ASML新社長TSMC訪問、中国以外の市場を拡大?

2024年1月10日、台湾経済日報

https://money.udn.com/money/story/11162/7697501

ASML 半導体装置メーカーEUV(極紫外線)露光装置 オランダ


ポイント:ASMLは地政学的課題の乗り越え、中国以外の市場の拡大を狙い、TSMCとの強固な関係を維持し、地元サービスへの注力を強化することで、さらなる成長を目指しています。

ASMLの商務長であるChristophe Fouquet氏が、現役幹部とともにアジアへの出張を計画しています。Fouquet氏はASMLの内定された新リーダーであり、現職のCEOであるPeter Wennink氏の退任後に、CEOを引き継ぐ予定です。

Fouquet氏は、現役幹部とともに、アジアの主要なパートナーを訪問する予定です。最初の訪問先は、世界最大の顧客であるTSMCとその他の台湾のパートナーであり、その後、韓国と日本などへ向かう予定です。

ASMLの幹部は毎年、顧客を訪問する計画を立てています。今年も、同社幹部が台湾を訪問するという情報が流れています。ASMLは現在沈黙しており、外部へのコメントは控えています。

業界関係者は、この情報は意外ではないと述べており、地政学的課題の下では、ASMLにとって危機であると同時にチャンスでもあることを浮き彫りにしていると指摘しています。

地政学的課題による影響
米中テクノロジー戦争と地政学的課題により、ASMLは大きな打撃を受けていますが、業界関係者は、ASMLは依然として、中国以外の主要な地域市場が積極的に生産能力を拡大していることによるまた、サプライチェーンの短縮化により、地元サービスがより重要になるため、ASMLにとってもチャンスになると指摘しています。

ASMLの戦略

ASMLは、最大顧客であるTSMCを固守し、現行戦略を変更するつもりはありません。また、輸出規制はASMLの財務見通しに限定的な影響しか及ぼさないと見られています。

TSMCの占有率はすでに6割
業界関係者は、ASMLの成長の観点から、半導体大手が東南アジア、東北アジア、さらには米国や欧州などの市場に積極的に進出していることは、さらなる発展の機会をもたらすと考えています。

ASMLの本社はオランダのVeldhovenにあり、世界16カ国60都市にオフィスを構え、従業員数は4万1500人以上です。統計によると、台湾はASMLのアジア最大の拠点であり、4つのカスタマーサポートセンター、2つのインテリジェントマニュファクチャリングセンター、および2つのグローバルテクノロジートレーニングセンターを設置しています。従業員数は4500人以上です。

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