見出し画像

「燃ゆる女の肖像」満足度3.9!

あらすじ

画家のマリアンヌはブルターニュの貴婦人から、娘のエロイーズの見合いのための肖像画を頼まれる。だが、エロイーズ自身は結婚を拒んでいた。身分を隠して近づき、孤島の屋敷で密かに肖像画を完成させたマリアンヌは、真実を知ったエロイーズから絵の出来栄えを否定される。描き直すと決めたマリアンヌに、意外にもモデルになると申し出るエロイーズ。キャンバスをはさんで見つめ合い、美しい島を共に散策し、音楽や文学について語り合ううちに、恋におちる二人。約束の5日後、肖像画はあと一筆で完成となるが、それは別れを意味していた──。(公式サイト参照)

序盤はスクリーンの枠組の中で美しい絵のような情景を観せる部分が多く、ゆっくりと話が流れていく映画だなぁと思って観ていた。

割とジェットコースター的な物語の展開を好む私としては少しもの足りない印象であった。

主人公の視点で映画が進んで行くが、エロイーズが被写体となって肖像画が描かれている場面でふとカメラワークがエロイーズの視点になる。
そこには真剣な眼差しでエロイーズを見て筆を走らせる主人公の姿が割と長めに映され、主人公視点から映画を観ていた私にあー、主人公はエロイーズにこんな感じで見られてたんだなぁと強く認識させられた部分がすごくよかった。

物語中盤で彼女たちがオルフェウスの解釈を話あう場面があるが、それが後半の彼女たちに重ね合わさる部分は物語の構成として、とても素晴らしかったし、なんといっても最後のシーンは胸を打つものであった。

私は何回も同じ映画を観るタイプの人間では無いが、この映画はもしかすると観れば観る程評価が上がってくる作品なんじゃないかと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?