乾燥について(果物編)

糖を含んでいると乾燥が難しい

葉物の乾燥は、前回書いたようにエアードライでかき回しながら乾燥していけば乾燥ができます。しかし、果物のように糖が多く含まれている原料はそうはいきません。エアードライで乾燥しても糖が熱で焦げてしまって、茶色くなってしまいます。これでは、商品になりませんよね。独立する前は乾燥のご相談をいただいても全て断っていました。

お客様の役に立ちたい。

独立してからは、できる限りお客様のご要望をカタチにしたいと、全国を探しました。そして、本当に乾燥工場なの?っというくらいキレイな工場を持っていて、高い技術力を持っている会社にたどり着きました。例えば、トマトを乾燥すると、赤茶色に仕上がるのですが、その会社では、赤いトマトで仕上がってきます。いちごも茶色になってしまうのですが、変色なく仕上がってきました。一番驚いたのは、エノキの乾燥品です。キノコ類ですから、うまみが凝縮されて、いかそうめんを食べているような感じでした。すごくおいしかったことを今でも覚えています。

スムージーの素も作れます

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これは、リンゴ、オレンジ、バナナ、小松菜の乾燥品です。これをミキサーに水と一緒に入れて、スイッチを入れるだけで、生鮮の野菜作ったようなスムージーが出来上がります。
この乾燥方法は、減圧乾燥法という乾燥方法で、素材が良ければ本当に美味しい乾燥品が仕上がります。

過去には~その1~

埼玉県の農家さんから深谷ねぎを乾燥して欲しいとご相談をいただきました。出荷できないねぎは廃棄しているので、それを乾燥して使えないか。というところから始まった案件でした。弊社にご依頼いただく前に、いろいろな乾燥工場さんで乾燥されたようなのですが、満足いく仕上がりにならなかったようでした。それで、私のところに依頼をいただきました。先ほどの乾燥方法で加工したのですが、今までで一番良い仕上がりでした。とお褒めの言葉をいただきました。ちょっと食べただけで次の日までねぎの香りが残るような仕上がり具合でした。

過去には~その2~

殺菌粉砕を専門に行われいる会社の営業さんと打ち合わせをした時に「乾燥芋」をパウダーにしたい案件があるのですが、うちではできないのですが、対応できますか。っという相談も受けたことがあります。乾燥芋も糖が多いのと粘りがあるので、乾燥芋をそのまま殺菌粉砕しても、機械の中にへばりついてしまって加工ができなかったのだと推測します。
エアードライでは乾燥できませんが、遠赤外線乾燥とういう方法を使うと、乾燥芋もさらに乾燥させることができ、特殊な粉砕機があれば粉にもなります。実際にご要望通り粉末をお作りしてお渡ししたところ、とても驚かれたことを記憶しています。

今までできなかったもの

エキス末の乾燥はできませんでした。それ以外にご相談いただいた案件に関しては、ほぼ加工できました。もし、これを乾燥したい。試作してみたいなどあれば、お気軽に相談してください。
試作は有料になりますが、やってみるだけの価値はあると思います。

近々、ブルーベリーを乾燥してみたいと思っています。

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