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【コスモ女子 宇宙食プロジェクト】仲間の力とコスモ女子の可能性〜火星レシピができるまで〜

こんにちは。
コスモ女子 宇宙食プロジェクトのみおです。
今回は私が普段活動している、宇宙食プロジェクトの活動をご紹介します。

私たちコスモ女子は、『宇宙を身近に』というコンセプトをもとに、女性中心のコミュニティーとして、日々活動しています。
その中でも、私たちの『宇宙食プロジェクト』は、日常生活に1番身近な『食』というテーマから、宇宙に興味をもってもらおう!と日々活動しています。

これまでは、「みんなで宇宙食をたべよう」というオンラインイベントや、宇宙食の開発に向けての情報収集等を行っていました。
構成メンバーは、年齢層幅広く、職業も経歴も異なる4名で構成されています。日々のMTGにも活気があり、最新の宇宙食の情報収集をはじめ、実際に話題の食材を取り寄せて試食し、感想や意見を言い合うなど、それぞれが主体性を持って取り組んでいます。

1.火星レシピを応募しよう!

2021年6月頃、宇宙食プロジェクトチームが、次のテーマを探していたところ、
日本火星協会から、「第1回 火星レシピコンテスト」なるものが開催されるとの情報を得ました。
「コスモ女子も宇宙食チームとして、ぜひ応募しよう!!」と新たな挑戦にみんなでワクワクしたことを覚えています。
ただ、新たなチャレンジができるという楽しみの裏に、いくつかの壁が待ち構えていることは誰も予想していませんでした。


2.そもそも火星の空間とは?

コスモ女子は、「宇宙が好き」という女性が多い中で、その知識量や宇宙好き(マニア)の度合いは様々です。
私の場合は、「まず火星って、地球とどう違うの?」という初歩的なところからのスタートでした。
火星について、簡単にまとめると以下の特徴があります。

火星は、地球の1つ外側を公転する惑星で、地球と同じく岩石でできています。
直径は地球の約半分。
大気は二酸化炭素を主成分とするごく薄い大気に覆われています。
火星での1日は約24時間37分、1年は約687日となります。

参考文献:国立天文台HP
引用:国立天文台HP


そんな火星の基礎知識を得た状態で、コンテストのお題が出ます。
今回のお題は、「あなたの料理にすべて必要な食材がそろっています。望遠鏡から地球を眺め、地球の映像を見ながら友人と2人で食事をする際に、食べてみたい料理を考える」というものでした。

火星での食材は、植物工場、養殖地などで培養肉(人工肉)、小型家畜、食用昆虫などが入手可能と言われています。
調味料等は、地球から調達する想定でした。


3.レシピの構想

火星レシピの構想として、たくさんの意見が出ました。
「日本らしいものがいいかな?」
「ここは大阪だから、大阪らしいものがいいかも!」
「地球を懐かしんで食べられるものがいいよね!」
「環境にも配慮したSDGsを意識できないかな?」などなど。

たこ焼き、お好み焼き、発酵食品、カレー、タコス、スイーツといった、幅広い案が出ました!
各々が考えた火星や地球への思いが詰まったメニュー案から、全員で話し合って、1つに絞り込んでいきます。


4.レシピの決定「エントモファジー惑星焼き」

宇宙食プロジェクトチームでは、環境にも配慮して、「サスティナブルで女性にも食べやすい火星レシピ」というテーマで考えることにしました!
そこで、注目されたのが、最近話題の「昆虫食」(苦笑)。

昆虫は苦手な人が多いですよね。かくいう、私も大の苦手です。
まずネーミングから変えましょう!ということで、コスモ女子では、「昆虫食」を英語で「エントモファジー」と呼ぶことにしました。
そうすることで、毎回”、昆虫”という字や発音から”虫”を、イメージしなくて済むからです。

ただ、「エントモファジー」は今とても注目されています。
主な特徴は
(1)高たんぱく
(2)生産までのエネルギーが少なくて済む
であること。

少し補足すると、以下のようになります。

(1)高たんぱく
コオロギで考えると、100gあたりに含まれるたんぱく質は、食肉(豚・牛・鶏)とほぼ同じ割合(20%)です。
さらに、乾燥させることで、たんぱく質の割合が高まり、かつお節やビーフジャーキーと同じくらい(70%)まで、割合が高まります。

(2)生産までのエネルギーが少なくて済む
エントモファジーの生産にかかるエネルギーは牛と比べてに対して、エサの量(1/5)、水の量(1/77)、温室効果ガス排出量(1/1780)です。
500匹のコオロギは500mlの水で育つといわれています。

参考文献:TAKEO株式会社 オンラインストア

上記の利点から、昨今注目されている「エントモファジー」をメニューに採用しよう!と決まりました!


5.試行錯誤、、、

メニューは、「エントモファジー惑星焼き」に決定!となったものの、ここからが本番。

・惑星は8個すべてを表現するか?
・土星の環っか部分はどうするか?
・大きさのバランスは?
・エントモファジーをどのように使おう?
・それぞれの色はどんな風に表現する?
・火星の色がうまく出ない・・・
・立体がうまくいかず、いびつな形にになってしまう

たくさんの課題と向き合い、試行錯誤を重ね、なんども試作を繰り返し、「エントモファジー惑星焼き」として、地球、火星、月を表現することにしました!

▲購入したコオロギパウダー(コスモ女子撮影)

ベースの生地には出汁のうまみが出る、コオロギパウダーを使用。

色の表現は、
地球の青色はリナブルーという「藻」の色素、
火星の赤色にはトマトペースト、
月の黄色にはターメリックを使用しました。
さらにブラックソースを使って、月の満ち欠けも表現しています。

立体の土台には、パスタを使用し、キレイな球体になるように工夫を凝らしました。最後の試作が終わり、写真も撮り、あとは提出するだけ!!
・・・となりましたが・・・

「見栄えをもう少し良くしたい」と、とあるメンバーから勇気のある意見があり、まさに、前日の20時!!
なんと、再度試作をし、写真も撮り直し、全てやりなおすことになったのです!!


6.間に合わないかも!!!

提出期限の前日、20時から再試作がはじまりました!
ようっちさんは、試作と、写真を撮る担当。
あーちゃんは、文章を完成させる担当。
私は、2人が作ってくれた、文章と写真を提出できる形にまとめて、日本火星協会へ提出する担当でした。

「間に合わないかも。。。いや、絶対に最高のものを作って、間に合わせよう!!」と、20時から25時まで、3人でZOOMを使用し、笑いながら、ウトウトしながら、励まし合いながら。。。
3人で本当に力を合わせて、最後まで妥協することなく、ついに完成させました!!!

▲完成した惑星焼き(コスモ女子撮影)


7.【最優秀火星料理長賞】の受賞

2022年1月末に火星レシピを提出し、4月に結果発表と聞いていましたが、4月が過ぎ、次の宇宙食の議題に集中し、火星レシピの結果は、頭の片隅に・・・となっていた、5月1日。

宇宙食プロジェクトチームの仲間から知らされた、
「最優秀火星料理長賞」の受賞!!!!

▲最優秀火星料理長賞の賞状(コスモ女子撮影)

私は、一瞬、状況が飲み込めず、「それはどういう意味?」と聞いてしまいました。私たちの考えた火星レシピ「エントモファジー惑星焼き」が募集レシピの中の1番、「最優秀賞」を獲ったのです!!!

本当にうれしくて、オンライン上ではありますが、プロジェクトチーム全員で大喜びしました!
あの時の苦労もねぎらって、私は少し涙が出るほどでした。
コスモ女子の定例会でも、全員の前で成果を発表し、とても誇らしい気分でした。このようにコスモ女子の名前がどんどん世に知れ渡っていくことが本当にうれしいです。
『エントモファジー』も女性だからこそある視点。どんどん世の中に広めていきたいです。


8.コスモ女子の可能性

コスモ女子に出会って、そこでのたくさんの仲間と出会って、社会人になって、年齢問わず、1つのものを真剣に作って、その結果に、笑顔あり、涙ありそして、これにとどまることなく、次への挑戦を繰り返して行ける場所があって、本当にありがたいです。

宇宙が好き、星が好き、ロマンチックだから。
どんなニーズでも、きっとかなえられるコスモ女子。

ぜひ1度コスモ女子をのぞいてみてください♪


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