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風街・松本隆・シンクロの日

先日街を歩いていたらふと、松本隆が頭に浮かんだ。
少年隊のABCの作詞者が近くに住んでるって、何か面白い。
その日の夜何気無くRadioをつけるといきなり松本隆が喋りかけてきてシンクロ。
君は天然色、Wの悲劇、Sweet Memoriesをかけてくるので何事かな、、、と思いきや、松本隆 作詞活動50周年トリビュート盤『風街に連れてって』
を発売されたようでした。タイトルがいいし、あのブルーのLPは松本隆だわ。
赤じゃない、青なんだよね。
最近は追ってなかったけれど、まだまだお元気で活動されているんだな、、、と思って何となくインタビュー記事を読んだら
『もうやりたいことないよ、全部やりつくしたから』
と言う、松本隆のコメントを見て、思わずセンチメンタルな気持ちになってしまった。
別に引退を公言されたわけではないのだけれど、お元気でいる限り作品を見てみたいと思っています。

それとは別の松本さんのインタビューで面白かったのが、「熱風」というジブリの小冊子に寄せた音楽評論家の田家秀樹さんによる連載モノ。
これ、もの凄く面白くて書籍にならないかな?と思っていたらやはり書籍化が決定していた!(発売は10月くらいだそうです)
松本さんの作品はトリビュートで上げられているアーティストの曲はほんの一部で、もっと膨大な数の作品があるわけで、例えば少年隊に提供した楽曲も名曲揃いだと思うのですよね。
その田家さんの記事で特に興味深く読んだのは、アメリカのナッシュビルで松本隆、加藤和彦、瀬尾一二の3人で作ったあのねのねのアルバムの話とか、柳田ヒロとの話や、売れなかったけど屈指の出来栄えだという裕木奈江のアルバムの話なんかも非常に面白い。
松本さんに裕木奈江のプロデュースを頼んだのはあの酒井政利さんだと言うし、こういう話って広く知られていないと思うのだけど、松本さんの作品を好きなリスナーは絶対喜ぶだろうし、きっと知りたいよね。
当時は売れなかったとしても今聴いたらまた新鮮に聴こえるのかも知れない。
少なくとも私はインタビューの中で取り上げられているアルバム全部聴きたいと思った。
松本隆の作品は売れているイメージしかないと思うが、売れなかった作品というのも確かに存在していて、語られている言葉から成功の基準をやはり売れるか売れないか、に置いているんだなあ、、、と当たり前の事を言うようですが狙わないと当たらない。私にはそういった視点がなかったので感心しました。
それに松本隆さんのホロスコープの天頂には月があるようなので、大衆とか人気というものに焦点を当てることは宿命としてあるんですよね。もっと感心するのはホロスコープの出生図そのものの生き方をされている。
ご自身の持ち得ているものを全てお使いになられた人生を歩んでこられている様に見受けられた。だからこそ、
「やりたいことは全部やりつくした」と言えるのだろう。
でも松本さんはどこだったか「何故自分の作品が受けるのかは分からない」と仰っていた。
それは「月」という天体は確かに大衆や人気を表す星ではあるが実体のないものだから決して掴むことが出来ないのかも知れない。

そういえば「風街」というものもいつもどこかにあるけど掴むことの出来ないものだった。








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