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agian again again ③


○○L:別に"幼馴染"がいるところぐらいは知ってるわ笑




菜緒:ふふっ...
なんや、忘れてなかったんや...




小さい頃からの幼馴染

とは言え...
○○と一緒に過ごせたのは、小学校に入る前まで




~~~~~~~~


ポーン ポーン


高架橋の下にある小さな公園


高速道路の真下ということもあり、車の音でうるさい公園
だから、僕にとっては気兼ねなくボールを蹴れる場所


誰もいない....

と思っていたのに....


菜緒:○○くんっ♪

○○:うわぁ!びっくりした~

菜緒:えへへ



友達は少ないわけじゃないけれど、
みんな公園に来て、ゲームをやってる、みたいな...


でも僕はボールを蹴っているのが楽しかったから....
自然と浮いちゃっているような感じ

だからこの"うるさい"公園でやっていたのに...



菜緒ちゃんは、うちの近所に住んでいた同い年の女の子
菜緒のお兄ちゃんと同じサッカーチームでやっていたこともあり、
仲が良かった




○○:どうしたの~、菜緒ちゃん

菜緒:○○くんの姿見えたから、来ちゃった~
なにしてんの~?

○○:ん~?これ~?

菜緒:うんっ!

○○:これはリフティングって言うんだよ!

菜緒:りふ...ていんぐ?

○○:ちがうよ!リフティング!

菜緒:リフティング!

○○:そう!菜緒ちゃんもやる?

菜緒:やってみたい!



と、まぁこんな感じでほぼ毎日菜緒と公園でボールを蹴るのが日課だった



のだが...




小学校入学のタイミングで、
菜緒が大阪に引っ越すことになったため、俺たちはここでお別れ


急な引っ越しの話だったため、挨拶とかは特になく....



ただ、親同士が仲良かったため年賀状のやり取りもメールのやり取りも途切れることはなかった







それから数年...



菜緒兄:菜緒~、なんかオーディション始まっとるみたいやで~


菜緒:...



あれから○○とは連絡を取っていたが...
人見知りが発揮しすぎて...
友達という友達ができず、家に引きこもることが増えていった私

そんな私を見かねて、兄がオーディションを受けてみないかと提案してきてくれた



そのことを唯一話せる相手の○○に電話で相談すると...

○○:いいんじゃない?
菜緒ならなれるよ




って言ってくれたから、日向坂46のオーディションを受けてみた


結果は....合格


元々乃木坂46さんが好きだったのもあって、憧れがないわけじゃなかったけど...
でも人見知りの自分にできるのか


少し不安だった....
○○に相談すれば....


なんて考えたけど...


○○は○○で新たな挑戦が始まっており、
あいつはもう、私の事を構っていられるほど暇じゃなくなった

イギリスの有名なサッカーチームに入ったって
ネットニュースで見たからね...




美玖:菜緒~、レッスン始まるよ~

菜緒:ん?わかったぁ~


ただ今では同い年の美玖が声をかけてくれて、
同期が気にかけてくれるからなんとかやっていける

たま~に○○に連絡するけどね...笑


それに....




??:奈緒さん!

奈緒:ん?

??:えへへ///
近くにいたので声かけちゃいましたっ!

奈緒:そんな"陽子"に構っていられへんけど


陽子:なんでそんなこと言うんですかっ!



かわいい後輩ちゃんたちも増えた

まぁ年下と関わるのが初めてだから、
関わり方わかんなくてツンツンしちゃうけど



陽子:あれ?奈緒さん、サッカー見るんですか?

奈緒:えっ...あっ...うん


○○の出ていた試合のハイライトを見ていた私
不意に陽子に携帯を見られてしまった...

恥ずかしくておろおろしていると...


陽子:そうなんですかっ!?

奈緒:陽子、声おおきい...

陽子:あっ...ごめんなさぁい

奈緒:もう....

陽子:で、どうなんですか!

奈緒:どうもなにも....
(○○のことあまり言いたくないし...)

陽子:陽子もサッカー見るんですよっ!

奈緒:へぇー

陽子:もっと興味持ってくださいっ!

奈緒:それで?なんで見てるの?

陽子:いとこがいるんです!

奈緒:えっ?

陽子:しかも海外に!

奈緒:えっ?そうなの?
えっ、茉央ちゃんのお兄ちゃん?

陽子:あぁ~...
茉央ちゃんとは別の従兄です

奈緒:そうなんや

陽子:ん~なんて説明すれば...

陽子のお母さんのお姉さんが茉央ちゃん家で、
陽子のお母さん双子なんですけど、その妹の息子さんがそのサッカー選手なんです!


奈緒:....すごい一家やな...笑

陽子:いや、ほんとにたまたまなんです!
なんなら陽子と茉央ちゃんよりもそのお兄ちゃんの方がすごかったので!

奈緒:有名やったんや

陽子:そうなんです!
すごすぎて中学生で海外に行ってるので!

奈緒:へぇ~


マネ:陽子~、奈緒~、急ぎなさい!


「「はいっ!」」






De Bruyne:Alright, ○○, see you tomorrow.じゃあ○○、また明日な

○○:Goodbye!おつかれっす!
Are you picking up your child again today?今日もお子さんのお迎えですか?

De Bruyne:Of course! It's my job after all.もちろん!俺の仕事だからな

○○:That's impressive!すごいなぁ…

De Bruyne:You should find someone special soon too.お前も早く良い人見つけないとな

○○:Shut up!うるさいっ!

De Bruyne:Haha, Bye!ははっ、じゃあな





ある日の練習終わり

この日は前日にリーグ戦があったから、
試合に出ていた選手たちはリカバリー

自分は試合に出ていないから、控え組の選手たちとトレーニング

ただ、ケビンはケガをしていることもあり、リハビリ組
ピッチの外をランニングしているんだけど、まぁ茶々を入れてくる…笑


チーム内はスタッフを含めすごく仲がいいから
年齢が離れているとか関係なしに、もういろんな選手たちと話をする

それだけでも刺激になる
育ってきた環境も皆それぞれだから

文化、考え方、性格…
全然違うからこそ、もっと一緒に居て吸収したいと思う




そしてこれは日本では異例なのかもしれないけれど、

居残り練習はない
というよりしない


基本的に練習は1時間30分

その後ケアしたり、フィットネスやって...
3時間もクラブハウスにいることはないかな

練習終わったら、みんな帰宅の準備してすぐ帰る
特に子供がいる選手はめっちゃ早い...笑

もう慣れたけど、来た当初はびっくりしたなぁ
ユースの選手でもみんなすぐ帰るから


基本的に選手の評価は練習中のパフォーマンスがメイン
もちろん、そのほかの観点も評価されるけど...

日本ほど、居残り練習が評価されることはない
むしろ早く帰れって言われる

いくら才能があってもスぺ体質だと評価を下げられるから、
自己管理をさせるために早く帰らせる



かと言っても俺はリーグ戦出てないし...


2ndゴールキーパーの宿命かもしれないけれど....
試合勘はどうしても落ちる


だけど何かあったらすぐにピッチに立たないといけない

だから準備は怠れない

どうしても居残りしちゃおうって考えが頭にあるけど、
俺はやりすぎてPepに怒られているしなぁ...



ただ、帰ってもやることないんだよなぁ...

なんか動画でも見てるか...
映画もサブスクに入っているから見てはいるけど、大体見たいの見ちゃったし…



そう思ってYouTubeを適当に流す



奈緒が日向坂に入っているのは知っている

そのまとめの動画を見ていたからか、連続で流れてきた動画を適当に流していると...



『あれ五百城は?絵うまかったっけ?』

『ちょっとだけ自信はありますっ!』





あれ?

今、五百城って言ったよね?

うちの従姉妹に"五百城"っていたんだけど...
まさかねぇ...





茉央:さくた~ん

桜:あっ!茉央だぁ~

茉央:おつかれ~

桜:茉央もおつかれ~

茉央:さくたん、何してんの?

桜:ん?今は大学の課題してる
これ明日までなのぉ....

茉央:そうなんや...
ん?

桜:どうしたの?

茉央:桜のパソコンのトプ画....

桜:あっ....


パタンッ


茉央:なんで隠すんよ~

桜:茉央、これは見なかったことにして!

茉央:え~、そう言われたら余計気になるやん!
誰やったん?

桜:絶対に言わないっ!

和:桜~、どうしたの~?

茉央:あっ!和~

和:ん?

茉央:さくたんがなぁ、
私に隠し事してんねん...

桜:だから忘れてって!

和:なんの話?笑

茉央:桜のノートパソコンのトプがなんやけどな...
何かサッカー選手っぽいやつってだけは見えたんやけど...

和:あぁ...○○さんの...


桜:和!

和:あっ....

茉央:ん?今○○って言った?

桜:い、言ってないよ

茉央:ん~...そうかなぁ....
○兄の事なのかなって思ったのに...ボソッ


桜:茉央、何か言った?...

茉央:ん?独り言だから気にせんといて~



咲月:茉央ー!お弁当食べよ!

茉央:ん!行くー!





桜...和、危ないって

和:ごめんごめん...

桜:はぁ...
結局○○さんの連絡先わからないままだしなぁ....

和:そうだねぇ....


弓木さんの弟さんに聞いてもらったけど...
○○さんの連絡先はわからないとのことだった



想いは募る一方

ただ...
世界は少しだけ狭いのかもしれない...





一方...
動画に急に現れた親戚にびっくりしている○○


珍しいんだよ、うちの従妹の苗字
五百城と正源司っていうんだけど

日本に何人いるの?っていう苗字

それで俺が工藤だから...
並ぶと名前の圧で負けるんよ...笑



それで動画の続きを見ると...


○○:やっぱり、茉央じゃん...



えっ?あいつ乃木坂入ったん?



親もおばさんたちも…
茉央が乃木坂に入ったこと何にも教えてくれない...

まぁそりゃそうか....
しばらく実家帰ってないし、親と連絡取り合ってないし...



ただ…
あんなに小さい時はくっついてきた茉央がアイドルねぇ...


頑張っているんだなと思いつつ、
自分の親戚の事なのに、どこか他人事となっていることが悲しくも思えてしまう




...久々に親に連絡してみるか...


起きってっかなぁ....







To Be continued...








De Bruyne:ケビン デ・ブライネ MF
ベルギー代表
所属:マンチェスターシティ(PL)
背番号:17

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