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【宇宙への招待】~古代エジプト文明と星空の関係に迫る!~

【はじめての宇宙】古代文明と宇宙(エジプト編)~約5000年前に発達した驚くべき天文学~

こんにちは!マクロスフロンティアを見て宇宙へのあこがれを持った、コスモ女子ライター・なっつです。

前回のイベントは、"【宇宙×女子イベント】最新の宇宙の“食”を学ぼう!宇宙で唐揚げ!?日本食?〜宇宙食から宙(そら)グルメまで〜"をテーマに開催しました。
(前回イベントの様子はこちら)

今回のイベントで講師を務めたのは、コスモ女子のあいさん。
小学生の頃に「宇宙っていつどうやって出来たんだろう?」と興味を持ち始め、大学時代は建築を専攻しながらバルーンサットのPJに参加していたそう。その後は設計事務所を経て意匠設計に携わっています。

そんなあいさんより、宇宙初心者の方に向けて「古代エジプトと宇宙」をテーマに、遥か昔を生きた先人たちによってつくり出された天文学など、”古代文明と宇宙”の関係について語っていただきました!

古代に思いを馳せながら宇宙のことを考える。
そんなロマンあふれる内容は、宇宙への期待や想像がふくらむ、ドキドキワクワクの時間となりました。


”豪華絢爛”アブ・シンベル神殿と天文学の関係とは?

はじめに、「エジプト」と聞いたときに連想するものは何でしょうか?

そう、誰もがピラミッドを思い浮かべるでしょう。
あいさんは、建築を勉強しているときに「ピラミッドはどのような構造になっているのか」気になったところから始まり、建築的な観点から、ピラミッドがなんのために建設されたのかを調べていったそう。

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そのピラミッドと並ぶ、エジプトが誇る建造物といえば、世界遺産のきっかけとなった「アブ・シンベル神殿」。
スーダンとの国境近くに位置しており、紀元前1250年頃に大きな岩山をくりぬいて造られました。

このアブ・シンベル神殿には、天文学に基づいた驚きの仕掛けが施されているのです。

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神殿の内部に入ると、オシリス神のポーズを取るラムセス2世像が並ぶ「列柱室」があります。この部屋を通り、最深部に向かうと4体の神がまつられている「至聖所」に入ります。

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この至聖所にまつられる4体のうち、正面に向かって左の像を除く3体は年2回(2月22日・10月22日)、朝日によって照らされる設計になっているのです!
(2月22日はラムセス2世の生まれた日、10月22日はラムセス2世が王に即位した日という説や収穫の日と、種蒔きと耕作の日という説があります。)

なお、一番左の像に光が当たらないのは「闇の神様」であるためだと言われているそう。

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それにしても、3000年も前にこのような技術が生まれていたことに驚きを隠せません。特定の日に、特定の場所に、それも60メートルも内部に。

古代文明と天文学には深い関わりがあることを学べるお話でした。


古代文明と天文学には、なぜ深い関わりがあるのか?

そもそも、古代文明が出来た地域では、なぜ天文学が発達したのでしょうか?

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すべての古代文明に共通すること、それは「河川の近くに位置している」ことです。エジプト文明は、ナイル川に沿うように発達していきました。
毎年7月頃になると、雨季が到来し、大雨に見舞われ川が氾濫します。
この氾濫により、ナイル川流域の土地には作物の生育に必要な養分がもたらされることで、文明の発達に繋がっていきました。

しかし、川の氾濫は同時に、作物の種や成長したものを流すことにもなります。

「せっかく植えた種や苗が流されてしまう。」
「どうにかして川の氾濫を事前に知ることは出来ないのか」

ここから古代エジプトの人々による、星空の観測へと繋がっていくことに。


古代エジプトでつくり出された現在の暦

古代エジプトの人々は、星空の観測を続けていく中で、夜明け直前の東の空に光輝く星を見つけます。これが”シリウス”です。
当時の人たちにとって、洪水は流域の土地に肥沃な土を運んでくるもの。その土地に種蒔きを行うことで豊かな実りを約束する、一年で最も重要なことでした。

ナイル川が氾濫する時期とシリウスが日の出直前に昇ってくる時期が一致するということを観測から見つ出し、「1年を365日」とする「太陽暦」が編み出され、シリウスが日の出直前に昇る時期が1年の始まりとなりました。

また、365日を2つに分けて360日と5日とし、4年に1度うるう年を置いた暦を完成させるのです。これが1年の起源となります。

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また、360日に対応するように天空を10度ごとに36に分け、それらに1つずつエジプトの星座を割り当てました。

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この星座を利用し、人々は月日の経過を測っていましたが、紀元前2400年頃から日時計や水時計を使い始め、1日が24時間ということも編み出したそう。

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現在使われている暦は、何と3000年も前につくり出されたものだったんですね!とても原始的な方法ではありますが、正確な観測や技術にはとても驚きです。


ピラミッドと宇宙

古代エジプトと天文学の関わりが分かってきたところで、
ここからはピラミッドのお話しです。

なんと、ピラミッドにも天文学と深い関わりがあるそう!

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ピラミッドの中でも、特に有名な三大ピラミッド。
クフ王・カフラー王・メンカウラー王をまつられたものとしてよく知られています。

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これらのピラミッドを真上から見たときに、クフ王とカフラー王のピラミッドの頂点を結ぶと、太陽信仰の土地であるヒエラコンポリスに繋がるそう!

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また、夏至の時期にだけピラミッドの間に太陽が沈むように設計されているそうです。

太陽に対する信仰心や天文学が、古代エジプトの人々の生活とは切っても切れないものであることが分かりますね!


さいごに

最近では、衛星を利用した考古学の研究が進んでいるそう。
宇宙線を利用した観測により、クフ王のピラミッドには星を見るための空間がつくられていることが判明しています。

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また、衛星を利用することで”掘らない遺跡調査”も進んでいるそう!
正確に遺跡を発見できるという点から、大変価値のあることですね!

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3Dバーチャルツアーの技術も発達してきたことで、衛星にも多様な利用用途があることが分かりました。

コスモ女子では2022年に衛星を打ち上げるという目標を掲げ日々活動しておりますが、衛星の発達は様々な分野での発達に繋がっていくという今後の展望に、コスモ女子一同刺激を受けた時間でした!

宇宙が大好きな方はもちろん、少しずつ宇宙に興味が出て来た方など、より多くの方に宇宙の魅力をお届けしていきます。

女性中心のチームで人工衛星を打ち上げる!

宇宙に興味のある女性の皆さん、コスモ女子として一緒に盛り上げていきましょう!


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