借りて始めたりしてもらえればうれしいですし、そのサポートとして街のコワーキングスペースはあるべきだと考えております。

 創業支援を目的としたコワーキングスペースも増えています。そのオーナーさんや行きかう関係者の方ともお話しすることがあったりしますが、まずは「起業にあたって実績があるかどうか」「スペースやサービスを利用するにあたって、対価は払ってくれるか」「こういう補助金や助成金があるが使ってみないか」というのを聞いてきます。安心して起業をするにはそこまで聞かないと信用にならないのは経験則として理解できますが、果たしてこのやり方のままで起業をしたい方が増えるのかどうかとなると、個人的に疑問を感じざるを得ません。単純に資金的なハードルが下がっただけで、悪く言えば今まで通りの創業支援です。それでも増える要素にはなると思いますが、事業が失敗したときに失敗した人の信用まで保障ができているとは思えませんし、たとえ様々な施策を施しても増加しないと思います。逆の発想をすれば「事業が失敗したときに失敗した人の信用や実績に対する信頼性まで保障ができて」いれば、創業の成功率は高くなるのでないかと考えています。ここが私自身、日本の創業支援に一番欠けている視点ではないかと主張したいことです。

 また、これから先はAIの発達や外国人労働者の雇用、健康を害したり脳機能の障害の影響によって、多くの人が仕事を失ったり続けられなくなります。今もそうですが、上記の影響で既存の会社があり続けられる保証や雇い続けられる保証はない時代を生きています。先の見えない状況に順応していくため、顧客の隙間を考えて売り出す戦略を考察しながら試しにやってみたり、これまで培ってきたノウハウや技術を他業種に応用できるように、小さく試験的、様々な人からアドバイスを受けながら具体的な行動から始められるような環境が必要になってきます。だからこそ、私は本来は起業家よりも会社員や会社の社長こそが、上記の環境を提供できるコワーキングスペースを活用していかないといけないと考えています。コワーキングスペースで新規事業や事業の維持のためにたまにでも毎日でもいいので試行錯誤しながら利用していくことで、事業を続けられたり時代に対応した仕事ができるように寄与する使われ方ができれば、次世代のために本当に役立つビジネスだと考えております。スペースの事情にもよるので、述べていることを全てのスペースで担保できるとは言えませんが、その可能性を追及できればと思い、コワーキングスペースもりおかでは基本的に後払いにしています。

コワーキングスペースもりおかでは、1日1000円以上の売上が取れれば元がとれますので、ご利用をお待ちしております。

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