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研修が上手くなるための、たったひとつの方法。

研修のお仕事を始めて、早6年とちょっと。

それまでに色々な民間のほにゃらら資格を取得してきたり、大学院で学ぶ機会がありましたが、研修に登壇する中で「やっぱり手札は多いに越したことはないなあ」などと感じることも増えています。

今日は、研修をお届けする中で、手札を拡げ、高い価値を提供するための方法(うまくなる方法)について、自分なりに思うところを書いてみたいと思います。

それでは、どうぞ!


課題設定も、研修もどっちも大事

人材開発・組織開発に携わる上では、対象者を取り巻く状況が何で、望ましい姿と現状にはどのようなギャップがあって、何をすればそのギャップが埋まるのかを丁寧に解きほぐすことが重要です。

「なんかウケそうだから、とりあえず1on1しとこ~」みたいな乱暴な見立ててで介入をしても、実際機能しません。なので、課題の見立てが一丁目一番地(古い?)で、その先の最後が、研修などの介入施策であるのがセオリーです。

とはいえ、実際に「介入施策」が、参加者とのインターフェースになるわけであり、それらの研修も重要な要素であることは否めません。

対象者が効果的な「学び」を得るためには、「研修」という一つの場はやっぱり大事だと思います。(もちろん手段に走っちゃいけないですが)

「使える手札」を集めるために

さて、そんな研修を参加者にとって満足が行くものにするためには、実施側ができること。その一つが「手札」を増やすことです。

アイスブレイク、ミニワーク、演習、講義・・・様々なモジュールで研修は構築されています。そして、より使い勝手が良いものもあれば、あんまりピンとこないものもあるのも事実。

これは実施する側とツールの相性や好みもありますが、対象者に応じて「手札」をたくさん持っていると、対応の幅が広がります。

では、どのように手札の引き出しを増やすかというときに、大事なスタンスがある思っています。

(1)「学びの場」に飛び込み続ける

ある研修会社の代表が、「ワークショップというのは、お互いに真似し合うものだと思っている」と言っていたのが印象的でした。

確かにその通りで、自分がゼロから生み出すのは非常に難易度が高いです。そんな中で、ある一般向けのワークショップに参加して、よかったアイスブレイクの手法を参考にするとか、良かった対話方法を参考にする、などで引き出しを広げるほうが、やりやすく難易度も低いです。

もちろん著作物をそのまま利用するというわけではなく、エッセンスを活用させていただくイメージです。

社会には、インフォーマルな学び(一般向け勉強会)から、セミフォーマルな学び(民間資格など)、そしてフォーマルな学び(大学院など)がありますが、それぞれの場所で色々な学びの手法が転がっています。

中原淳『働く大人のための「学び」の教科書』P107

(2)民間の資格コースもおすすめ

個人的には、民間の資格コースは、ことワークセッションの武器を広げるという意味では、とても役に立つと感じます。

資格コースなので、正式に学んだことをデリバリーしていいですよ、というお墨付きをもらっているとありがたさもあります。しかし何より「資格」を名乗るくらいですので、様々なセッションが洗練されていることもあります。

たとえば私の場合、これまで以下のようなワークショップやアセスメントの資格(的なものも含む)を取得してきました。

・ワールドカフェ
・ストレングス・ファインダー
・コーチング
・システムコーチング
・レゴ・シリアスプレイ
・リーダーシップアセスメント(LCPアセスメント)

これはそれぞれそれなりに相応のお金がかかった(3万から250万まで)のですが、これらのコースで学んだ手法は、自分の引き出しを非常に拡げてくれた、と感じています。

(3)大学院はコスパが最強

そして、一番おすすめしたいのは私が通っていた立教大学大学院 経営学専攻リーダーシップ開発コースです。こちらは信じられないほどの学びの重厚さで、言葉にはとても言い表せない質の高さ、量の豊富さです。

教員陣の質の高さ、仲間の質の高さ。そして知が交流する日本の主要な場所で、あらゆる学びを最高品質の学びを経験する機会に恵まれている、と感じていました。(今も感じています)

私が入学したときには、民間の学びに慣れていたので、「え、この特別講座のクオリティ?!民間にしたら一体いくらなんだ。20万?30万かも・・・」と、下世話な計算をついしてしまった自分もいました。

入学のために勉強し、チャレンジする必要はありますが、今振り返っても、かつてない最高の選択だったなと思います。あの時、受験しようと思った自分を褒めてあげたいです。

まとめ:「学び続けるべし」

結論、研修が上手くなるには「たくさんの学びの場に飛び込み続け、自分が学び続けること」です。そしてその内容を、自分なりに解釈して実施をする。

そうすると、手札が1枚2枚と増えていき、色んな状況に対応できる武器を持っている状態に近づいていきます。

1つのやり方を深めるのも、それもまた大事なこと。
同時に、新しい世界にも飛び込むと、まだまだこんな問いの方法があったんだ、こんなワークのやり方もあったんだ、と発見があることも間違いありません。

「学びを届ける人は、誰よりも学ぶこと」が大事です。
改めてその大切さを感じている次第でした。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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