仕事と育児と宇宙と~理想の働き方を叶える、3つの大切なこと~
第6回勉強会「宇宙の好きなことを仕事にする。星空体験プロデューサーという生き方~子育てと地方移住と仕事と~」
2020年8月26日にコスモ女子のオンライン勉強会が開催されました。
私たちコスモ女子は、株式会社KanattaがSDGs5番目の目標である「ジェンダー平等の実現」をミッションに掲げ、「女性にとって宇宙を身近な存在に」をテーマに発足した女性コミュニティです。
宇宙に関する専門的な勉強会から、宇宙がちょっぴり気になる初心者でも楽しめるイベントなどを定期的に開催しています。
宇宙に興味がある女性のキャリア形成、ビジョン実現を応援し、たくさんの女性が宇宙業界で活躍できる場を増やすことを目指しています。
前回は、"宇宙好き大集合!"をテーマに宇宙好き女子が集まる交流会を開催しました。
イベントの様子はこちら
今回の勉強会は、星や宇宙に関するコンテンツ、イベントプランナーとして活躍されているイワシロアヤカさんより「宇宙の好きなことを仕事にする。星空体験プロデューサーという生き方~子育てと地方移住と仕事と~」をテーマにお話しいただきました。
イワシロさんがもつ、3つの顔
とても気さくで話しやすいイワシロさん。
終始明るく、和やかな空気で講義を進めてくださいました。
宇宙を仕事にしている
地方に移住している
子育てをしている
という3つの顔をもつイワシロさん。現在は高知県に移住され、2歳のお子様の育児をされながら、パートとして働きながら宇宙のお仕事をされているそうです。
家庭と仕事をしっかり両立されている印象ですが、
「自分自身は決して特別な存在ではない」と語ります。
「今日のお話が、迷ったとき、立ち止まりそうになったときに背中を押せるものであればいいなと思います。」
ビクセン星空アドバイザー
星のソムリエ
スターパーティプランナー
キャンプインストラクター
など、様々な資格をお持ちのイワシロさんですが、メインの肩書は「星空体験プロデューサー」。
ここで、ある疑問が浮かんできます。
「星空体験プロデューサー」とは一体なんでしょうか。
星空体験プロデューサーとは?五感を使った宇宙の楽しみ方を提供
「自分のごく身近なことで、宇宙を感じることができる」とイワシロさん。
1. 星を見る、撮る:ベランダから星空を眺める、写真を撮る
2. 宇宙を読む、学ぶ:宇宙の図鑑を読んだり、宇宙を題材にした本を読むこと
3. 食べる、身に付ける:宇宙に関連した名前がついた食べ物を食べる
4. 宇宙を連想する音楽を聴く、アートに触れる
これは「自分の五感を、すべてを使って宇宙や星を体験すること」であり、
「研究することや天体望遠鏡を使って星空を見ることだけが宇宙・星空の体験ではない」ということ。
五感を使って星空を体験する場をつくっていくこと、そして体験をつくれる人を増やしていきたいという思いで、「星空体験プロデューサー」として活動されているそうです。
好きなことを仕事にするための3つのステップ
続いて、ご自身の経歴とともに、子どものころから大好きだった宇宙を仕事にするまでをお話しいただきました。
子どもの頃に家族で行ったキャンプ
親から買ってもらった天体望遠鏡で眺めた星空
図書館で読んだギリシア神話の本
など、「色んな体験が自分と星空を出会わせてくれて、自分の心に染み付いていきました」と語るイワシロさん。
就職活動では宇宙関係の仕事をしたいと思いがあったそうですが、当時はリーマンショックの影響で採用が厳しかった時期。地元の四国に戻り、銀行に内定をいただいたそうですが、「本当に自分がやりたいことは何だろう」と自分に問い始めたそうです。
そのときに思い出したのが、幼少のころ月食を見るときに親にねだって買ってもらったビクセン社の天体望遠鏡。当時、表立って新卒採用を行っていなかったビクセン社ですが、ダメ元でメールを送ったところ面接に進むことができ、なんと採用に至ったそう!
イワシロさんが好きな「宇宙」を仕事にするまでに実行された3つのステップ。
1.本当にやりたいことが何かを確認する
2.視野を広く持ち、関わり方を探る
3.ダメもとでも、動いてみる
「宇宙を仕事にするのは、JAXAに入ることだけではありません。他にも宇宙に関わることはたくさん、たとえば望遠鏡ひとつでも宇宙に関われます。視野を広く持ち、ダメもとでも動いてみれば好きなことを仕事に出来たなと思います。」と熱いメッセージをいただきました。
「様々な人がそれぞれに宇宙に想いを持って関わっています。宇宙飛行士を1人宇宙に送るだけでも、管制室で働いている方、ロケット製作会社に勤めている方、宇宙の記事を書くライター、科学館に勤めている方、宇宙の様子を配信する方まで、多種多様な方が『宇宙に関わってる』という誇りや自負を持って仕事をされています。」
宇宙の仕事の裾野の広さをイワシロさんご自身の経験からお話しいただきました。
仕事と家庭と趣味の両立と流儀
「自分自身、ワガママでやりたいことは全部叶えたいんです。キャンプやアウトドア、旅にも出かけたい、育児をしながらでも星と関わる仕事も諦めたくありません。」と語るイワシロさん。
「自分にしか出来ないことをやってあげよう」ということから、自分のやりたいことを5角形に表し、やりたいことがすべて「線」に繋がるように考えているそう。また、全部叶えたいからこそ、計画を立てる重要性もお伝えいただきました。
何かを選択する代わりに何かを我慢するのではなく、どうやったらできるか考える。世の中の働く女性の皆さんにとって、選択肢の増える勇気づけになるメッセージでした。
さいごに
「星や宇宙を仕事にし続けていくということは、まず稼ぐ必要があります。
市場をつくってニーズをつくり、そこに売り込んでいく。
星を見せるという事に対してお金を払っていただく、『仕事』にしていくためのパイオニアになっていきたいですね。」という今後の展望に、参加者の方も「自分にも可能性があるかも!」と終始ワクワクの時間でした。
イワシロさんから教わった3つのステップ、やりたいことを確認し、自分から視野を広げ、ダメ元でまずは動いてみることを実践した先に、それぞれ宇宙への道が開かれていく。そんなイメージがふくらみ、コスモ女子一同も常に新しいチャレンジをしていく意欲がわきました!
コスモ女子では、宇宙が大好きな方から、宇宙に少し興味が出てきた方まで、多くの方に宇宙の魅力をお届けできるよう、今後も幅広く宇宙にまつわるイベントを開催・発信していきます。
次回9/15(火)には、宇宙ビジネスで新規事業担当と立ち上げやコンサルティングを行ってる、城戸彩乃さんを講師にお招きしております。
"私のキャリアの歩みと衛星データ・宇宙関連ビジネスのこれから 〜宇宙産業を日本の誇る基幹産業に〜"をテーマに、ご自身のキャリアの歩みや、衛星データや宇宙関連ビジネスの展望についてお話しいただきます。
ぜひ、お気軽にご参加ください。
女性だけのチームで人工衛星を打ち上げる!
宇宙に興味のある女性の皆さん、コスモ女子として一緒に盛り上げていきましょう!
【コスモ女子SNSのご案内】
【講師プロフィール】
イワシロアヤカ 氏
ビクセン星空アドバイザー/星のソムリエ/スターパーティープランナー/キャンプインストラクター
天体望遠鏡などでトップシェアを誇る光学機器メーカー「ビクセン(Vixen)」に就職。主に広報として星空案内、星を楽しむ旅行プランやイベントの企画を手掛ける。
宇宙好きの女性「宙ガール」初代PR担当。京都嵐山で2014年にスタートした「宙フェス」立ち上げ時、協賛企業ビクセンの社員として「宙ガール」エリアを担当。
2015年、結婚を機に高知県に移住。現在は sorashiroを立ち上げ、フリーランスのプランナーとして活動中。子どもから大人まで、みんなで楽しめる星空観察会、教室、座談会などを企画・開催する。
イベント実績に商業施設屋上 星空観察会(東京・新宿マルイ・錦糸町マルイ・所沢西武)、野外フェス(朝霧JAM・New Acoustic Camp)、国立天文台「三鷹・星と宇宙の日」(東京・三鷹)、コールマンpresents アニマルプラネット「グリーン・カレッジ」(香川・北海道)などがある。雑誌や新聞での取材、TV出演も多数。
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