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3つの選択肢が判断を狂わせる?

こんにちは! 

こしあんです。

あなたは特に高い買い物をする時など、カタログを見ながら「どっちがいいかな?」と比較しながら選んだりしますか?

特に家電などは、値段や性能を比べながらいろいろ吟味するのではないでしょうか。
私たちは、買うものが決まっていて、迷うことなくそれを買うことができれば問題なく欲しかったものを手に入れているかもしれません。

しかし、買い物に行くとき、何となく自分の中で予算を決めて、気に入った物があったら買おうかな?
と考えて売り場に行く人もいるのではないでしょうか。

私も売り場に行ってあれこれ見て回るのが好きだったりします。

しかし、私のように特に何も考えずに買い物に行ってしまうと、望んでもいなかった物を買ってしまうことがあります。

今回は、そんな私たちのお金の判断を狂わせる「妥協効果」といわれるものについてのお話です。


【私たちを惑わす3つの選択肢】

そんなに難しい話ではありません。
私たちは選択肢が3つほど与えられると、中間の物を選んでしまう傾向あるということです。

例えば、パソコンを買いに行ったとします。
たくさんの種類のパソコンがありますが、欲しかったサイズの物は3つしかありません。

1つ目は、色や形が気に入りましたが、価格が予算よりもずっと高くなってしまいます。

2つ目は、その半分の価格ですが、自分が望んでいたスペックに足りず、しかもちょっと安っぽい感じがします。

3つ目は、予算よりも少し高いけれど、先ほどの安い物に比べて外観もいいし、CPUやメモリも容量が大きく不足はないようです。

さて、どれにしよう?

と思いながらも大抵の人は3つ目のパソコンを選ぶのではないでしょうか。
これが一番妥当な選択だと感じますよね。

高スペックの物は高くて手が出ないし、かといって低スペックの物では話にならない。
だったら、ちょっと予算をオーバーしても使えそうなパソコンを買ったほうがいいよねと考えてしまいます。
こういう経験は多くの人がしているのではないでしょうか。

しかし、ここに至るまでの選択は自分で決断しているように感じますが、本当でしょうか?

スーパーから家電量販店まで、多くの企業が売り上げを上げるために様々な工夫を凝らしています。

例えば、家電量販店は最上位機種を買い求めるお客さんはあまりいないことを知っています。
でも、それを他の機種と並べて置けば、その次に高価な1台が「中間価格」に見えるようというわけです。

この展示法はいろんなところで見るのことができます。
物件なども3つの選択肢がある場合、妥協効果が発生します。

また、40年ほど前にこんな実験もされています。
実験の参加者に、一眼レフカメラとカセットレコーダーのカタログを見てもらいます。
カタログには、説明書きや写真と一緒に価格が掲載されていて、その中から「買うとしたらどれが欲しいと思うモデルか」をカメラとレコーダーから1つずつ選んでもらいます。

選択肢が2つだった場合、結果は大体半数ずつに割れました。
半分は高いモデルを、もう半分は安いモデルをといった感じです。
ではここに、もう一つの選択肢を付け加えるとどうなるのか?

結果は、参加者の半数から3分の2が中間価格となったモデルを選び、一番高いモデルと一番安いモデルで残りを分け合った形となりました。

あなたも少なからず、高級品は性能が優れているが値段が高い、安物は確かに安さが強みだが品質が悪いという感覚を持っているのではないでしょうか。

そのため、中間の価格帯の物が特に見どころはないけれど欠点もないと感じてしまいます。
そうすると「これでいいか」という気持ちになり、妥協することになるわけです。

以前、人間は得をするよりも、損をしたくない生き物だという話をしましたが、妥協効果には損失回避の意識が潜んでいます。
そのため、損を避け続けるほうを優先しがちになります。



【比較するのではなく、それ単独で評価する】

良いのか、悪いのかわかりませんが、私たちはたとえ妥協して買った物でもあまり後悔はしません。
理由としては、その商品を手に入れてしまえば類似品が近くになくなるからだと言われています。
つまり、比べるものが無ければその商品の欠点も気にならないというわけです。

また、自分の物を高く見積もる「授かり効果」というものもあります。
なんだかんだと言いながら、私たちの脳は買ってよかった理由を探してしまうものなんです。

そして、私も同じような経験があります。

以前、テレビを買おうと店に行った時のことです。
店に着くまでは自分の中で32型のテレビを買うつもりで家を出ました。
しかし、店に入り様々なサイズのテレビを見ていると自分が買うつもりだったサイズが酷く小さく見え始めました。

そこで私は「もうちょっと大きいサイズの方がいいかな?」と思ってしまい、結局もう少し大きいサイズのテレビを買ってしまったんです。
家に帰り、セッティングした後の素直な感想は「大きすぎた?」といったものでした。

この時、感じたものが私の素直な感想だと思うのですが、様々な理由を見つけてはこのサイズでよかった理由を一生懸命探している自分がいます。

では、どうすれば良かったのか?

心理学者のクラウディア・ハモンドは「何かを買おうとする時は、家に持ち帰ってそれを単独で見ればどう見えるか想像してみるといい」と言っています。

確かに、単独で見れば比較対象もなくなりますし、家に置いたときのことを想像すれば、「このサイズは自分の家に合わない」とか「この色は家の雰囲気に合うな」といったことも正しく判断できるのではないでしょうか。

私たちは、店に着くまではある程度買うものを決めていたはずなのに、比較してしまったばっかりに「妥協効果」のせいで特に望んでもいなかった物を買ってしまうことがあります。

そうならないためにも、選択肢が3つあったら高いほうの値段を見て中間を選ぶのは間違いです。
あなたが望んでいたものは、もしかすると一番安い物でも問題がない可能性があるからです。
何かと比較して物を選びそうなときは、自宅にそれを置いたところを想像してこの妥協効果から脱出してくださいね。



今回はここまで

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それではまた次回お会いしましょう。

※この記事は主に私のアウトプットを目的に書いているものです。
参考にした資料(主に読んだ本)をもとに考察したもので、私の主観が多分に含まれています。
そのため、参考にした論文とは結論が異なる場合があります。
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