活動終了のお知らせ

2022年3月をもちまして、私共「COVID-19多言語支援プロジェクト」は活動を終了いたします。


<団体概要>
「COVID-19 多言語支援プロジェクト」は、東京外国語大学の在学生と卒業生を中心として、2020年4月1日に結成されたボランティア集団です。これまでに以下の活動を行ってまいりました。


①多言語情報発信活動
新型コロナウイルスに関して政府や首都圏(注1)の自治体、大手メディアから日本語で発信される情報を収集し、16言語(注2)に翻訳してウェブサイトに掲載してきました。これにより日本に滞在する外国人の方々が、ウイルスから自分自身と周囲の人の身を守り、安全にかつ安心して日本での生活を続けるための一助(注3)となることを目指してきました。また、ウェブサイトに掲載した情報をTwitterやFacebookで拡散し、在留外国人と繋がりがある日本人の力も借りながら、情報を当事者まで届ける試みをしてきました。私たちのウェブサイトは現在までで、約44,248セッション、115,283ページビューを記録し、延べ34,323人の方にご覧いただきました(2022年2月7日現在)。
注1: 東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県の1都3県
注2: やさしい日本語、英語、韓国語、簡体字、繁体字、フランス語、スペイン語、イベリアポルトガル語、アラビア語、ベトナム語、ドイツ語とタガログ語、インドネシア語、ブラジルポルトガル語、ウルドゥー語、ネパール語(公開日時順、ネパール語翻訳は(株)アークコミュニケーションズより提供。現在はイベリアポルトガル語、ネパール語を除き日本語を加えた15言語を公開中。)
注3: 日々の感染予防策および新型コロナウイルスの感染が疑われる際の相談窓口について、特別定額給付金や住宅確保給付金などの経済支援、雇い止めにあった方の相談窓口などの情報を掲載してきました。


②意識啓発活動
Instagram、note等のSNSを中心に、日本人向けの情報発信を行ってきました。内容は「ウェブサイトの紹介」「緊急事態宣言の内容」など、周囲の外国人に伝えてもらうことを目的にしたものと、在籍スタッフへのインタビューを通した多言語支援・多文化共生に対する意識啓発に分けられます。前者では日本語母語話者であっても曖昧にしか理解できていないと考えられる情報を整理して発信し、それを受け取った日本人が身近にいる外国人を支援できるようにしたいと考えました。後者では、プロジェクトに参加してくださっているスタッフの方々、そして運営を担うリーダーの翻訳に込める想いや多文化共生に対する理想などについて聞き、まとめたものを投稿しました。これについては全体をnoteに掲載し、そちらに誘導する意味もありInstagramに投稿しました。


<活動終了に至った経緯>
この決定に至った理由が2点ございます。1つ目に、情報の需要が減っていると判断したためです。
以前よりサイトへのアクセス数が減少しているほか、発足当初に比べコロナ禍での生活様式が定着し、記事にする情報も少なくなりました。たとえ少数でも情報を必要としている人に届けたいという想いもございますが、そのために大勢のボランティアスタッフが時間を使うことは適切ではないという結論に至りました。
2つ目に、現在の活動状況から継続が難しいと判断したためです。発足から約2年が経過し、私たちの生活もある程度通常の形に戻ってきております。オミクロン株の流行など、まだ安心できる状況にはありませんが、現在在籍しているスタッフがこれまでのように活動できなくなりつつあることをふまえると、終了という形が最も現実的だと考えました。また、ボランティアでの翻訳・情報発信はあくまで緊急的な措置であると考えており、そういった観点からも今回の決断に至りました。

以上の2点から、当プロジェクトは3月で終了いたします。
今後はこれまでの活動や活動を通じて得られた知見を報告書にまとめ、記録として残す予定です。皆さまにご覧いただける形で公開したいと考えておりますので、また改めてお知らせする予定です。

長きにわたり私共の活動を支えていただき、本当にありがとうございました。

何かプロジェクトについてお気づきの点、伝えたいことなどございましたら、以下の連絡先までご連絡ください。
メール:covid19.multilingual.jp@gmail.com
宛先:COVID-19 多言語支援プロジェクト


完全ボランティアワークですが、ウェブサイトの運営に少額ながらかかる費用を賄うため、ほんの少しだけご支援いただけますと幸いです。首都圏に住む外国人の方が周囲にいらっしゃれば、ウェブサイトやTwitter、Facebookを拡散いただけるだけでも大きな助けになります。