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「ジャック・ケルアックとジャズ」のポッドキャスト

2020年3月21日に、四ッ谷のジャズ喫茶「いーぐる」で、『ページをめくるとジャズが聞こえる』発刊記念のイベントを開催しました。

前半は「スコット・フィッツジェラルドとジャズ」、後半は「ジャック・ケルアックとジャズ」というテーマで村井康司が話をしたのですが、ここでは後半のケルアックとジャズについてのレクチャーをポッドキャストにしたものをご紹介します。

「スコット・フィッツジェラルドとジャズ」のポッドキャストはこちらです。

ということで、ケルアックについて少しお話を。

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ジャック・ケルアック(1922〜1969)はフランス系カナダ人を両親に持ち、生まれはアメリカですが、実家ではフランス語を使っていたそうです。ケルアックの独特の文体はそのことと関係がある、と指摘されることもあるようです。

フットボールの奨学生としてニューヨークのコロンビア大学に入学したケルアックは、怪我のせいもあってフットボール選手としては目立った成績を得られず、文学とジャズ、そして大学の周辺にいた奔放で自由な仲間たちとの交友にのめりこみます。

詩人のアレン・ギンズバーグ、ずいぶん年上(1914年生まれ)だけどニューヨークのアンダーグラウンド社会に深くコミットしていたウィリアムズ・バロウズなどと親交を深め、彼らはのちに「ビート・ジェネレーション」と呼ばれるようになりました。

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From left to right: Burroughs,Ginsberg,Kerouac

そして、バロウズの紹介で、ケルアックはデンヴァーからやってきた奔放な男、ニール・キャサディに出会います。

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Neil Cassady (left) and Kerouac.

小説『オン・ザ・ロード』は、キャサディの強烈な個性に魅せられたケルアックが、彼とともに全米を走り回った4回の旅行(1947、48、49、50)の体験から書かれたもの。

では、ポッドキャストをお聴きください。25分ほどです。


『オン・ザ・ロード』は、長らく『路上』という邦題で親しまれてきましたが(福田実訳)、今回引用に使用したテキストは、青山南訳の『オン・ザ・ロード』(河出文庫)です。

2012年に、ウォルター・サレス監督によって映画化され、そこではビバップに合わせてみんなが踊りまくるシーンや、スリム・ゲイラード(のそっくりさんですが)のステージ・シーンなども観ることができます。

『オン・ザ・ロード』には数多くのジャズが登場します。チャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィス、ジョージ・シアリング、デクスター・ゴードンとウォーデル・グレイ、レスター・ヤング、スリム・ゲイラードなど。ポッドキャストには当日かけた音源は収録されていませんが、『ページをめくるとジャズが聞こえる』には、ケルアックに関連する30曲が聴けるSpotifyプレイリスト(QRコードでアクセスできます)が付いていますので、ぜひご活用ください!


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