コロナ禍のBARとこれからのBAR

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はじめまして、大阪ミナミのプロレスBARカウント2.99、代表のマスターコウジです。2010年旗揚げの現在11年目。プロレスを応援しながら、美味しいお酒とドリンクを提供しております。どうぞよろしくお願いします。

ワクチンもそれなりに行き渡り、感染者数が減少してきた日本。大阪では10/25より約11ヶ月ぶりに時短営業が解除され、久しぶりにBAR営業が再開しました。約10日経ちましたので今の気持ちを綴っておこうとnoteを作りました。

コロナ禍のBAR

昨年は、ご来店での飲食をはじめ、クラウドファウンディングでのご支援、たくさんお客様に助けていただきました。この場を借りて、再び御礼申し上げます。ありがとうございました。カウント2.99を残すか離すかを本当に悩んだし、苦しかった年。色々考えた結果「2.99を絶対に残そう、心中しよう。」と決意を新たにした年。決意を新たにした分、気持ちはラクになれました。方向性決まると、覚悟と方向性は決まりますから。覚悟が決まったので借入もできましたし。その時点では1年ぐらいのブランクは埋めれる自信もありました。

そして今年。再スタート、そしてお客様への恩返しの年だと思っていたのですが、結果昨年以上のコロナ。11ヶ月に渡る「休業or時短営業」。身内の不祥事もありました。正直、きつかったです。カウント2.99と心中しようと決めた気持ちがブレたこと、一度や二度ではありません。大丈夫かな?お客様がほんまに戻ってきてくれるかな?カウント2.99、続けてもいいのかな?1年のブランクと2年のブランクでは大違いなわけで。迷いや悩みは今年の方が大きかったです。今年に関しては、国からの協力金があって生かされました。でも生きた心地はしなかった。生きがい・やりがいをなくし、何もない日々を淡々と過ごすことは本当に辛かった(良く言うと年金暮らしトライアル、悪く言うと死にかけの肉体に色んな管を通されて何とか生きている状態)。そんな中でも新しい出会いがあったり、支えてくれる周りのみんなのおかげで元気に今に至ることができました。本当に感謝しています。ありがとうございます。(同業者の中にはコロナ太りはもちろんのこと、メンタルが不調になったことも多かったと聞きます。)

そして営業再開

今年は時短営業や休業を繰り返しながら、カウント2.99は10/28より本格営業再開やっぱり嬉しかったし、めちゃくちゃ楽しかった自分の居場所はここだなとあらためて思いました。これから支えていただいた皆様に少しずつ恩返しをしたいなと思いました。お客様への還元は色々な形で考えていますし、これから実現してまいります。

1つ目として、さらに魅力のあるお店作りをしていきます。カウント2.99を「今まで以上に心地よく過ごしていただく」。

今回の取組。
休業中に「カウンターチェアがランクアップ」しました。そして「テーブルクロス(リングマット)の張替」を行いました(実際のリングと同じ構造(木材+緩衝材+マット)に変更)。 


これが今までのカウンター(破れテーピングで補強)

こうなり(緩衝材を入れる) 

こうなる(テーブルクロスを張る)

椅子も新しくなりました!

テーブル席も同じくメンテナンス

(↑誰のサインかわかりますか?)


そして2つ目として、現在は「今まで以上に美味しいお酒が飲めるように」レベルアップをはかっています。こちらは現在進行形なので、また改めて報告いたします。

(現時点でも前と何かが変わっています。)

現在の外飲み事情と飲食店事情

大阪では10/25より営業再開したものの、客足はまだまだ戻っていないのが実情。もちろん、すぐ戻るとは私も思っていません。私もぼちぼち飲みに行こうかなと思っているから。コロナ禍における、酒類提供停止により「家飲み需要の増加」、時短営業の影響による「早い時間の飲み増加」。その影響は実際出ていて、この1週間で23時から入店されたお客様は1組もいらっしゃいませんでした。そう、お客様は遅くまで飲む体力が戻っていません。バーテンダーも同じくで深夜まで働く体力が戻っていない。飲みに行く・接客する体力の低下、お客様も飲食業界で働いている方も実感しているのではないでしょうか?なので、今まで通りにはすぐは戻らないし、今まで通りにはいかないのです。そういうこともあって、カウント2.99、11月の営業は土日祝は16時開店(早い時間飲みの対応)とさせていただいております。

そして、今まで通りにはすぐには戻らない、それはすなわちこれから少しずつ経営が悪化することをあらわしています。飲食店ここ数ヶ月がヤマだと私は思っています。なぜなら10/24で協力金の支給は終了しました。でも需要はすぐには戻りません。以前の売上が100と仮定した場合、100に戻るまでの不足分を、協力金の備蓄をあてるか、借入金をあてるか、自己資金をあてるか。資金が尽きるまでに100に戻ればいいのですが、需要が戻るまでに資金が尽きればアウト(閉店)。実際、協力金バブルなんて一部の店ぐらいで、仮に備蓄できていてもたいした備蓄ではありません(加えて、協力金は課税対象なので来年に支払う税金の備蓄が必要、仮にバブルであっても好き放題使えるお金なんて限られているのです)。そういうところからみると「間違いなくこの半年で潰れる飲食店は増えます」

じゃあ、コロナが落ち着いたらお客様が戻ってくると思っているのか?

「答えはNO」
だと私は思います
BARは毎年、新規客のプラスと転勤や引越しなどお店に通えなくなる「自然失客」のマイナスを繰り返します。ただ、ここ2年は「コロナ失客(コロナ禍で環境が変わりお店に通えなくなる(家飲み需要も含む))」が加わるので、今までと同じではマイナスが増えます。では、何をするのか?何をしていくべきなのか?私は「進化」と「変化」が必要だと思っています(今までと同じだけでは良くて現状維持とみています)。

「vs家飲み」に向けて

これだけ「家飲み需要」になった世の中、これだけ「早飲み」になった世の中。この状況をBARの世界にどう戻していくのか?ここがBARの、バーテンダーの腕の見せどころだと考えています。私が今考えているのは「BARの魅力をあらためて説明していく、訴求していく」必要があると考えています。「そもそも居酒屋とBARは何が違うの?BARの楽しみ方とは?BARのお酒が一番美味しいのはなぜ?」などをしっかりと丁寧に、このnoteという場を使って、これからプレゼンしていこうと思います。結果「やっぱ家飲みよりBAR飲み(外飲み)だよね!」となってほしいし、今までBARに行ったことがない方も「BARに行ってみたい!!」と思ってもらえるよう書いていきます。BARって、セオリーや暗黙の了解が多いところがあるので、その辺りも解説していければいいなと。次回のnoteから「 #プロレスバーテンダーが教えるBARのルール 」の連載がスタートします。よろしければ一読を。

今お客様にお願いしたいこと

東京・大阪ともに「10/25より協力金の無し」での営業が再開されました。これからの赤字分は自分の体力(備蓄)から割いていくしかありません。実際問題、需要が徐々に戻ればいいねと悠長なこと言える飲食店は少なく、ここ2〜3ヶ月の経営がヤマだと思います。このコロナ禍で「あの店はまだあるかな?」って一つや二つ思いませんでしたか?コロナは少し落ち着いた。でも、今もし閉店していたなら残念じゃないですか?でも、もし営業再開していたら行きたいですよね?是非このタイミングで行ってあげてください。久しぶりで緊張するかもしれない。久しぶりだからまたでいいやと思うかもしれない。でも、どのお客様も最初はコロナブランク明け。常連さんも最初ははじめましてから。一歩踏み出してみたら「懐かしい・嬉しい・楽しい」が必ずあります。年月が空けば空くほど、BARって「ノストラジック」な感情を抱きます。加えて、今はコロナを乗り越えた安堵感も混じります。お店に入った光景、少しの滞在で「昔そこにあった日常」に戻ることができます。これを気に、2年ぶり、5年ぶり、10年ぶりでもいいと思います。あの店まだやってるかな?と思ったら行ってあげてください(過去に軽いいざこざがあっても、行ってみたいと思ったら行ってみてください)。お店の人は嬉しいと思いますよ。おかえりなさい。と、店主は思ってくれるはずです。

BAR飲み再開していきませんか?
BAR飲みはじめませんか?

カウント2.99は今月おかげさまで11周年を迎えます。
今後ともよろしくお願いいたします。

プロレスBARカウント2.99
マスターコウジ

(クラファンならびにドリンクセットを購入いただいたお客様、リターンのFREEチケットについての有効期限はお店が続く限り有効とさせていただきます。このタイミングで使うのも…と思われるかもしれませんが遠慮なく使ってください。気がひけるのであれば、マスターに1枚あげて再開を乾杯しましょう!と使うのも粋かもしれませんよ。)

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