「タイキ展 箔押しポストカード4種製作」
こんにちは。コスモテックの前田です。
イラストレーターのタイキさまによる初の個展 「 タイキ展 」 が 2024年8月開催されます( 個展の詳細は こちら をご覧ください ) 主催は SSS by applibot( トリプルエス バイ アプリボット )です。
今回、コスモテックはアプリボットさまにお声がけいただき、 「 タイキ展 」 ポストカード4種類の箔押し加工をお手伝いさせていただきました。
◉ まずは箔押しのテスト加工から
ポストカードは 「 タイキ展 」 にて販売されるものです。
今回コスモテックで箔押し加工する際、印刷済みのポストカードに一点一点コスモテックの職人が手作業で箔押し加工いたしました。
2024年7月、色鮮やかで絵画のような、繊細で美しいポストカードがコスモテックの箔押しの現場に搬入されました! ちょうど箔押し加工で使用する金属製の版が製版会社より届けられたところだったので、まずは箔押しの校正( テスト )を行いました。
開催が迫っている中、箔押し加工の校正( テスト )で万が一 「 うーん、この箔色ではないかもなぁ… 」 となると 再び箔の選定・校正を行う必要が出てきてしまいます。
そこで一度の校正で様々な箔をご検討いただけるよう、アプリボットさまからご要望いただいた箔色の他に、コスモテック目線で4種類のイラストとうまくハマりそうな箔色をいくつか選定・リスト化し、一挙に箔押しの校正をすることにしました( 下記参照 )
◉ イラストに合わせた輪郭線の箔押し表現
今回の箔押しの表現は、ポストカード全面にどん! と加工するのではなく、イラストを引き立たせるように部分的に箔押し加工されています。
最近ではこのようにイラストの一部分や輪郭に合わせた箔押し表現のご依頼も徐々に増えてきております。
◉ 箔色によって変化する作品
前述のとおり、校正ではアプリボットさまからご依頼された箔色を主軸としてコスモテックでも4種類のそれぞれのイラストに合わせた箔色をセレクトし、合計で23パターンの箔の組み合わせをご提案させていただきました。
輪郭線への箔押しは極細とはいえ、箔色の光彩変化によってイラストの見え方や雰囲気が結構変わるので、校正をお送りする際は 「 一体どの箔色が選ばれるのだろう? 」 とワクワクしました!
校正をお送りさせていただき、アプリボットさま ⇔ イラストレーター タイキさま間で4種類のイラストそれぞれに対して箔色を各1色セレクトしていただき、いざコスモテックで本番箔押し加工へと進みました。
◉ そして、本番の箔押し開始!
最終的に選ばれた箔色は、柄の入っているホログラム箔やシックな色合いのメタリックカラー箔など、国内外の箔メーカー数社の箔材がイラストにマッチした箔色として選ばれました。
一度の校正でスムーズに箔色が決定し、いよいよ本番の加工へ!
虹色の光彩が特徴のホログラム箔は個性的で華やかな反面、ベタのデザインで使用すると派手になり過ぎてやや扱いづらさも感じます。しかし、今回のようにイラストの輪郭に沿わせた線描の箔表現をすると……
「 あら不思議! 」
箔の強烈なインパクトが緩和され、ちょうど良い塩梅で華やかさを表現することができるのです。
◉ とても繊細な箔押し表現
今回の箔押し加工での注意ポイントは、イラストの印刷位置と箔押し加工の位置合わせ、そして箔押しの線のシャープさです!
4種類のイラストの箔押し輪郭線の表現は繊細な線描の箔押しが印刷位置に沿うように調整を繰り返し、細心の注意をはらいながら本番の加工に臨みました。時折 加工の手を止め、「 印刷位置と箔押し位置のポジションは合っているだろうか? 」 と念入りにチェックをしました。
また、線描の細かな表現をシャープに美しく表現できるよう、金属版の材質や箔の接着剤選びにもこだわり抜き、箔押し機の温度や圧力など細部にわたり美しく仕上げるための調整にこだわりました。
加工の圧をちょっと強くすると線が太くなってしまいますし、逆にシャープさを重視してあまり圧を弱め過ぎると箔が擦れてしまいますので、慎重に熱・圧の加減を調整し、本番の加工に臨みました。
イラストレーター タイキさまの美しいイラストと箔押し加工のコラボレーションが生み出す世界を、ぜひ 「 タイキ展 」 で販売されるポストカードで身近に感じていただけるとうれしいです!
アプリボットさま、お声がけくださいまして ありがとうございました!
【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362
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