時間に着目することで、在庫も減るし、資金繰りも改善できる
「在庫と時間」について、まず頭に浮かぶのは「売れるまでの時間」です。
せっかく作った商品がなかなか売れずに在庫が溜まるというのはよくある話です。
しかし、もう一つ「商品が納入されるまでの時間」も、在庫が増える要因です。
「発注してから作るのに2ヵ月かかる」とか、「注文してもすぐに手に入らないことがある」といった状況だと、会社としては「予定よりも早めに、かつ、多めに発注する」傾向があります。
その結果、まだ、売り先が確定していないのに発注することもあり、在庫として滞留する時間が長くなるのです。また、当然のことですが、発注すれば、お金の支払が発生するため、早め&多めの発注は資金繰り悪化の要因になるのです。
このため、「商品の納入時間を短縮することが資金繰りを改善する結果にもつながる」と言えます。
相手先があるため、すぐに納入時間を短くすることは簡単ではありません。しかしながら、
・代替先を常に探す
・先方の稼動状況を確認する
・入手困難な部品だけは早めに確保する
といったちょっとした工夫は日頃からも実行可能です。
昔は「作るのに2ヵ月かかる」と言っていた先も、今では製造ラインに余裕があるため、「1ヵ月で製造できる」となっていることもあります。
納入時間は定期的に見直すことが必要です。
知人のコンサルタントの先生は毎月クライアントさん向けに冊子を発行しているのですが、ある時、今まで使っていた印刷会社A社から、新しくB社へと変更されました。
理由をお伺いすると、A社の対応に特段不満があった訳ではなく、B社の方が原稿を送ってから納品までの時間がより短いことが最大の要因です。お忙しい先生は原稿を出すのがいつもギリギリ。期日までに冊子をクライアントさんに届けようとすると、納入時間が短いことが大きなメリットに感じられた模様です。
このケースは、在庫ではありませんが、時間を短縮できると、いろいろな面で波及効果があります。時間に着目することで、業務改善につなげていきましょう。
弊社では見えないものを「言葉」という形にすることで、「これがいいのだ!」を見つけてもらう仕事に取り組んでいます。仕入先や外注先に関しても、「これでいいのや」と安易に妥協していると、貴社にとって更なる飛躍のきっかけを逃している可能性もあります。
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