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「とたん」vs「かと思ったら」

N2の文型「とたん」と「かと思ったら」って、「〜たら、すぐ」という意味では似ているのですが、「くしゃみをしたとたん、腰に激痛が・・・」これは「かと思ったら」に言い換えることはできません。なぜでしょう?

今日も例文を挙げて検証してみます!

<海外のホテルで、変圧器を間違え…>
1-a. ヘアドライヤーをつけたとたんショートした!
1-b. ヘアドライヤーがついたかと思ったら、ショートした。
2. 疲れていたせいか、ベッドに入った(○とたん ○かと思ったら)、すぐ寝てしまった。
<今朝の出来事> 3.「トイレに入ったとたん、腹痛がおさまった。」と言ってたけど、、、トイレから出てきたかと思ったら、また駆け込んで行った。ん、何かへんなもんでも食べちゃった?
<週末の風景>
4-a. さっきまで本を読んでいたかと思ったら、もう寝ていた。(夫)
4-b. 新聞を読み始めたとたん、眠くなる。(私)
5. くしゃみをしたとたん、腰に激痛が走った。またやってしまった・・・。
6. さっきまで大げんかしていたかと思ったら、一緒にテレビ見てゲラゲラ笑ってる。


なるほど。

1の例文のように同じ(似たような)動詞を使ってみると、より違いがはっきりします。
1-aは、「(私が)ヘアドライヤーをつけたら、急にショートした」ですね。1-bは自動詞を使っています。「あれ、ドライヤーのスイッチを入れているのに動かないなあ、何度もカチカチやっていたら、あ、動いたっ。その直後、火花が散ってショート。あー、びっくりした。」とまあ、こんな状況でしょうか。

2の例文は寝てしまったのが誰かがポイントですね。「たとたん」は自分の場合も、自分以外の場合も考えられますが、「かと思ったら」の場合、寝たのは自分以外の人です。

3−6の例文も見てみてください。たくさん例文をあげていくと違いが見えてきます。ということで、まとめてみましょう。

▶︎類似点
・二つの動作にほとんど時間差がない。
・後件に意志表現がこない。

▶︎相違点
「とたん」後件はマイナスの事・瞬間的な変化が多い。変化の速さに注目!

「かと思ったら」予想外のこと(変化)が起きた場合の驚きに注目!主語は必ず自分以外。



いかがでしょうか。

コトハジメのブログでは別の講師が「とたん」と「かと思うと」の使い分けを分析しています。人が違うと視点も違うかも。ぜひこちらもあわせてご覧ください!

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