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【文系や初心者向け】2.統計学の基本【品質出身者が語る】

このシリーズは、品質管理と統計学の基本から応用までを幅広くカバーし、初心者や文系の方々でも理解しやすい内容とすることを目指します。

統計学は、データの収集、分析、解釈、そしてその結果からの意味づけに関わる学問です。私たちの日常生活からビジネスの意思決定、科学研究、政策立案に至るまで、統計学はあらゆる場面で用いられています。この学問は、膨大なデータの中から有用な情報を抽出し、不確実性の中でも合理的な判断を下すための基盤を提供します。

このnoteでは数式等は使わず、おおまかな考え方について紹介していきますので、安心して読み進めてください。

統計学の役割

統計学の主な役割は、データを通じて世界を理解する手助けをすることです。これには以下のような目的が含まれます。

ここから学ぶべきことは、統計を取ることが目的ではなくて、その先に上記のようなゴールがあるのだということです。

統計学の基本用語

統計学を理解するためには、いくつかの基本用語を知っておく必要があります。分かりやすい例をあげておきます。

あまり数学が得意ではない人にとっては、平均を考えればいいじゃないかと感じてしまうかもしれませんが、物事を見る尺度には色々あるんだということを知っておいてください。統計を考える上でも、品質を考える上でも非常に重要になってきます。

データの集め方

データを集める方法は多岐にわたりますが、主に次の二つの方法があります。

データを集める際には、その目的、必要なデータの種類、収集方法の妥当性を考慮する必要があります。例えば二次データで考えてみると、自分の求めているデータがあったとします。何も考えない人であればそのまま使ってしまうでしょう。しかし、ここまで学んできたあなたなら大丈夫なはずです。そう、出典は?データの集め方は?…確認しなくてはならないことはたくさんあることに気付くはずです。

表の読み方

データを表(テーブル)にすることで、情報を整理し、比較しやすくなります。表を読む際には以下のポイントに注意します。

情報を正しく読むためにも、単位はとても重要ですね。例えば1kgと1000gは同じ量ですが、1000gと書いた方がぱっと見大きく見えます。そういうマジックが隠れているものです。

グラフの種類とその使い分け

データを視覚的に表現するには様々な種類のグラフがあります。グラフを選ぶ際には、伝えたい情報の種類に最適なものを選ぶことが重要です。

データをグラフにすることで、数値だけでは見えにくいトレンドやパターン、関係性が明確になります。グラフを読む際には、軸のラベル、凡例、データポイントの意味を理解し、グラフから正しい情報を読み取ることが重要です。

データの解釈

データの解釈は、単に数字を読む以上のものです。データの背後にある意味を理解し、解読するプロセスです。データを解釈する際には、データの集め方の妥当性、データの範囲や限界、可能なバイアスや誤解を引き起こす要因に注意を払う必要があります。

我々が普段目にするアウトプットは、どういったデータによって作られたのかに注意を払う必要があることがお分かりいただけましたでしょうか。
そういったことを理解するためには、統計的な見方は欠かせません。データの集め方、表やグラフの正しい読み方、そしてデータの解釈についてのスキルを常日頃から身につけることが大切です。

それこそ普段から、考える癖をつけていくことで、少しずつではありますが見る目がついてくると思います。

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