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【読書メモ】誰も知らない「名画の見方」

ちょこちょこ西洋美術史関連の本を読むようになって、2年くらいだろうか。
妹におすすめの本を聞かれてもうまく答えられなかったのですがこの本に出会い!!まず一つ!!!真っ先に進められる本ができた!!!!!!!

そもそも、もっと知りたいからいい本ない?って難しいよね、、。
西洋美術史通史が知りたいのか?印象派など特定の時期でいいのか?それとも一枚の絵画の鑑賞方法なのか?いいなと思った絵画をもっと知るためにはどうしたらいいのか?などなど

「もっと知りたい」という気持ちはバラエティにとんだものだよねーと思う。

この本は、美術展に行くのが好き、なんとなく絵画を見るのは楽しいと思ってる人を、もうひと段落ふた段落と、楽しめる境地に連れて行ってくれるような本です。
つまり、なんとなくいいなあと思った絵や、名画とされてる作品のことを、もっと深く理解できるヒント、もしくは新しい視座で鑑賞するヒントが書かれている。

本では、具体的な画家と作品、比較作品なども上げながら、絵画の見方の手引きを教えてくれている。
そして作品はもちろんカラー!文体も優しめ!

私が忘れたくないので下にまとめます。
この内容は画家の解説とセットで読んでみて初めて理解しうるものだとは思いますので!ぜひ本を読んでほしい〜!!!


・写実的な作品に隠されている「もっともらしさ」とは?
・絵が描かれた理由や役割を知るために、時代背景や画家の人生を知ること
・他者評価の「代表作」ではなく画家にとっての重要な作品(分岐点)を見つけること。自分にとっての画家の代表作を見つけること。
・画家は絵の「主題」を表すためあらゆる技術を使う。画家がどんな主題を表すために作品を書いたか「考える」ことで、視覚的要素や効果が見えてくる。
・画家は意図したことを伝えるために演出や工夫をしている。そのことに注目する。
・優れた作品は画家の地位や名声、外聞とは無関係に人を感動させる。先入観にとらわれずに見ることで、画家の人生や趣向が見えてきたりもする。
・優れた「新しさ」を持つ絵画は、決して単独で新しさを持つわけではなく、先達の影響を受けている。その受け継がれたイメージを辿ることも楽しみの一つ。
・時代の変化を知りたければ、同時代の画家たちの作品を比べてみること。あるいは、同じ傾向を持つ(例えば同じテーマ、女性の日常、風景、など)一時代前の作品と比べて見ること。両者の間のわずかで決定的な違いに気づくと、その作品の意味に近づく。

全8章分のヒントっぽいところをメモ

展覧会では比較ができるように、近くにいろいろと並べ立ててくれてるので
同時代のものや、同じ主題のものなんかは比較しやすいよね。
あと、作品リストには作者と制作年なんかものっているので、必ず入手すべし。


この本が最高なのは、何よりも、冒頭の部分で、

「絵を見るのは楽しいけど、素人だから美術のことはわからない」と言うこともしばしば聞く。だが「わからない」ことをそれほど悲しむ必要は無い。なによりも、まず、絵が好きだ、見るのが楽しいと言うのは、豊かな感性に恵まれている証拠である 。

はじめに p3

と言ってくれており、何よりも素敵な出会いが、この先にあるんじゃないかと思わせてくれる!
たくさん勉強して、いっぱい絵を見に行きます!先生!

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