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【音楽×珈琲 鑑賞録】3月13日~リヒャルト・シュトラウス オペラ『ナクソス島のアリアドネ』 × TORTOISE COFFEE マンデリン・タノバタック

音楽観を鍛える鑑賞録。
それにあう珈琲をそえて。
3月13日のテーマは【ジャンル】

とりあげる作品は、
リヒャルト・シュトラウス /
オペラ『ナクソス島のアリアドネ』
×
TORTOISE COFFEE /
マンデリン・タノバタック

リヒャルト・シュトラウスの名言
"I may not be a first-rate composer, but I am a first-class second-rate composer."
「わたしは一流の作曲家ではないかもしれませんが、一流の二流作曲家です。」

リヒャルト・ゲオルク・シュトラウス
Richard Georg Strauss
1864年6月11日 - 1949年9月8日
ドイツの後期ロマン派を代表する作曲家、指揮者。

リヒャルト・シュトラウスは1月28日の『英雄の生涯』以来です。
『ナクソス島のアリアドネ』 (Ariadne auf Naxos) 作品60は、リヒャルト・シュトラウス作曲、フーゴ・フォン・ホフマンスタール台本によるオペラ。
原典版が全一幕約1時間35分、
改訂版が全二幕約2時間(第1幕40分、第2幕80分)。
この楽曲は、以前記事にしたジャン=バティスト・リュリが作曲した『町人貴族』の劇中劇。スピンオフみたいなものでしょう。それを改めてリヒャルト・シュトラウスが作曲したり編曲したりしました。ややこしいので、ここではあまり詰めないようにします。

『ナクソス島のアリアドネ』の見どころは、

"プロローグで、別々に準備された悲劇と喜劇を時間の都合で同時に上演せよという難題を出され、悩む音楽教師やオペラ作曲家、プリマドンナ、踊り子たちのドダバタぶりが描かれる。
つづく本編では、プリマドンナが演じるギリシア神話に基づくアリアドネの悲劇と、踊り子が演じるツェルビネッタらによる舞踏劇が同時進行する。おおむね、アリアドネ側の荘重なアリアの後でツェルビネッタ側が軽妙に突っ込みを入れる形が繰り返される。"

つまり、悲喜こもごも展開の2時間ドラマ
この台本を手がけたフーゴ・フォン・ホフマンスタールとリヒャルト・シュトラウスは、この作品の前作『バラの騎士』で大成功を収めた、まさにゴールデンコンビ。
たとえるなら、「松本隆と筒美京平」のクラシックオペラ版といったところでしょうか。
お互いが支えあうパートナースタイルで、ホフマンスタールが死去するまで続けていくことができたことが素晴らしく、そして羨ましい。

リヒャルト・シュトラウスの性格は、
上記の名言からも、以前記事にしたとき見つけた"I haven't enough genius."という言からも、謙虚さを持ちながら自信の有り様が受けとれます。
それはこうした偉大なパートナーがいたからこそ考え至ったものかもしれません。そんな協業を続けていけるパートナーと出会えるようにしていきたいものですね。

音楽にあう珈琲を考えてみる

このリヒャルト・シュトラウスの音楽を受けて、淹れる珈琲も思考してみましょう。
今回は、長野県上田市のTORTOISE COFFEEマンデリン・タノバタックであわせてみました。

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マンデリンを定義すると、
「インドネシア・スマトラ島の北スマトラ州、アチェ州で栽培されたアラビカコーヒー」となります。そして、タノバタックは、スマトラ島の高地リントン地区のバタック族によって作られたコーヒー豆。
日本で焙煎される多くのマンデリンは、深煎りで提供されることが多いのですが、なぜかといえば、マンデリン独特のフレーバーによるところがあります。
今回いただいたマンデリンも、スモーキーとかスパイシーとかハーブっぽいという表現を彷彿とさせ、個人的なイメージにはタバコ感がある気もする。吸わないのでよくわからないところなんですが。
深煎りにすることでこの特性がグッと引き出され、イメージは昭和の純喫茶的世界観に包まれるような気がします。「マンデリン×深煎り」という鉄板のコーヒーを掛け合わせて励行する創作活動。ホフマンスタールとリヒャルト・シュトラウスのように、素晴らしいシナジーを生み出せるパートナーにしていきたいものですね。

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