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シリコンバレーでの生活

滞在中、元同僚でベイエリアに家族で暮らしている知人の家に訪問したり、ベイエリアに駐在し子育てしている人たちの集まりに参加することで、こちらの暮らしに触れることができた。米国はインフレになっていることもあり、総じて生活をするためのコストが想像以上に高く、気軽に移住したいということができないと正直思った。

米国で生活するには、自分で安全を確保することが求められる。
そのためには安全をお金で確保することになるが、それでも完璧ではない。このあたりは日本とは全く違う事情があり、家族で暮らすとなると、慎重に考える必要がある。

例えばラーメンが1杯2,300円
円安(1ドル=143円)ということもあり、円換算するとなんでも驚いてしまう。
パルアルトで評判のラーメン屋「凪」に行ったら、ラーメン1杯が16ドルするが、煮干しベースのスープのラーメンでさっぱりした味で食べやすくて美味しかった。1ドル100円の頭にしても1,500円でちょっと高めであり、さらに現実は2,300円ほどである。
米国は人が動くことにはお金を支払う前提があるようで、人件費が高くなり、価格も高くなる仕組みのようである。

スーパーマーケットに行くと、スーパーマーケットごとに扱っている商品が違ったりしますが、ドルベースで考えると、それほど価格が大きく変わった印象はなく、為替の問題かなぁと思ったりもします。

ベイエリアの食事は美味しい
学生時代に何度か西海岸に旅行で来ましたが、その時の印象は食事が美味しくないでした。
今回、どこのお店もランチボックスも美味しかった。
過去から思い込みがアップデートされ、ベイエリアは食事が美味い!と変わりました。

ただどこも量が多すぎるので、もう少し量を減らしてもらえるとありがたい。
例えば、ロースとんかつ弁当ですが、手のひらサイズのロースとんかつが2枚入っているのですが、これは1枚でも十分にお腹を満たしますが、なぜか2枚。まあいろんな体型の人がいるので、少ない、多いは個人の感覚だから、せめて選択できるようにしてもらえるとありがたい。なぜなら残したらもったいないと思うので、全部食べてしまうため、太るから。

実は一番美味しい食事は家庭にあることを発見。
こちらで生活する知人宅へ訪問したとき、何名かベイエリアで活動している人たちも来ており、彼らがそれぞれ持ち寄る料理のクオリティが高いことにびっくり。日本にいた時の味をこちらでも再現しようと、自宅で試行錯誤しているそうで、食材の温度を測る機械を落ち論のこと、仕込みの時間まで計算して作っているそうです。アッパレ。

日本の保育園は有難いサービスだ
シリコンバレーでスタートアップをしようと家族で来るという選択は現実的ではない。
なぜなら0歳から2歳児を預かってくれるデイケアサービスは1人月間5,000ドルと聞き、さらにそれが予約してもなかなか利用できないとのことで、さらに驚いた。
日本の保育園は、世帯収入にもよりますが、0歳児を預けると10万円前後はかかるイメージですが、いかに日本は安く提供されているかを再認識しました。
米国は国が制度として提供しているわけでなく、デイケアサービスも民間が提供する仕組みになっているため、単純な比較はできません。

このような事情があるから、テック系企業は自社に保育施設を設置し、民間サービスの半額で利用できるなどのメリットを訴求し、従業員を確保する1つの施策になっているようです。

米国も共働き育児は大変
米国では保育園の問題だけでなく、小学校の高学年になるまで親が送迎をする必要があります。子どもの送迎のために遅めに出社したり、早めに帰社したり、在宅ワークができるようにしたりと、それぞれの人にあったフレキシブルなワークスタイルを企業が提供しています。そうしないと、仕事が継続できない状況に陥り、職場を離れることになってしまうからです。

子どもが小さい家族と一緒に渡米して生活しようとすると、最低月1万ドルないと生活することが難しいのが現実。スタートアップをするためにシリコンバレーに移住することはかなりハードルが高いことだと思います。
ビザのことも考慮すると、大学に留学するためにシリコンバレーに来るか、日本から駐在でシリコンバレーに来て、スタートアップのチャンスを伺うことが現実的かと思いました。ある程度経済的な自由を得たような人、例えば日本でイグジットさせた人とか出ないと、シリコンバレーでスタートアップは現実的ではないように思います。

移動のストレスをテクノロジーが解決
昔、米国に旅行で来て困ることの1つが移動。つまりは車がないとどこへも行けないということでした。しかし、今回はUBERやLyftを使うことで、移動のストレス、レンタカーを運転するストレスから解放されました。ホテルとWiLオフィスの移動だけでなく、メンターに会うためパロアルトからサンフランシスコ市街やその他の街へ移動する時にも利用し、テスラの車にも乗ることができ、新しいテスラの世界観にも触れることができた。
日本ではタクシーを簡単につかまることができるが、米国ではできる街とできない街があり、それなりにお金もかかるため、利用のハードルが高かったが、UBERは値段も手頃で、スマホでピックアップの場所を指定し、目的地を示すだけで、利用できる便利さ、まさにUXが洗練されている。まあ、今更な感想かもしれませんが、私にとってUBERは初めての経験だったので、感動があった瞬間でした。

想像以上に貧富の差が激しい
今回のメインの滞在はパロアルトで裕福な人たちが多く暮らす街で安全なエリアでしたが、サンフランシスコ市街に何度か行く機会がありましたが、エリアにもよりますが街中で浮浪者に会うことが多く、オフィスビルは至るところに空室の看板があり、人が減少していることを実感した。
米国にこれまで何度か訪問した経験があり、景気に連動して街中の浮浪者の数が変わる印象があるが、まさに米国がちょっと不景気になりつつあるのかと思った瞬間でした。

一方、今回お会いした人の中にはシリコンバレーのエコシステムの中枢にいる人も含まれており、想像できないくらいの資産を持っている人もいた。その人たちの身なりは決して派手ではなく、その資産をさらに世の中を良くするためにと思い、投資し続けるため、次なる変化の予兆を求めて動いている。

経済はお金が回ってなんぼ、貯めておくことに意味はなく、社会をより良くしたいと思って人たちが集まっているエリアがシリコンバレーである。

毎日快晴で夏でも寒い
噂ではサンフランシスコの夏は寒いと聞いていたが、空港に着いた瞬間から、寒かった。
どれくらい寒いかというと、薄手のダウンがあってちょうど良い感じで、パーカーだと少し肌寒い感じである。
サンフランシスコはベイエリアでも北部に位置付けられ、3方が海に囲まれ、寒流の影響もあって、他のベイエリアの都市と比べても数度低く、最高気温が7月でも15度、最低気温が12度くらいという日もありました。
今回の滞在でも最初の2−3日は長袖でパーカーがないと寒い感じでした。
一方、朝方はモヤや霧が出ることがありますが、日中は快晴で湿度がないので、カラッした感じで、気温が30度くらいまであがっても汗をかかないので、爽快です。日差しはきついのでサングラスがあった方が良いですが、木陰に入るとどこも涼しくて良い感じです。

日本の蒸し暑い夏がかなり恐怖。
今年は梅雨明けが早いのか、連日東京は猛暑と噂を聞いているので、ちょっとビビっている。

全てが極端である
健康意識の高まりにより、食材はオーガニックが良いとなれば、それを専門に扱うスーパーマーケットができ、肉を食べることは動物愛護、環境問題から如何のものかとなれば、代替食材の研究開発が進み、プラントフードが普及する。また出産、育児の文脈では粉ミルク、母乳を代替する母乳を培養するラクテーションエンジニアリングが進み、培養した母乳が売られているとのこと。
ビジネスになると判断すれば、一気に技術が進む。
これは米国の良いところでもあるが、ビジネスにならないと動かないのも課題と感じる。

例えば、エネルギー問題を考えた時、米国人はオフィスの電気を消して帰らないため、夜中でもオフィスは電気がついたまま。何にブラックアウトは気になる。

フードロスも同じ感じである。今回ピザパーティを何度も開催してもらったが、パーティが終わったあと、大量にピザが残っている。この残ったピザはドギーバックをもらって持ち帰ることができるが、そもそもそんなに注文しなくても良いのではないかと思います。
ピザパーティだけでなく、どこのレストランでも食べ残しは持ち帰ることができるということは便利なシステムであると思うのですが、量の調整はそろそろしても良いと思います。

健康に運動、ヨガが良いとなれば、ヨガに良い服装やドリンクなどがデザインされて、素敵なアパレルブランドが立ち上がる。確かにスタイリッシュでかっこいいので、ヨガをやるわけではないが、ショップで服を見ていたら購入したくなる。今回は我慢したけど。

今は気候変動に注目が集まっている。
米国でも日常生活で洪水や熱波、山林火災等の問題が顕在化しており、気候変動、環境問題に関心が高まっており、ビジネスとして解決できないかと、ヒト、モノ、カネが動いていることを強く感じた。これまで米国は環境問題に対して、あまり積極的ではなかったと思うが、課題が身近に感じるようになり、アセットの流れが変わってきた。ようやくかと思うが、必要なことはやったほうが良いので、ぜひこの暑い夏をなんとかしてしてほしいところである。

全てが極端にビジネスになると感じれば動くと、感じました。
思いつくままに飛行機の中でかいたので、ちょっとバラバラですいません。

また気づいたことがあれば、追記します。

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