日本語教師・コトハジメ

コトハジメは英語圏(英語話者)向けのオンライン日本語レッスン、日本居住者&ビジネスパー…

日本語教師・コトハジメ

コトハジメは英語圏(英語話者)向けのオンライン日本語レッスン、日本居住者&ビジネスパーソン向けの日本語学校Coto Japanese Academyの日本語教師によるブログ。日本語教育に関する記事、イベント、求人情報などを随時配信。https://cotohajime.net/

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日本語教師募集@Coto World 株式会社

1.Coto World 株式会社の日本語教師登録に登録する 日本語教師応援サイト コトハジメの運営会社であるCoto World 株式会社の日本語教師登録制度をご案内します。 ご登録いただいた方には、オンラインレッスン、企業派遣を中心にお仕事の案件をご案内します。お仕事は首都圏を中心に日本全国、またはオンラインですので、お住まいの場所に関わらずご登録いただけます。応募条件などの詳細はこちらをご覧ください。 ※ 教師登録される方は登録フォームにお進みください。 2.Co

    • 日本語文法:予定の「つもり」と「ようと思っている」の違い&練習方法

      学生からのよくある質問 初級教科書「げんき」では、10課で「つもりだ」、14課で「ようと思っている」、「みんなの日本語」では31課で2つの文型を同時に学習します。 2つの文法を習った時点で学生からよくある質問が、「(どちらも予定ですが)違いは何ですか」です。 ではなぜ学生からこのような質問が出るのでしょうか。原因は3つほどあるように思います。 ・両方とも「予定」planの機能として使っているが、どういう使い分けがあるのかが気になる。 ・「ようと思っている」のニュアン

      • 日本語語彙表現:困ったときのオノマトペ ~病院編~

        新オノマトペ&定番オノマトペ 「うわぁぁぁ~このワンちゃん、モフモフがすぎるっ!」「かわいいぃぃぃぃ!この猫様モフモフしたい!」 ペット系の動画を見ると、これらのコメントで溢れていますね。他にも「パヤパヤ」「ポヨポヨ」「ミュンミュン」など、見慣れないのになんとな〜く意味が分かってしまうオノマトペで溢れています。 文化庁から発表された国語に関する世論調査(「もふもふ」「まったり」浸透、8割気にせず 国語世論調査 – 日本経済新聞 (nikkei.com))によると、動物な

        • ご近所さんだけどちょっと違う?日本と台湾のビジネス面での文化の違い

          日本にとって身近な台湾だけど… 台湾と聞いたら、どんなイメージが浮かびますか? 日本から近い、食べ物がおいしい… ここ数年、日本でも台湾という文字を見る機会が増えましたよね。 日本人にとっては身近な台湾ですが、ビジネスの文化となるとちょっと違いがあるようです。 今日は、私の台湾の友人からヒアリングした、日本のビジネス文化で違いを感じること、驚いたことをご紹介します。 日本のビジネス文化、こんなところがわかりにくい! 不満や悪いことを直接言わない これは、日本人

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        日本語教師募集@Coto World 株式会社

          日本語の教え方:中級以上こそ基礎練習を!

          日本語の中級レベルとは 日本語は中級に入ってからが道が長い、停滞が起こりやすい言語だと言われています。それは、語彙の多さ、文法の機能の細分化、接続の制限の多さ、など気を付けなければいけないことが急に増えるのが一因とも言えるでしょう。 そういう現実にも関わらず、中級以上になると講義式の授業になることがほとんどです。漢字や語彙などに注力しなければならず、その過程でアウトプット練習がおろそかになりやすい。また試験対策など知識量や理解度を測るチャレンジをするので、会話力の向上はな

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          「日本語の授業マニュアルがほしい!」に弊害はないのか?

          「ベテランが退職するのでマニュアルを作りたいんです!」 以前、マニュアル作成のワークショップのためにある企業さんにお邪魔した時の話です。 社員さん方からお困りごとをヒヤリングしていた時、このようなお声が挙がりました。 「ベテランが退職してしまうので、マニュアルを作りたいんです!」 そのベテランさんについてお話をうかがったところ、長年鍛え上げてきたスキルと経験を持ったとにかく仕事ができる人で、さらにお人柄も素晴らしいのでクライアントからの信頼も厚いんだとか。「彼に辞めら

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          チャットコミュニケーションの罠 ~日本語教師のメンタルを守るために~

          チャットコミュニケーションは難しい! 私は仕事でいろいろな企業さんにお邪魔するのですが、例の感染症や働き方の多様化を背景に、在宅ワークに切り替えたり、在宅勤務の日数を増やした企業さんが多くなったなと感じております。コミュニケーションの場や手段は変化しています。 働く場所が在宅であれオフィスであれ、社内コミュニケーションはチャットで行っているという企業は、今や珍しくなくなりました。 ただ、社員の方々から次のような声もよく耳にします。 「チャットは便利だけど、やっぱり対面

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          動画メディアによって見えてきた、日本語文型「~ていく」の機能!?

          いま使われている言葉を注視する 私は言葉の移り変わりを観察するのが好きです。いいとか悪いとか、正しいとか正しくないとかを見るのではなく、語彙にしても文法、文型にしても、「お、なんだこの使い方、新しい~☆彡」と気づくことに喜びを見出しています。そのような意味でも、YoutubeやInstagramは、新しい表現の宝庫です(今のところ、私にとっては)。 以前、コトハジメの記事でも、終助詞「よ」の機能について、SNS内のインフルエンサーと呼ばれる人たちが盛んに「よ」を使う現象の

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          日本語学習における母語の影響を考える~中国語母語話者編~

          1.1同じ母語の学習者の共通の間違いってあるよね? 「有名の人」 「ほうかの人に聞いてみます。」 「とでもありがとうございます。」 これは私の学生さんたちの発言例です。 皆さんの学生さんにも、こういった誤用をする学生さんはいませんか? 誤用の中には、「あれ、前にも同じ母語の学習者さんが間違えてたな…」というような、特定の言語の母語話者に共通してみられるものがあります。 そういった、母語の影響を受けて起きてしまう誤用を「母語干渉」といいます。 上記で挙げた例は、

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          オンライン日本語教師は「孤独」なのか?【Cotoの取り組み】

          反響があったとあるSNSの投稿 先日、SNSをなんとなく眺めておりましたら、「いいね」数が大量についている投稿を見つけました。その投稿の内容を要約するとこんな感じです。 ほほーーん。まあ…一理あるわなぁ… 個人的な事で恐縮ですが、私がCotoでオンライン日本語教師をはじめてから1年半ほど経ちました。Cotoに入った時、ビックリすることがいくつかありました。そのひとつはサポートの厚さです。詳しくはコチラの記事にありますので、よろしければご覧ください。 日本語教師1年生に

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          Podcast版「コトハジメ」、配信開始!

          2020年より「日本語教師コトハジメ」では、現役日本語教師の方々、日本語教師を目指している人たち、また広く「日本語」という言語に興味をお持ちのみなさまに向けて、日本語教育業界のトレンド情報や、教師スキルのブラッシュアップ方法、キャリアプランに関することなど、ブログ記事形式で様々な情報を発信してきました。そしてウェブ開設から4年を経た今年、2024年、Podcast版の「コトハジメ」の配信をスタートします。 Spotify ⇒ここから聞く🎧 Apple Podcast ⇒ここ

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          【検証】ChatGPTを使って教案を作ってみた

          AIよ…私の代わりに教案作ってくれんか… 先日「ChatGPT-4o、語学の先生になれるか使ってみた」と題して、Cotoフォーラム主催の勉強会が開催されました。私からは以前書かせていただいたコチラの記事(【検証】Chat GPTで会話練習できるんなら、先生いらない?? – 日本語教師応援サイト コトハジメcotohajime )を踏まえ、ChatGPT-4oの使用感や私の体験談をシェアさせていただきました。勉強会の後半では、AIが今後どう使えるか、どう助けになるか、クラス運

          【検証】ChatGPTを使って教案を作ってみた

          聞かれたらこう答える:「は」と「が」の違い

          ■突然くるから怖い質問 学生に「突然聞かれたら困る質問」第一位(coto調べ)に君臨する「は」と「が」の違い。とりわけこの質問は初級の学習者から聞かれることが多いのではないでしょうか。授業の流れを止めず、初級レベルでも、媒介語なしでも、わかりやすく簡潔に答えられる方法(first-aid)について考えてみました。 ■まずはこれだけ 「は」も「が」も、それぞれ助詞としていろいろな機能がありますが、初級学習者の場合、名詞文「~は~です」「~が~です」だけにフォーカスして教え

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          日本語教師のアンガーマネジメント ~「言い過ぎた…」を防ぐために~

          日本語教師に必要な資質は「忍耐」!? 以前、私は尊敬する日本語教師の先輩に「良い日本語教師の資質って何だと思いますか?」と質問をしたことがあります。即答されました。「忍耐ですね」と。 忍耐…patience…。たしかに日本語教師には粘り強さ・我慢強さが求められるかもしれません。 「何度も同じことを説明しているのに、なかなか理解してくれない」「また同じところで間違えている。これで何度目!?」「毎回遅刻してくる。なんでそんなにルーズなの?」「しょっちゅう直前キャンセルされる

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          終助詞「よ」が気になる「よ」!

          「よ」「よ」「よ」って何回言うの~ 今日は、私が最近気になっている表現について、ちょっとお話ししたいと思います。それは終助詞の「よ」について。もともとはYoutube界隈の、Youtuber用語だと思うのですが、「新しい××食べるよ」「新しくできた××、行くよ」「いま注目の××するよ」etc…ビデオの中には「よ」「よ」「よ」のオンパレード。 例えば簡単・手抜き料理の作り方を説明する動画などでも「まずは××洗うよ」「短冊に切るよ」「レンジに入れるよ」って、数十秒のうちにどこ

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          「そうです!」って、いつどう使う?

          「な、なんか変なんだけど…???」クラスでのアイスブレーキングや、雑談の中で、学生がふと発した一言に違和感を覚えつつも、すぐに直せなかったことはありませんか。 なぜ直せないのか。主な理由は、以下のようなものでしょうか。 ・会話の流れを断ち切れなかった。 ・あくまでも雑談。それゆえ相手が気持ちよく話しているのを邪魔するのは気が引けた。 ・「訂正⇒説明」というフローには、ある程度まとまった時間が必要。だがそれが確保しにくい(とくにシラバスがあるグループレッスン時)。 ・訂正箇所

          「そうです!」って、いつどう使う?