あのブランド牛で石けんが!?問い合わせフォームから届いた驚きの提案!
ある会社から驚きの問い合わせ
当社にはホームぺージで、お問い合わせを受け付けているフォームがあります。色んな法人様から当社への提案を募るものです。
ある日、こんな内容が届きました。
赤箱や青箱の原料には牛脂が使われています。米沢牛の牛脂で石けんが作ることができないか?というお問い合わせです。なんて好奇心をくすぐる問い合わせなんだろう・・・。まずはオンラインでお話しを聞いてみることにしました。
連絡をくれたのは「株式会社 米沢牛黄木」という会社さん。2023年になんと創業100周年を迎えたそうで、何か新しい取り組みができないかと考えていたみたいです。そんな中で、牛乳石鹸が牛脂を使って石けんを作っていることを知り、連絡をしてみたとのことでした。
米沢牛の牛脂で石けんが作れるのか!?気になる!面白そう!米沢牛の牛脂で「赤箱」を実際に作ってみることにしました!
研究所で石けんを作ってみる!
牛乳石鹸の赤箱や青箱などの石けんは「釜だき製法」で作っています。石けんは工場の大きな釜で作っていますが、今回は研究所メンバーが手作業で作ってくれることに。さっそく後日、牛脂を送っていただきました。
届いた牛脂は、パウチ状のものでした。スーパーで、透明な小袋に入った固形の状態の牛脂はよく見かけますが、この米沢牛の牛脂はなんだか高級感がある・・・。どうやら融点が低いので、こういったパウチ状にしないと溶けだしてしまうみたいです。さすが米沢牛。
さあ、まずはこの大量のパウチを開封してビーカーに移す作業から!
取り出した牛脂を量って
ヤシ油などの原料をいれて、温めながら混ぜます。
熟練の技で見極めて、
そして、熟成。
そうして、最後に調整し、完成した石けんがこちら!
工場で石けんが作られる過程は何度も見たことがありましたが、こうやって手作りで作られているところを見るのは初めて!同じ牛脂でも、微妙に反応が違うようでした。また、完成品を見てみると、色やにおいも少し違う。研究所メンバー曰く、ある程度予想はしていたとのこと。さすが。
使用感はいかに?使い比べてみた
「米沢牛石けん」が完成しました。さあ、普段使っている赤箱とどういった違いを感じるのか!新規事業室と研究所のメンバーで、実際に使ってみました!
使った感想をメンバーで話していると、「ちょっと泡立ちがよくない気がするけど、泡が弾力があってクリーミィな感じがする」と感じた人が多かったようでした。さすが牛乳石鹸の社員、石けんの違いが分かる人が多い!
やっと完成した米沢牛石けん。ぜひ問い合わせいただいた方にも使ってもらわねば。普段東京にいらっしゃるようですが、たまたま大阪に立ち寄る機会があったので直接お会いして使ってもらうことになりました。
実際に使っていただくと、「なんだか泡立ちが良くないですね」とストレートな感想が(笑)。続いて、「でも泡がクリーミィな感じがしますね」とのこと。おおー、私たちと同じ感想でした。話を聞いてみると、小さいころから牛乳石鹸の石けんで毎日手を洗っていたみたいです。だから違いが分かったのですね。
実際のところ米沢牛石けんと通常の赤箱の違いはどうなのか?研究所メンバーに聞いてみると、”牛脂”でもウシの種類や産地によっても、石けんにした時の性質が違うのだとか。今回の牛脂はオレイン酸という脂が多く含まれていて、弾力があってクリーミィな泡の石けんができたみたいです。よりリッチな泡立ちということですね。さすが、米沢牛!みんなの感想は正解でした!
この米沢牛石けん、現時点で販売には至っていません。しかし、問い合わせがなければ、米沢牛で石けんを作ってみようと思わなかったですし、研究所のメンバーと石けんについて話し合う機会もありませんでした。今回のお問い合わせには、好奇心をくすぐられ、そしてあらためて石けんと向き合う機会をいただいたと思います。また、「やってみることの大切さ」を気づくことができました。
新規事業室は「新しいコトに挑戦する」部署。米沢牛の牛脂で石けんを作れるかどうかなんて考えもしませんでした。そんな新しいコトをこれからも挑戦し続けたいです!
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