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研修を効果的に行うための「90/20/8の法則」

こんにちは。紀藤です。研修連続登壇4日目です。
今週の研修はあと1日となりました。最後まで参加者の学びのために、走り抜けたいと思います。

ちなみに昨日の研修では、初めて研修中に急に声がかすれて、全く声が出なくなる、という事象が発生しました。水を飲んでも、咳払いをしても全くダメで、声を出すとその瞬間に咳き込んでしまうという状況に(汗)。

今回はパートナー講師にサポートに入ってもらっていたので、その部分を説明してもらってなんとか復活しましたが、焦りに焦りました。本当に、講師というのは、風邪を引いたり、喉を壊したりしたら、その瞬間に仕事が成り立たなくなります。多くの方を巻き込む仕事でもあるので、本当に、体が資本だな、と切に思った次第です。

ちなみに、その話をしたら、妻から「Riola(リコラ)」というスイス生まれのハーブキャンデーが最高に良いらしい(Youtube情報)とのことで、買ってきてくれました。家に帰ってから、ずっと舐め続けております。

・・・と、前置きが長くなってしまいましたが、今日は研修が連日続く中で、「研修中の振り返りの大切さ」について、改めて感じることがありました。今日はそのお話をお伝えしてみたいと思います。それでは、まいりましょう!


「90/20/8」で研修を組み立てる

研修デザインにおいて、いくつかのセオリーがあるとされます。
色々な方が研修デザイン(インストラクショナルデザイン)のポイントを述べていますが、個人的に使いやすいと思っているのが、『研修デザインハンドブック』(ボブ・パイク/著)で述べられている「90/20/8」のルールです。

どういう話かというと、参加者の学習効果を高めるには、「8分に1回の参加」「20分に1回のリビジット(復習)」「90分に1度休憩する」というのがお勧めである、という話です。

まず、「8分に1回の参加」とは、「人間の脳は受け身な状態が10分以上続くと興味を失い始めるといいます。よって8分を一区切りとして話を組み立てる事を進めています。8分が計画したら、情報提供をやめ、そこまでの内容を振り返ってもらったり、自分なりにまとめることを促します。

次に「20分に1回のリビジット(復習)」とは、大人が記憶を保持して話を聞くことができるのは20分程度という考えから提案されています。よって20分ごとに短期記憶を長期記憶に促すために、ポイントを繰り返したり、ペースを変えたり、異なった形式にする(「演習」→「振り返り」など)などをします。
 こうしてペースを明らかに変えることで、記憶が人まとまりやすくなります。

そして最後に「90分に1度休憩する」というのは、脳が集中力をキープできるのは90分までという考えからです。そのため、90分に1度休憩してリフレッシュするようにすることを推奨しています。

これをまとめて、学習に有効な時間配分として「90/20/8」と述べていましたが、まさにこれは研修を実施していて、その体感覚とあっているように感じます。

振り返りと行動計画にはたっぷり時間をとる

また、これは大学院の授業で習ったと記憶していますが、研修終了時の振り返り&行動計画は、半日研修なら少なくとも15分程度、1日なら30分程度設けるのがポイントという話です(少なくとも、です)。

これは私も本当にその通りだな、と思っており、もし振り返りがなく伝え続けて終わると、本当に何も残りません。振り返りをして、学びを教訓化して、実践を予定しなければ、学びの内容は実行されないと感じます。

たとえば、研修内容の復習をまとめとして講義(5分)→個人でどんな内容を学び・何に気づき・行動計画を立てる(5分)→グループでその学びをシェアして視点を拡げて深めてもらう(5分)→全体でシェア(5分)としたら「20分振り返りに必要」となります。

そのプロセスの中で、研修の中で何を考え、何を感じたのかを整理することになります。そして自分だけではない、他者の視点から学びを得ることも可能になります。
 あるいは研修を提供する運営側としても、意図していた知識・スキルを習得できたか、研修のゴールが達成できていたかを確認することができますし、想像していなかったような受け取り方(良くも悪くも)があることも感じ、今後の研修に活かすことも可能になります。

これを、最後つまってしまってバタバタっと終わらせると、消化せずにバクバクと流し込んだ食事のように、記憶に定着させることも難しくなるなあ、と感じます。味わうって、大事。

まとめ:「振り返り」は重要な学びである

私の反省でしかありませんが、「研修で喋りすぎてしまい、長くなってしまう」ことがよくあります。
よって、わかっちゃいるけどバタバタっと終わって後悔・・・ということが以前はしばしばやりがちだったのですが、最近はようやくコントロールができるようになりました。具体的には、半日では15分程度のバッファ、1日では30分程度のバッファを設けるようにしてから、ちょうどいい感じで収まるイメージになりました。

「振り返りも重要な学びである」。

改めてこのスタンスを胸に留めおき、参加者の皆様の思考が巡らせられるようにプログラムを作成すること。当日もその余裕を持つこと。その重要さを改めて感じている今日この頃でございます。

また久しぶりに、ボブ・パイク氏の本も参照にしましたが、意識できてなかったこともあったなあ、と改めて学びになりました。もっともっと腕を磨いて、良い学びを提供できるように頑張りたいと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!


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