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「あり方×やり方」をリベラルアーツで捉えると画期的です

今回は、流行の「あり方とやり方」を、リベラルアーツのフレームを通して考えていきましょう。意外にこの角度からの記事は見かけることが少なく、発見があると思います。
前回は大学の学部をリベラルアーツで整理してみる回でした。

人文学は「あり方」の学問だ!という見方

前回、文学/哲学/神学といった学問は人文学に類される。という話をしました。

人文学は「善悪」や「美醜」といった概念を扱います。
そして、人が作ったものを人が、時代や風習なども織り交ぜて評価解釈します。
(芸術や文学はその最たる例としてわかりやすいですね)

時代や国や人によって評価や解釈が変わるというのは正に人文学的です。

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言うなれば、唯一の正解はなく、人それぞれでベストアンサーが変わる。これは「あり方」の範囲だと捉えることが出来ます。

つまり、その人がその人らしく過ごすために追求したりするものが「あり方」ですので、「私はこの生き方でいいんだ」「これが私の使命だ」というのはあり方です。

こう考えると人文学は「あり方」の学問だと捉えることが出来ます。

社会科学は「やり方」の学問だ!という見方

同じように見ていきましょう。
経済学、経営学、商学などは社会科学に類されます。
この学問は「損得」「利害」といった概念を扱います。

人を「構成単位」や「要素」といった見方をします。

人文学があり方の学問だと捉えた場合、対比的に、社会科学は「やり方」の学問であると捉えて見てください。なかなかスムーズに考えが整理できるのです。

経済学も経営学も、人間社会において、どうやるとどうなるのか?という社会メカニズムをモデル化したり、どうすると効果効率がいいのかということを追求する部分がありますね。

どうでしょうか。「やり方」の学問と捉えてそこまでおかしくないと感じられるのではないでしょうか。

では自然科学は?

最後に工学や理学といった自然科学ですが、、、巷の、あり方×やり方は、2つ構成なのに対し、リベラルアーツフレームは「人文学/社会科学/自然科学」の3つ構成なので、どうしても自然科学は浮いてしまいます。。汗

そこで!!
ここからは私の創作になるのですが、自然科学は「原理原則」の学問だと、現時点では捉えています。

人文学は人の思想思考の領域、社会科学は人社会や集団の領域。
そう考えると自然科学は、ヒトがいてもいなくてもそこにある、宇宙の「原理原則」を解明する学問だと捉えると、結果としてバランスよく整理できるのではないかと感じています。

まとめ

いかがだったでしょう?今回は、

人文学は、実は「あり方」の学問
社会科学は、「やり方」の学問
自然科学は、「原理原則」の学問

と整理してみました。以下再掲です。

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あり方っていうワードは、今とても流行っていますが、イマイチ皆さん捉えきれない部分がある言葉ではないでしょうか?
そこで今回は上記のような整理を試みました。

リベラルアーツのプロの方々は、日頃からこういった考え方/整理をしているか否かわからないのですが、実際のところ本やwebでもほぼ見かけませんし、
キャリア相談でこのお話をすると、殆どの人に新鮮な切り口だという感想をもらいます。

「あり方」は人文学の概念であるという見方。一度味わってみて下さい。

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