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文化の読書会

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読んだ本の趣旨を1章ずつ1000字以内で書いていっています。
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#歴史

オンライン「文化の読書会」を続けてきて変わったこと。

2020年の前半、近畿大学で経営学を教える山縣さんとZoomで話したのがきっかけだった。確か「な…

『チーズと文明』を読む−第3章「貿易のゆくえ−青銅器とレンネット」 人の交わりと技…

「文化の読書会」での対象本は、チーズから文明を読み解いていく「チーズと文明」。今回はその…

日本の人が書くイタリア像は、日本のあるべき姿を描き出していることが多い。

読書会ノート ファビオ・ランベッリ「イタリア的考え方ー日本人のためのイタリア入門」 第4…

「イタリア人が当たり前とすることは何か」を日本人に教えてくれる本はほとんどない。

読書会ノート。 ファビオ・ランベッリ『イタリア的考え方ー日本人のためのイタリア入門』第1…

19世紀、イタリアの文化構築は地域性を否定したがゆえに、トスカーナをモデルとした。

読書会ノート 今回からファビオ・ランベッリ『イタリア的 「南」の魅力』を読む。この1年、…

ブローデル『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀 日常性の構造』第1巻−2まとめ−36…

ブローデル『物質文明・経済・資本主義』の読書会メモ。今回は、第1巻の後半2分冊目のまとめ。…

細々とした事実が無際限に繰り返されると、それらは連鎖的な現実として自己主張する。

読書会ノート ブローデル『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀 日常性の構造』結論として ー 昨年11月から読み始めた本書3巻のうちの1巻を読了。ブローデル自身の結論を批判的に読むのが今回の課題。 ブローデルが歴史にあるあらゆる現象の土台として、物質生活を可能な限り調査したことによる恩恵は大きい。もちろん、すべてが語り尽くされたわけではない。しかし、物質生活(食用植物・衣服・家・都市と農村の違い)は他の分野と比較して、緩慢な進化であるとの特徴がある。規則性が根強い。

都市って何なんだ?人口密集地なら都市と言えるのか?

読書会ノート。 ブローデル『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀 日常性の構造』第8章 都…

人は読み書きはできなくても何とかなるが、数えられないとサバイバルできない。

読書会ノート ブローデル『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀 日常性の構造』第7章 貨幣…

16世紀のポーランドの貴族にとって、農民のようにビールを飲むのは家名を傷つけること…

読書会用ノート。ブローデルの本を読んでいて面白いのは、ミクロとマクロの視点が交互にリズミ…

ブローデル『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀 日常性の構造』第1章 数の重量:…

表記の読書会メモ。 文明にとって数がすべてではないが、数の力は技術と共に大きな力である。…

ブローデル『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀 日常性の構造』第1章 数の重量:…

表記の読書会メモ。 18世紀とは生物学的旧制度が終了した世紀として解釈できる。 生物学的旧…

『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀 日常性の構造』(フェルナン・ブローデル) ‐…

フランスの歴史学者、ブローデルの「日常性の構造」を読んでいくオンライン読書会の第2回目。…

ブローデル『物質文明・経済・資本主義 15-18世紀 日常性の構造』序論・まえがき・世界の人口ー案出すべき数字

フランスの歴史学者、フェルナン・ブローデルの本をオンライン読書会でがっつりと読んでいく。概要1000字、分かったこと250字で書いていく。 欧州では市場・企業・資本主義の合理的構造がじょじょに進んだ結果、産業革命がおこったというのが通説だ。しかし、いくつもの経済の分かりやすい部分だけをとらえて推移を追ってきたに過ぎない。丸ごと見ないと分からない。 丸ごととは3層に分かれる。物質文明とも称すべき自給自足や物々交換で成立する下層、中間層に市と結びついた生産・交換のメカニズムが