勝手決算:サンライズ/アニメ製作会社サンライズの絶好調決算とは?
今回はサンライズの決算です。バンダイGに属しており、単体では上場しておりませんので、細かい数字は非公表です。公告(上場していない会社でも一般のみなさんにどういう会社の状況か知らせる義務があり、それは官報や新聞などで公開されます)やバンダイGの決算資料をベースに見てみたいと思います。
アニメ製作会社サンライズとは?
サンライズのBS(バランスシート)
オススメのIPビジネス書
アニメ製作では有名なラブライブ!シティハンター、居酒屋のぶ、コードギアス、そしてなんといっても「ガンダム」シリーズの制作を行っているアニメ制作会社になります。
19年にはyoutubeに「ガンダムチャンネル」を開設し、DX化も進めているようです。
2020年の決算は以下です。
そして、以下が昨年の決算です。
そしておととし。
公告ではBS(バランスシート)が開示されています。
見てもらえばわかりますが、簡易で図示してみました。
まず体力規模ですが、資産合計を見ると300億円くらいの資産があることがわかります。3年しか追っていませんが着実に資産を築いている印象です。やはり収益力があるIP(知的財産、intellectual property)を保持してることが大きいかなと思います。おそらくガンダムやラブライブが中心と思われます。これらのIPはアニメ放送による収益だけではなく、2次、3次と恒常的に利益を上げ続けるシステムになっております。
詳しいアニメビジネスに関しては下記の本が個人的にはわかりやすいと思っています。IP関連のビジネス書、解説書は古いものが多いですがこちらは現役のブシロード執行役員の方が書いているので、非常に参考になります。
あと避けては通れない著作権関連はこちらがベストです。仕事柄何冊も読んできましたが、明らかにこちらが良著でした。
IPビジネスに興味がある方はぜひ。
さて本題に戻ります。
売上に関してはバンダイGのIRから
上記のものが該当すると思われ、やはりガンダム中心の収益基盤と考えられます。IPのポートフォリオから考えると沢山幅ひろであるようですが、おそらく中心となるIPはそこまで数はないと考えられます。(=それだけ長期にわたって収益化するIPを作り出すのは難しいということでしょう。)
セグメント別にも資料があり、サンライズだけではないかと思いますが、IPクリエイションでは売上197億円、利益57億円で29%もの利益率を誇っています。IPビジネスに関しては先行投資で、収益は公開後(映画やアニメ)に入ってくるので、前期実績の作品が貢献したのかもしれません。
ガンダムに関していえばWW(ワールドワイド)で781億円も稼ぎだすのでサンライズ、バンダイGにとっては非常に経営上重要なポジションにありそうです。
非上場企業は参考情報も少なく、なかなか決算の詳細がわかりませんが、今回のように多面的に情報を収集すると概況がつかめてくるかなと思います。
最後までありがとうございます。