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算数のウソ


こんにちは! こしあんです。

あなたは子供の頃、数を数えるときに指を使って数えていましたか?

私の場合は”指を使うと計算するのが遅くなる!”と言われてよく手を叩かれていました。
しかし、最近の研究では数学的な理解に「指」が重要であることを示す研究もあります。

今回は、「指を使うことはそんなに悪くないのでは?」というお話です。


【指と深い関係にある部分】

あなたも手で何か物に触れたとき、その感触を鮮明に憶えていることがないでしょうか。
好きな人と繋いだ手や、寒空の下で飲む温かいコーヒー、学校で流行ったスライムの感触など、私たちは手から様々な情報を受け取っています。

そして、その情報は脳の頭頂葉にある”体性感覚野”という所で処理されます。
この部分は、身体の感覚や、温痛覚、触覚の中枢をつかさどっています。

研究者のイラリア・ベルテレッティとジェームス・R・ブースは、この指の知覚と表現をつかさどる脳の体性感覚野の手指領域について分析しました。ベルテレッティらは、8~13歳の生徒に複雑な引き算問題を与えると、生徒が指を動かさなくてもこの領域が活発になることを発見しています。

つまり、実際指を動かさなくても指に対応する脳の分野が反応しているということです。

またこの体性感覚野は、より大きな数と多くの操作を伴う複雑な問題だとさらに大きく反応することがわかっています。
そのため神経科学者たちは、「指の知覚」がとても重要だと考えるようになりました。
なんでも、「指の知覚」からテストの点数が予測できるといった研究もあります。

また、小学1年生に行なわれた指の知覚テストでは、算数のテストを行なうよりも正確に2年次の算数の成績を予測出来たり、音楽家が算数を得意とする傾向にあるのは、訓練によって指の感覚が発達しているためだという研究もあります。

スタンフォード大学教育学部教授のジョー・ボアラーは、「幼い子供のうちに、指に対応する脳領域を発達させることが重要だ」とし、「そのためには、指を使って数字を数えることが効果的だと判明している」とも言っています。

しかし、多くの家庭や学校で「指を使うことは幼稚なやり方だ!」という印象を植え付けているのではないでしょうか。

大人たちはなぜそれが本当にダメなのかをきちんと説明できなければいけませんね。



今回はここまで

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それではまた次回お会いしましょう。


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