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人生の選択肢に映画がなかった

人生の選択肢に映画はなかった。

映画館が徒歩・自転車圏内になかったのもそうだが、DVDを扱うのが怖かったのもある。子どもの頃、テープをぐちゃぐちゃにしてしまって怒られたことがあるから。ブルーレイの使い方も未だによく分かっていない。

20歳までに映画館で観た映画は、5本だ。それも全て邦画のアニメ映画で、誰かに誘われて観に行ったもの。
テレビ・スマホで観た映画も、アニメ映画しかない。テレビ用に編集されているもの。全部合わせればたぶん、両手は超えると思う。たぶん。
この偏りが悪いことだとは思っていないけれど、これに気づいたときはびっくりした。みんなこんな感じなの?

当然「みんなこんな感じ」なわけがなく、これを話すと必ず驚かれる。なにせ、洋画すら見たことがない。
自分は、SNSでネットミームになっている「洋画」しか知らない。自分の中の「洋画」は、シスターのような服を着た女性たちがゴスペルを歌い、推しジャンルを布教しているものだったり、魔法使い学校の字幕をトンチキ日本語訳して面白くなっているものだったりする。それしか知らない。映画好きの人たちごめんなさい。

友人から「気になっている映画はないの?」と尋ねられたこともあるが、映画にふれてこなかったため、何を見れば「気になる」かどうか分からない。ポスター?あらすじ?キャスト?一向に逆上がりができなかった小学生時代を思い出した。逆上がりの見た目は分かるのに、筋力やコツが分からないから全然できなかった。

だが!
今回!
気になる映画すら分からない自分に、「映画観に行こう」と言ってくれた友人がいる。友人は観たい映画があるらしく、洋画で、ジャンルはホラー、ゲームが元になったものらしい。
自分は元ゲームを知らない。ホラー映画も観たことがなければ洋画も観たことがない。それ以前に、映画の題名を失念してしまったためあらすじも分からない。そんなことある?

今まで人生の選択肢に映画がなかったが、これからは選択肢に入れたいと思っている。人生が豊かになることだけは知っている。逆上がりの見た目だけは知っているのと同じだ。できるようになったらかっこいいのだ。
逆上がりと同じで、気になる映画を見つける筋力とコツも、練習すれば必ず身につく。

映画を観に行くのは今週で、友人に会うために美容院も予約した。
とても楽しみ。ホラーの洋画はどきどき。
チケットってどうやって買うんだっけ。ホラー映画って、洋画って、どんな感じなんだろうか。

初めてのホラー映画、洋画。楽しんできます。

#映画にまつわる思い出


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