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「すずめの戸締まり」考察 ~草太の旅と予測プログラミング

 先週の金曜ロードショーで、「すずめの戸締まり」が地上波で放映されました。1月1日の能登地震、4月3日の台湾地震を経て、この映画を再び見ると意味の大きさを感じました。

 アニメには未来の出来事についての予測プログラミングが意図的に仕込まれていることがあるので、気になったシーンをチェックしてみました。

関東大震災100年

関東大震災(1923年9月1日)で被災した御茶ノ水

 この映画のストーリーは2023年9月25日~29日までの4日間という設定。御茶ノ水駅でミミズが発生し、あわや首都直下型地震かという手に汗握る展開がありました。
 御茶ノ水あたり一帯は、関東大震災で焼け野原になったそうです。聖橋は震災復興で架けられたシンボリックな橋。ニコライ堂と湯島聖堂を結ぶ橋なので、「聖橋」と命名されたのだとか。

予測プログラミング検証

草太のアパートの壁

 1階にローソンがあるビルの301号室が、草太の住まい。壁には地図や切り抜きが貼られていました。

草太の部屋の壁

 カレンダーの印を見ると、草太は毎月戸締まりの旅に出かけていることがわかります。「閉じ師」の仕事は忙しいですね~。
 9月8日頃、飛騨高山に行ったようでカレンダーにチェックが付いています。9月25日には神戸に行く予定だったようですが、行き先変更して宮崎に行き、すずめと出会うことになる。草太が霊感で行き先を変更したことがうかがえます。

2023年9月に発生した地震

 2023年9月に発生した地震のデータを見ると、9月8日にモロッコ地震(M6.8 震度6)が起こり、死者3000人、6万棟の建物が倒壊するなど甚大な災害が発生しました。

トカラの法則

 関東大震災100年を狙ったのか偶然なのか、年間最多の471回の有感地震が発生しました。特に9月第2週は有感地震が287回を数えました。この異常な回の原因は、鹿児島県トカラ列島近海での群発地震。

 「トカラで群発地震が発生すると、国内で大規模な地震が発生する」というトカラの法則というものがあります。地震学者の学説ではありませんが、東日本大震災や熊本地震、能登地震の直前にもトカラで群発地震が発生していたことから、大地震発生を予測する目安にはなるかもしれません。

まとめ 

観客の何かを変えてしまう力が映画にあるのなら、美しいことや正しいことにその力を使いたい

新海 誠

 コロナの感染力がまだ未知数だった頃の2020年1月に、新海監督はこの映画のプロットを書き始めたそうです。関東大震災100年に向けた映画製作をという依頼があったのかもしれませんが、2023年9月の地震回数が多かったことからみると、大地震発生リスクがあるというインスピレーションを受け取っていたのかもしれませんね。

 映画公開時(2022年11月11日)に劇場でもらった「新海誠本」を読んでみると、「災害については、アポカリプス(終末)後の映画である、という気分で作りたい。来るべき災厄を恐れるのではなく、災厄がどうしようもなくべったりと日常に貼りついている。そういう世界である」と書かれてありました。
 
 私たちは緊急事態宣言以来、災厄の日常化が長引き、「もうどうなってもいい・・・」という無気力さにとりつかれた人もいるかもしれません。けれども、困難な課題であっても次元を変えて解決すると、世界線に大きな変化を与えることができることをこの映画は教えてくれています。そして「閉じ師」のように、目立たぬように大事な任務をこなしている人がいることも!

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