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「現状を受け入れる」ことを実践するのが難しい場合、どう捉えたらよいかを考える

現状を受け入れる」とか「現状に感謝する」といったことが大切だと言われています。

しかしながら、頭では分かっても、なかなか実行するのが難しいという人もいるのではないでしょうか。

実は私もその一人です(笑)。

「現状を受け入れる」と言われると、「現状に満足する」というように感じられ、「少なくとも、今の売上には満足していないけれど」というような考えがすぐに頭に浮かびます。

また、毎年のように業績を伸ばしている人を見ると、「あの人は現状に満足していないからこそ、常に新しい事業を次々と生み出しているのだ」というように感じます。

つまり、「現状を受け入れる=現状肯定=成長も進歩もなし」というように、どちらかと言えば、否定的に捉えてしまうのです。

もちろん、「現状を受け入れる」ことが大切と言っている人が言わんとすることは、そうではないことはなんとなく分かります。けれども、その主旨と自分の感覚とのズレをどうしても、埋めることが難しかったのです。

そこで、いろいろと考えた末に出てきた結果が、冒頭の図になります。

理想が高いか、低いか。そして、現状認識が正しいか、誤っているか。この2軸を使って、4つの型を考えてみました。

なお、現状認識に関する正しいか、誤っているかは、正=客観的かつ冷静に把握している、誤=一面的かつ近視眼的に把握している、という意味で使っています。

自暴自棄型は、「どうせ自分は何やってもダメだ」と感じて、やる気も起こらず、行動も起こさないタイプ。

自意識過剰型は、「自分はこんなもんじゃない」「もっとできるはずだ」と思っているけれど、周囲からは認められず、非難の矛先を自分以外に向けてしまうタイプ。

自分評論家型は、自分のことをちゃんと分析できているのに、それが行動に繋がらず、いつも土俵の下で傍観者として自分を見ているタイプ。

そして、自立型は、まさに「現状を受け入れる」ことと、それに甘んじることなく、目標達成に向けて行動しているタイプです。

このように考えると、「現状を受け入れる」ことが大切なのは、自暴自棄型と自意識過剰型であることが分かります。そして、両者の場合でも、「現状を受け入れる」際のアプローチ方法は微妙に違っています。

自暴自棄型の場合は、時には最初に本人の理想を定義することから始める方が良いケースがあります。

一方、自意識過剰型の場合は、高い理想はあるので、「自分はこんなもんじゃない」という時の、「こんな」を正しく理解してもらうか、本人とは違う観点から「現状でできている自分」を受け入れてもらうか、です。

私の場合は、この4つの分類の中では「自意識過剰型」。できていない自分を事実として受け入れられないがゆえに、理想と現実とのギャップにモヤモヤしていたように思います。

理想は、やはり「自立型」。

現実を正しく把握していても、「こういうことをやりたい」という理想がないと、常に受け身になってしまい、せっかくの人生も楽しくありません。

いずれの場合でも、理想と現実との間には、常にギャップがあります。高い理想を掲げているだけでは現実は変わりません。また、現実は常に変化しているのに、昨日の現実に固執していると、自分と現実との間にもギャップが生じてきます。

自分が先の4つのタイプの中で、どこにいるのかが分かると、突破口が見えてくるのではと考えています。


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