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自分を追い込む癖を緩めてみよう


私はいわゆる就職超氷河期世代です。

今の自分があるのは、自分の個性や家庭環境などももちろんありますが、超氷河期世代として人生を歩んできたことが、いい面でも悪い面でも、間違いなく今の自分の働き方や生き方に大きく影響していると思っています。

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私が10代半ばの頃にバブルが崩壊し、私の青春時代は常に「厳しい」という言葉がついて回った時代でした。

思えば大学受験からすでに激しい競争は始まっていて、全受験者の半分しか大学に合格しないといわれるほど高い競争率。

さらに就職活動においては、何十社受験しても全く採用されないというのはざらにありました。求人倍率は0.99%まで下がり(2000年)、「超氷河期」と称されるほど就職は絶望的な状況。時には圧迫面接と言われる入社試験で激しく自己否定をされながらも(今の時代では考えられませんが汗)、なんとか就職するために必死で活動をしました。

希望する業界に正社員として就職できた私はとても幸運でしたが、同世代の友人知人は契約社員からのスタートというのが一般的。雇用されても、「あなたの代わりなんていくらでもいる。気に食わなければ辞めても構わない」というプレッシャーの中で、働き続けるために必死で頑張ってきた世代だと思います。

私自身もそのおかげでいろいろな逆境に対する耐性ができ、粘り強く頑張り続けるという姿勢が身についたことはとても良かったと思っています。

何に向かって頑張っているのか

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一方で、常に厳しい時代を生き抜いてきたせいか、「向上心を持って常に必死で頑張らなければ自分は認められない」と自分にムチを入れるのが習慣になってしまい、現状維持を許さないという癖がついた気がしています。常にがむしゃらに頑張ることが大事だと思い込んでしまい、向上心を持って上を目指していくことが自分の存在意義につながると思い込んでいました。

もちろん向上心を持つのは大事なことです。
でもふと感じたのは、何に向かって頑張っているのだろうなということ。

高度経済成長期のように、常に頑張れば報われる!何かが達成できる!という時代は終焉を迎え、将来の予測が困難で不確実な時代と言われる昨今。ただがむしゃらに頑張れば成功できるなんて保証はどこにもなく、変化していく環境に適応しながら、自分の人生をどう意味づけしていくか問われる時代かと思います。

にもかかわらず、過去の体験に囚われていて何に向かって頑張っているのかその正体が曖昧なまま、盲目的に「がむしゃらに頑張る」ということを自分に強いてしまっている気がします。

私の場合は、図らずもこうした自分の働き方を見直すきっかけがありました。その時に、「こんなにがむしゃらに頑張ってはたして自分は幸せなのだろうか。自分らしく生きているのだろうか」と感じて、自分を追い込まずに自然体で働こうと決断できたことが今の働き方に繋がっています。

しかし私のように立ち止まるきっかけを持たないまま、厳しい時代をずっと走り続けてきた超氷河期世代の方々の中には、この「自分を追い込んでしまう癖」のせいで働きづらい状況を自ら作ってしまっている方がいるなと感じます。

どうして自分を追い込んでしまうのか

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企業のコンサルティングに入り、多くのビジネスパーソンと話をする機会がありますが、かつての私と同じ癖を持つ人に出会うことがあります。

私と同じく超氷河期世代で、就職することが大変厳しい時期を生き抜いてきた世代。非正規雇用で入社し、努力を積み重ねてやっと正社員になり、働き続けるために必死に取り組んできた・・・そんな時代背景の中キャリアを積んできた方々です。

バブル崩壊後の時代と比較すると、労働人口が減少している現代は、正社員雇用からのスタートは当たり前。昇級昇進も比較的スムーズに実現でき、個人の頑張り次第では、若手でも活躍できる環境も珍しくありません。
超氷河期世代の私たちにとっては、こうした現在の雇用状況は羨ましいばかり。
「こんなに会社が社員に寄り添う時代になったのか」と皮肉的に言う方もいらっしゃいます。

自分たちの就職した時期とは時代が変わったことを素直に受け入れて適応できることが理想ですが、こうした厳しい世代を生き抜いてきた人々の中では、現状に甘んじることは良くないことという潜在的な意識を持ってしまう人がいます。

今の自分に対しても、バブル世代の上司やゆとり世代の若手社員に対しても「もっと頑張らないといけないのではないか」「どうしてもっと必死で上を目指さないのか」と、つい厳しく反応してしまうのです。逆境の中を生き抜いてきたことにより、常にがむしゃらに頑張り続けることが板についてしまっていて、自分に対しても他者に対してもかなり厳しく考えてしまうのです。そのことで自分を追い込んで孤立してしまったり、自己嫌悪に陥ったりと負のループにハマってしまっている人もいらっしゃいます。

痛いほどその状況が理解できるので、話を聞きながらとても切ない気持ちになったりします。

同時に、自分を追い込む癖を意図的に緩めて、もっと自然に今の自分を受け入れることができたら、きっとこの人たちはもっと楽しく働くことができるのだろうなと思うのです。

働き続けるために全力で走り続けてきた自分を認め、一旦立ち止まってゆっくり深呼吸してほしなと思います。自分がどれだけ走ってきたかその軌跡を振り返り、「大丈夫。私はちゃんと進んでいる。」と自分を認める言葉をかけてあげるのもいいかもしれません。自分を追い込まなくても、ちゃんと自分は仕事ができていることや誰かのために貢献できることなど、事実を受け入れて、自分を認めて欲しいなと思います。


追い込む癖を緩めてみよう

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厳しい時代を生き抜いてきた中で身に付いてしまった「自分を追い込む癖」。なかなかすぐに克服するのは困難かもしれません。

でも見方を変えると、その癖は今まで自分が頑張ってきた証でもあると思います。逆境の中、頑張ってきた自分を認めて、自分のこれからの人生を豊かにするためにどう生きていきたいかを見据えながら、自然体で働いて欲しいなと強く願っています。


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