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【コスモ女子勉強会】超小型人工衛星とこれからの可能性を学ぶ

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第3回勉強会「超小型人工衛星入門~変わる宇宙開発の在り方と利用方法~」

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2020年5月20日に第3回となるコスモ女子のオンライン宇宙勉強会が開催されました。

株式会社Kanattaは、SDGs5番目の目標である「ジェンダー平等の実現」をミッションに掲げ、世界初の女性のみで構成されたチームです。
そして、女性だけで人工衛星を打ち上げる【コスモ女子プロジェクト】を発足しました。
最前線にいる講師の方から学び、宇宙関連で女性が活躍できる場が増えることを目指しています。

第2回勉強会は、"わたしと宇宙"をテーマに開催しました。
第2回イベントの様子はこちら

第3回のテーマは「超小型衛星入門~変わる宇宙開発の在り方と利用方法」

大学や民間企業で10機を超える人工衛星プロジェクトに参画してきた、帝京大学理工学部宇宙工学科講師・鶴田 佳宏(つるた よしひろ)さんをお招きし、人工衛星のはじまりから宇宙開発の未来について、わかりやすくお話しいただきました。


人工衛星の重さもさまざま!

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人工衛星は重さによって、超小型(ナノ)~大型にクラス分類されています。

大型衛星で身近なものといえば、天気予報で耳にする「ひまわり8号」。
2014年10月に種子島より打ち上げられたその重さは、なんと3,500kg!こんなに重い衛星が、今でも地球の軌道上で仕事をしていることに驚きです。

一方、東京大学が2014年に打ち上げた超小型衛星「XI-IV(サイフォー)」は、たったの1kg!
大型に比べて超軽量の人工衛星なのです。

鶴田さんが東京大学研究員時代に2014年6月にロシアで打ち上げた「ほどよし3号機」は、重さ50kgのマイクロサイズ衛星。
こちらには、当時誕生40周年を迎えたハローキティのフィギュアが搭載されました。
人工衛星とマスコットキャラクターがともに宇宙へ飛び立つ試みは、世界初のことだったそうです!

人工衛星といっても、さまざまな重さやサイズがあることを初めて知ることができました。

手のひらサイズ衛星、”Cubesat(キューブサット)”が活躍する未来

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宇宙開発の新時代について、熱く語る鶴田さん。
今回は ”Cubesat(以下、キューブサット)” を中心に、超小型衛星の可能性について教えていただきました。
キューブサットは、10㎝×10㎝×10㎝のサイコロ型の衛星で、そのサイズは手のひらにおさまるほど。
この超小型衛星が世界でも広く浸透しており、2010年代から爆発的な増加傾向にあります。
打ち上げ費用を抑えることができるため、国だけでなく、民間企業も続々と宇宙事業に参画する時代に突入しているそうです。

キューブサットでできることは、
・宇宙から地球の写真を撮る
・宇宙から音声メッセージや音楽を配信する
・宇宙でLEDを光らせて地上から望遠鏡で観測
・宇宙で記念品を持っていく、宇宙で広告撮影 など

こうして見ると、宇宙開発はわたしたちの生活にとって身近な存在であると感じますね。
「自由な発想で宇宙を楽しむ入口に」という、鶴田さんの言葉に、これからもコスモ女子ならではの発想力で宇宙事業を盛り上げいくぞ!と、期待に胸を膨らませた時間でした。

さいごに

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専門的なお話もありながら、鶴田さんのわかりやすい説明により、参加者全員が宇宙を身近に感じる勉強会でした。

講義後もたくさんの質問が飛び交うなか、高校生の方からの質問に、鶴田さんが「すごい、よく勉強されてますね!」と思わずうなる場面も。
一人ひとりが、宇宙開発の未来にわくわくしている、熱いエネルギーが伝わってきました!

宇宙開発に携わる人は男性ばかりというイメージがありましたが、鶴田さんが関わってきたプロジェクトでは女性も大活躍をされていたそう!これから宇宙事業を盛り上げていくコスモ女子にとって、とても励みになります。

女性だけのチームで人工衛星を打ち上げる!

今後もkanatta主催のコスモ女子イベントを毎月開催していきます。
ぜひ、宇宙に興味のある女性の皆さん、コスモ女子として一緒に盛り上げていきましょう!

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講師のプロフィール
*帝京大学理工学部航空宇宙工学科・講師/鶴田 佳宏氏
九州大学大学院の博士(工学)取得後に東京大学にて航空宇宙や先端エネルギー分野の研究員や特任講師を経て、現在は帝京大学にて講師を務める。
2005年より超小型人工衛星の開発プロジェクトに従事。 これまで、大学・民間企業(ベンチャー)で、打上げ・ 運用まで含めて10機を超える人工衛星プロジェクトに参画。
手のひらに乗るような小さな規模の人工衛星・ 宇宙システムの研究開発を行っている。


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