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モバイルハウス事業の展望:長期事業計画と温めているアイデア

CountryWorksは「建築ロスを生まないライフスタイルの提案」をミッションに掲げ、空き家のない社会を目指しています。この記事では、モバイルハウス事業によって、どのように社会を変えたいと考えているかを記載します。

はじめに

現在日本には6,243万戸の住宅のうち876万戸が空き家だと言われ、この数は年々増加しています。にもかかわらず、毎年90万戸以上の新築が建設されているのです。

完全な廃屋は、言わば大きな粗大ゴミであると考えており、これらにより特に地域の景観は大きく損ねられています。空き家をなくそうと考えた時、大きく方法は二通りあります。1つは空き家を使える状態のうちに再利用すること。2つめはそもそも空き家にならない家を建築することです。

モバイルハウスの展開はこの後者にあたります。
CountryWorksでは、将来的に6,000万戸の住宅のうち1,000万戸がモバイルハウスにより成り立つ社会を作り、それにより空き家のない社会にインパクトを与えたいと考えています。

モバイルハウスの魅力

空き家が生まれる理由の多くは、家そのものに価値があっても、立地条件などその土地にニーズがなくなってしまうことにあります。移動が可能なモバイルハウスを使うと、不要になればニーズのある場所に移動できるため、空き家になることはありません。

また、モバイルハウスは以下の通り、既存の住宅に対し3R(Reduce・Reuse・Recycle)を体現する持続可能な住宅であると言えます。

- Reduce:小空間でも快適な暮らしを提案することで、建築資材や冷暖房・電気の使用を削減
- Reuse:移動可能な建築により、次の使い手の元に渡りやすく、再使用率を高める
- Recycle:移動可能かつ材料種の少ない組成により、集約型廃棄が可能になりリサイクルを促進

またモバイルハウスは太陽光や風力などの再生可能エネルギーとの親和性も非常に高いため、モバイルハウスの普及は、建築の課題解決のみならず、持続可能な社会の実現への大きな後押しになると考えています。

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モバイルハウス事業で目指す規模感

モバイルハウスが1,000万台普及する社会を実現するため、CountryWorksでは長期的に以下のステップで事業を展開していきたいと考えています。

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2020〜
【1泊2日(アウトドアホテル事業):100台】
付加価値を乗せない単純な空間貸しの事業であれば、一回あたりの利用時間が短ければ短いほど単価は高くなります。例えば現状のTENARは約8.5平米のワンルームですが、1泊2日利用であれば1泊20,000円程度で売り出すことが可能です。

それに対し家賃と考えると月100,000円、1泊3,000円程度がせいぜいでしょう。この単価差から、初期は少ない台数で短期間貸しからスタートし、事業が拡大していくにつれて長期利用のサービスを作っていきたいと考えています。

2023〜
【10泊11日(他拠点事業 or セカンドハウス事業):10,000台】
1泊2日の宿泊事業から、最終的にやりたい長期の住宅・オフィス事業の間に、10泊11日程度の他拠点ないし、セカンドハウス(別荘)事業の展開を検討しています。

2028年〜
【1000泊1001日(住宅事業 or オフィス事業):1,000,000台】
最終的には、自動運転やドローン配送、GPSによる住民票追跡などの技術革新を基盤とした、完全移動型のライフスタイルを提供する、住宅またはオフィス事業を展開していきたいと考えています。

その他、アイデアメモ

ここからは、ざっくりと考えているモバイルハウスの売り出し方や事業構想をお伝えします。

1)モバイルハウスは、家ではなく部屋
モバイルハウスはハウスとはいうものの、1人に最適な「部屋」と考えるとしっくりきます。部屋なので、当然その中に全ての機能(キッチン、トイレ、洗面、シャワー、ランドリーなど)を詰め込む必要はなく、センターハウス的な固定の建築とセットでの展開が好ましいと言えます。

このセンターハウスがTENARでは「リゾートホテル」であり、他拠点サービスでは別の施設の活用を想定しています。住宅サービスでもこの考え方が肝であり、1人が1部屋を賃貸ないし所有し、その部屋を自動運転で自由に動かし、各地のセンターハウスとセットで居住するような新たなライフスタイルが考えられます。

この考え方であれば子供部屋は子供と共に巣立っていき、子育て後の空き部屋もなくなります。学生寮や単身用の寮を設けなくても住人がそれぞれの家を持ってやってくるようになるかもしれません。とてもワクワクしますね。

2)自動車と住宅の間にあるモバイルハウス
2000年前後、電話・PC業界は、電話に特化したフューチャーフォンと、計算や検索に特化した固定のデスクトップパソコンに大きく2分されていました。それが、バッテリーの進化、3G回線、wifiの普及、アプリストアの普及などの技術革新により融和し、その間にスマートフォン、タブレット、ノートパソコンなどの、電話もでき持ち運べる端末という巨大な市場を生み出しました。

私はこれが移動に特化した自動車と、居住に特化した家の間でも起こると考えています。これらを引き起こす技術革新は、自動運転、バッテリー、ドローン配送や住民票などの社会システム、電気の自給、水の浄化システムなどにあるのでは、と想像しています。

自動車・住宅市場は国内だけでも60兆円(自動車製造のみ)、30兆円(住宅新築のみ)という超巨大市場です。これらが融和することで生まれる市場において、インパクトある事業者になるべく、日々構想しています。

3)他拠点・セカンドホーム事業の構想
TENARの次の事業である10泊11日事業は、他拠点生活を提唱し、全国展開しているADDressさんのようなサービスを第一案として検討しています。センターハウスには、全国に2500校以上ある未活用の廃校を利用し、そのグラウンドに長期滞在用のモバイルハウスを並べます。

ターゲットは小学生以下の子供がいるファミリー層とし、廃校舎を子供が遊んで学べる、大人は仕事場として活用します。そうすることで、ファミリーで複数のエリアで、子育てと居住・地域交流ができるようなサービスが目指せればと考えています。

4)1000泊1001日の住宅事業の構想
モバイルハウスの展開には、箱そのものの技術革新や大量生産に加え、全国において居住できる場所を確保することが重要になります。そのため、TENARや他拠点事業による場所プロデュースのノウハウを活かして、全国に大小様々なセンターハウスを確保することが肝になります。

地域の魅力やコミュニティも意識しながら、100万台のモバイルハウスが設置できる場所を全国各地に確保し、モバイルハウスを購入ないしレンタルしたユーザーが、それらの場所を定額で自由に住み替えられるようなサービスをイメージしています。


CountryWorksでは、現在TENARの事業マネージャーを募集しています。詳細は以下リンクをご確認ください。

募集要項:

TENARとは:


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