技術の発達で世界同時視聴も可能となり、世界中で人気の日本アニメ。彼らは果たして、英語でその想いをどう語っているのでしょうか? その内容の一部を抜粋して紹介します。今回取り上げる作品は「ヴァイオレット・エバ―ガーデン」です。
➀リスニングに挑戦してみよう!
➁リーディングに挑戦してみよう!
➂日本語訳をチェックしてみよう!
ヴァイオレットの手紙の書き方は、直接的かつ簡潔で辛辣でしたが、最終的
には激しく共感を伴うものとなって発展しました。彼女が行う任務が消えることはないとホッジンズが彼女に言ったため、これらの手紙は彼女の償いの道具となりました。それから彼女は後悔と罪悪感を知ったため、ほとんど後先考えずにこの贖罪を追求し、ゆっくりと彼女の肩書きが戦士の乙女から(自動筆記)人形のヴァイオレットへと変わっていきます。
彼女が毎日見たり使ったりしている手は彼女の失態を思い出させるものだと
私は言いました。それらは彼女の新しい人生、彼女の新しい始まりを具体化したものです。ディートフリートが戦後、最初にヴァイオレットに会ったとき、ヴァイオレットが人々の命を奪った手と、彼女が人々を結びつける手はまったく同じ手であると、彼は言います。
しかし、これらは同じ手ではありません。ヴァイオレットの人間の手は戦争のための道具でした。これは彼女に発言権のない人生でした。彼女ないし彼女の手は殺すために作られた道具でした。ヴァイオレットの義手が血まみれになったのは、彼女の罪のせいでした。彼女の心的外傷後のストレスやうつ病が彼女に幻想を引き起こしていました。ヴァイオレットの人間の手が何度も血に染まっていることは象徴的に示されていました。
しかし、手を失ったときがヴァイオレットの新しい人生の始まりでした。彼女がしてきたことを贖うために彼女のために作られた新しい義手を彼女は手に入れました。真に人間らしくなる方法を学ぶべく人々の心をまとめるための鋼鉄のの手です。
➃英単語をチェックしてみよう!
succinct:簡潔な
poignant:辛辣な
empathetic:共感できる
atonement:償い
reckless abandon:後先考えずに
maiden:乙女
embodiment:具現化したもの
bring together:まとめる
have no say in:発言権がない
prosthetic:人工器具の
post-traumatic:心的外傷後の
depression:憂うつ、うつ病
atone:償う
※この記事は「多聴多読マガジン 6月号」の内容を再編集しました。