見出し画像

おすすめの一冊『事例で学ぶOJT-先輩トレーナーが実践する効果的な育て方』

こんにちは。紀藤です。さて、毎週日曜日は、おすすめの一冊をご紹介するコーナー。本日ご紹介の一冊はこちらです。

『事例で学ぶOJT-先輩トレーナーが実践する効果的な育て方』
田中淳子 (著) /経団連出版
https://amzn.asia/d/6eQrlas


「OJT」とはなにか

OJTとは、「On the Job Training」の略で、新入社員の早期育成を目的する仕組みとして、多くの企業で取り入れられています。

その理由としては、新入社員だけでなく、育成に関わるOJTトレーナーと呼ばれる教育担当も、育成を通じて能力開発が促されることから、有用だとされています。

一方、初めてOJTトレーナーの役割を担う人は、不安もあります。
たとえば、以下のような不安も、本書では紹介されています。

◆すぐ、ふて腐れる人にはどう対応するのか
◆わからないことを質問されたら
◆「この仕事、意味あるんですか」と言われたら

本の紹介より引用

こうしたことに対して、本書は「OJTトレーナー研修に長年携わってきた著者が、育成事例をまとめたもの」と紹介されています。合計66の事例として紹介される一つ一つが「あるある!」と思わずいいたくなるものばかりで、それに対する考え方や行動が明示されているため大変参考になります。たものです。

OJTトレーナーにおすすめの一冊

先週、ITの会社様に向けた、OJTトレーナー研修を実施いたしましたが、いくつか「OJT」に関する本を読む中で、個人的に最もわかりやすく、実用的だと思った本がこちらの一冊です。

OJTトレーナーの役割とは「新入社員の育成リーダーとして、周囲を巻き込み、育成環境を整えること」と定義し、そのために必要なことを紹介しています。

以下、本書の紹介から、見出しの共有をいたします。

<本書の主な内容>
●第I章 OJTトレーナーの役割
OJTトレーナーにふさわしい年齢は?/自分の指導に自信がもてない/OJTトレーナーも成長目標を設定する
●第II章 周囲を巻き込み、みんなで育てる
周囲の協力を上手に得るには?/OJT未経験の職場でも大丈夫/ちょっとした仕事を用意しておく/残業させるかなどの方針も決めておく
●第III章 新入社員と信頼関係を築く
新人配属初日の注意事項/新入社員がうれしいこと、戸惑うこと/信頼されるOJTトレーナーになるには?/「一癖ある人」の情報は伝えるべきか
●第IV章 業務の教え方と質問対応
仕事を「教える」ポイントは?/説明上手になりたい/質問にどのように対応すればよいか?/同じことを何度も聞いてくる
●第V章 社会人としての基本を学ばせる
コミュニケーション力をつけさせるには?/「報連相」を教える/価値観や「マインド」を伝えたい/気働きを教えたい
●第VI章 経験学習を生かす
仕事の厳しさを実感してもらいたい/当事者意識が育つ経験/失敗経験から学ばせたい/希望する仕事を経験させてみる/仕事にやりがいを感じてほしい
●第VII章 仕事の取り組み方を教える
仕事の目的を意識してほしい/優先順位をつけた段取りができない/言われたことしかやらない
●「第VIII章 新入社員との1on1ミーティング
配属先に不満を漏らす/同期と比べて焦っている時は?/成長を自覚させたい
●第IX章 フィードバックと振り返り
上手に褒める/「褒める」と「だめ出し」どちらが効果的?/注意をすると笑ってごまかす人には?/OJT成果を共有する「成果報告会」

まとめ

言われてみたら、たしかにこの疑問ある!と言われるようなものがふんだんに紹介されていて、またその回答も非常に的を射たものと感じられ、実に勉強になりました。

OJTトレーナーの役割を担っている方には、特にITエンジニアでの企業の事例が豊富なので、その方にはおすすめをしたい一冊です。
育成の上の、補助線・指針となるかと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?