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イオンはデートに向かないが、相手を知るには良い施設

先日、久しぶりにイオンに行った。
昔からある、中々大きな店舗。
田舎民からしたら、「買い物と言ったらココ」と言えるような場所だ。
以前は別の企業も軒を連ねていたが、今ではいなくなって、
新しい店舗が続々と追加されていた。
あの時はいなかったブランドも増え、少し景色も変わった様に見える。

だが、その景色にいる人々は変わらない。
髪型や服は変わっても、そこにあるのは家族や、カップルの形だ。
30代を迎えて、色々と見えるものが変わった。
そんな中で、果たしてイオンとはデートに適した場所なのだろうか。
という事をなぜか考えてみたくなった。

最初に思い出したのは、前の恋人の事だった。
1年前付き合っていた人は、とても雑貨好きな人だった。
少々ケチではあったが、自らの趣味にはとても一生懸命な所が、最初は嫌いではなかった。
だが、いつの頃からか、やたらと彼の動きにイラつくようになったのだ。
そう、イオンデートの後からである。
その日は昼食をする為に、近所のイオンを訪れた。
何を食べようかと車中はその話ばかりをしていたのを覚えている。
食事の話ばかりしていたからか、もの凄く空腹感を覚える私。
到着したら丁度お昼時、12時頃だっただろうか。

時間的に仕方ないのだろう、どの店も行列が成されていた。
ランチタイムを少し避ける事にしよう、それまで店内を回る事にした私達はレストラン街から離れ、テナントが並ぶ場所に移った。
この時に私は列に並ぶべきだったと後から後悔する。

行く先々で彼は立ち止まり、その度に「ちょっと」とふらっと消えては戻って、結局食事が摂れたのは夕方の18時。ランチどころかディナーとなってしまった。
私の過去話などどうでもいいのだが、決して他人事ではない。
どこかには「あ~~」と共感する方もいるのではないだろうか。
別に彼の性格がどう、とかそういう話をしたい訳ではない。

ここで話をしたいのは、人によってイオンでの過ごし方が大きく異なる。という事だ。
目的地に真っ直ぐ行きたい人もいるし、色々回りたい人もいる。
そういった自由性がイオンは高すぎるのである。
だが、イオンはデートに向かない、というのは万人に当てはまる話ではない。

例えば、初めて会う人同士、互いに好きな物。嫌いな物が分からない場合。
この時は互いにそれぞれの事を知りたいと思うはずだ。
こういう時はイオンの中をゆっくりと回るのも良い。
互いの好きな物を知れるし、お互い遠慮している部分もあるだろうから、
休憩しながら動き回る事が出来る。
また、逆に好みが一緒だと分かっている相手なら気も楽だろう。
好きな場所だけ回る事が出来るし、それも互いのペースを守って動くことが出来るからだ。

ではどんな人が向いていないか。
それは「互いの好みが分かっておらず、自分の好みが先行してしまう」という中途半端なカップルである。また、互いに不満がある夫婦がこういった自由性の高い場所に来ると、大体良い結果にはならない。だからこそ、日々お互いの好みや、スタイルを知る事は重要であると気付くことが出来る、貴重なチャンスでもある。
もっとも、互いをよく思えていない以上その事実に気付くことは難しいのだが…。

「あぁ~~」という結果になりたくないのであれば、デートは最初から目的を決めた方がいいし、場所も事前に話し合うのが良い。
そういう意味で、自由性の高いイオンはデートには向いていないのではないか…と私は常々思っている。
だが、まだ互いの事を知りたいと思っているカップル、友人には良いのかもしれない。相手の好きも嫌いも、疲れも知る事が出来る場所はそう多くはない。(ただ忍耐力は必要である)



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