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イエローナイフ(カナダ)

(78番)  1998年   1月

イエローナイフへオーロラを見に行ってきました。
オーロラに挑戦するのは3回目です。周りの人達の情報でここが一番オーロラの見える確率が高いと聞き、それで行くことに。
さて、3度目の正直となりますか・・・

一回目の挑戦はアイスランドで全く見えませんでした。
二回目は昨年の3月にフィンランドで、少し見られました。
しかし、その時はオーロラのことなどすっ飛んでしまうほどのインパクトのある自然現象が見られたのです。
それは「ヘールボップ彗星」です。1995年に地球から10億kmも離れた所で発見されました。
「黒い砲丸がグレーっぽい尾っぽをつけて空にぽっかりと浮かんでいる光景」は、本当にこの世のものとは思えず、何度も何度も目を凝らして空を見上げました。👀😮
1番上にカシオペア座、その下にヘールボップ彗星、そしてその下にオーロラのカーテンがユラユラと揺れていました。
もうこの時は感激しまくりでした。次に地球に近づくのは2,500年後だそうです。
日本でも空気の澄んでいる地域などでは観測できたはずで、ご覧になった方も多いと思います。

1日目 1月26日
✈ 18:30 発 成田: エア・カナダ
  09:50 着 バンクーバー
マイナス17時間

到着後、🚌 バンクーバー市内観光
ガスタウン(ダウンタウンにあるバンクーバー発祥の地で19世紀の石畳の道にレンガ造りの建物をそのまま使用した古風な街並みが続く)
チャイナタウン(1858年ゴールドラッシュの時代に発祥した町だが、現在では風水の関係でリッチモンドに移動していった人が多い)
スタンレー公園(自然を満喫できる都会のオアシスで世界の美しい公園にも選ばれたことがある)
クィーン・エリザベス公園(市内で一番高い丘にあり、標高は152m。ここから見渡すダウンタウンと海の眺望は素晴らしい。春から夏にかけては美しい花々が咲き乱れる)

レストランにて昼食

空港へ
✈ 16:00 発 バンクーバー: エア・カナダ
  18:23 着 エドモントン

✈ 20:00 発 エドモントン: エア・カナダ
  21:38 着 イエローナイフ
バンクーバーにプラス1時間

ホテルへ

🛏 イエローナイフ泊

ホテルに着くと日本からあと二つのツアー客とアジアからのツアー客がたくさんいて、流石に人気があるなあ・・・

オーロラベルト
C社のサイトより
北緯60度到達証明書

2日目 1月27日
🚌 イエローナイフ市内観光

イエローナイフ}の説明
1770年頃、イギリス人のサミュエル・ハーンがHBCという会社で毛皮交易をしながら、銅鉱山を求めてカナダ北極の各地を旅した。当時この付近に住み、銅製の器具を使用していたネイティブ・カナディアンの事をイエローナイフ族と名付けたことから、この地名になった。
1896年には最初の金がグレート・スレーブ湖畔で見つかったものの、あまりにも辺境の為にゴールドラッシュが起きたのは1936年頃の事。
60年以上も掘り続けているにも拘らず、掘削が終わるまでにはまだ25年もかかる見込みとか。
最近では北部でダイアモンドや他の鉱物が見つかり、21世紀に向けて発展が見込まれている。人口は18,000人で、ほとんどが50歳以下。

ここは、オーロラベルトの真下に位置しており、晴天率も高くそれに伴って、オーロラの出現率も高い。3日間で90~95%の確率。
実はオーロラは冬だけのものではなく、一年中見ることが可能で、特に夏は赤い色が出てくるそうだ。

夏のオーロラ
S社のサイトより

オーロラの原理は地球の磁場と太陽風プラズマにより、発生すると言われている。要は「エネルギーの高い電気を帯びた粒子が磁力線に沿って地球の上層に流れ込んできて、大気に衝突し、光を発する」とか。
うーむ、分かったような分からないような・・・🤔
発生条件としては「天気が良く晴れていること、太陽の活動が活発であること、空が暗いこと」の3つで、寒さは関係なし。

因みに防寒具はレンタルがあるので、日本からわざわざ持参する必要はない。一式としてつなぎ又はツーピースの防寒服、ブーツ、手袋、帽子となっている。
私は「ダ〇〇ルの肌着」を用意して行ったが、あまり、暖かくは感じなかった。ちょっと残念・・・

日本を出発する前に調べた1月の平均気温は最高がマイナス23度で最低がマイナス32度だった。
昨日は移動が車内も含めてほとんどが室内だったので、寒さがどのくらいか出発前にホテルのドアを開けて外へ出てみた。
恐ろしくて、最初の一歩がなかなか踏み出せずにドキドキした。😱
一息吸い込むと「きゃ~、何これ?鼻毛が凍るぞ~、空気を吸い込んだら喉を極寒の空気が通って行くのが分かるぞ~」てな感じで、何度かトライして少し慣れたのでこれならいけると自信がついた。

小型のバスに乗り込む際、一人一人にヘラが渡された。
「え?何に使うの?」と訝し気にしているとすぐに分かった。車内が凍っているのだ。
窓越しにガイドさんが案内をしてくれる時に、窓ガラスにこびり付いた氷をそのヘラでゴシゴシと削り落として外を見るためだった。
いやはや、こんなおもしろい体験するのは最初で最後だろう。「あちらがこの町の教会です」等という説明があった。

実際にバスから降りて見学したのは:
州議事堂(1993年に建てられた立法府。円形になっている議会場の真ん中には白熊の毛皮が敷かれていた)

州議事堂
C社のサイトより

ディ―ロ・ネィティブ・カナディアン村(郊外の森の中にあって緑に囲まれており、小さなロッジや彼らの住まいであるティーピーと呼ばれるテントがある。所謂、観光施設)

町中にある温度計を見ると「マイナス29度」と出ていた。やはり、実際に目にするとギョッとする。🫢

温度計
C社のサイトより

午後は自由行動
オプションとして、犬ぞりやスノーモービル・トレイル、カリブー鑑賞などがあったが、どれも他の国で体験済みなので、夜に備えてホテルで休憩をした。

1月27日 北方角の星座

21時ごろ、ホテルを出発し車で30分ほどのオーロラ鑑賞用のキャビンまで移動。
広いキャビンの中は暖かい飲み物が用意されていた。
観測の為に外に出る際、覆面レスラーのような顔を全面すっぽり覆う(目と鼻と口の部分は開いている)マスクをした。これは日本から持参した。
万全の格好をしたら、雪の積もった場所で寝そべって空を見上げるのだ。

本日は、ほんの少し、緑色のオーロラが見えた。出現するとその後は燃え尽きたように煙のようなものが見えた。
12時半ごろ、キャビンを出て01:30頃、ホテル着
ホッカイロをズボンの外側に貼っていたら何と気絶をしていた。部屋に戻ると復活。極寒、恐るべしで失敗の巻・・・

オーロラ証明書

🛏 イエローナイフ2連泊

3日目 1月28日
終日、自由行動

午前中はフランクリン通りやセンター・スクエア・モールなどで時間を潰した。
お土産物屋さんや衣類などは、とにかく暖かそうな物が多かった。

夜は昨日と同じようにキャビンまで行き、オーロラが出てくるのを待った。
だんだんと皆さん、外で待つのが飽きてきたのか、中で待つように。
出たら係の人が教えてくれることにはなっているし。
本日もまあ、少しオーロラは見えた。

ティーピーから見えるオーロラ
H社のサイトより

🛏 イエローナイフ3連泊

4日目 1月29日
終日、自由行動

日中は退屈に過ごした。

夜には同じようにキャビンでオーロラ待ち。
突然、係の人が我々を呼びに来た。「出た!」よっしゃ~♪♪♪
時間は11時50分ごろだった。
ドーム型に見える空のオリオン座の左手の方から、まず、そのショーは始まった。
縦に細長い筋が現れ、それが左から右へ向かって何本も増やしていき、プリズムのようにキラキラさせて移動していく。筋の下はカーテンのようにユラユラと揺れている。その間、わずか5秒から10秒ほど。
次に一度現れた場所から右に移動し、又、縦に筋が入り数本の縦筋の裾がカーテンのように揺れるといった具合だ。すぐ後にはやはり、何かが燃えた後の煙のようなものが残っている。
たまに、カーテンの下の方にも別のオーロラが現われたりした。
180度くらい進み、更に右へ向かって同じ光景が見られて、結局360度まん丸いカーテンができた。😆😆😆
あたかも空の上から神様がまるでプリズムを動かしているような錯覚さえ覚えた。
「遠い所からよく来たね」と言ってくれているような気もした。
兎に角、その美しさはとても言葉では言い表せないし、今まで見てきたビデオや写真集などは、まやかしのようで自分の目で見ることの大切さを思い知った。

H社のサイトより

気がついたら、昨日まで一緒だった他の日本人グループ達はナイアガラの滝へ出発して既にいなかった。何てもったいない!🫢

🛏 イエローナイフ4連泊

5日目 1月30日
✈ 07:30 発 イエローナイフ: エア・カナダ
  10:15 着 バンクーバー

着後、バンクーバー市内観光

グランビル・アイランド(かつでは工業の中心地として栄えた場所で、お洒落なショップやレストランが立ち並ぶ。アート・ギャラリーやビールの醸造所などもある)

🛏 バンクーバー泊
ホテルのエアコンが効かなかったのか寒過ぎて、その旨伝えたら、随分後になって謝罪の手紙が届いた。

6日目 1月31日
✈ 13:45 発 バンクーバー: エア・カナダ

7日目 2月1日
  16:30 着 成田

結び
今回は360度のオーロラが見られて最高の体験でした。
因みに赤いオーロラを確実に見るにはニュージーランドの南島がいいそうです。
角度が丁度いい地形の場所があるそうで、機会があれば行ってみたいです。

帰国後、出社してオーロラを見てきた話をすると、カナダ出身の同僚が「僕の実家の農場からもよく見えるよ」と言っていました。いいなあ~・・・
「ケ○○ク州は大嫌い」と言っていたが、きっと独立問題で我々には計り知れない何かがあるのでしょう。
また、もう一人のエドモントン出身の同僚は冬季にはスケートを履いて学校に通っていたそうです。なのに、寒がりです。😉

後記:これを投稿した後に、「アラスカでオーロラ爆発を見た」という友人がいました。凄いです!

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