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お金を借りる前、「最終的にはなんとか返済できそうだ」という感覚はかなり大切

先日新築マンションを買った40代の友人。

期間30年の住宅ローンを借りたので、最終返済日は80歳近く!70代後半になっても、毎月借金を返すというのは、ちょっとイメージしづらいところです。

ただし、住宅ローンの場合、毎月の返済額を減らすために期間を長めに設定するけれども、実際には多くの場合、退職金等で繰り上げ返済することを前提にしています。

つまり、住宅ローンのケースで言うと

・最初に頭金が必要(最低2割ぐらいの頭金を用意しておいたほうがベター)

であることに加え、

・担保として不動産を登記している
・退職金などで返済原資がある程度確保されている

ため、銀行としては比較的審査が通りやすい融資の一つです。

では、会社の一般的な融資の場合はどうでしょうか。

最初に少しは自己資金が必要という点では住宅ローンと同じです。

しかし、個人の退職金のように、「ある程度まとまったお金がかなり高い確率で入ってくる」ということは必ずしも期待できません。

普通は売上から上がった利益で借入金を返済していく訳ですが、昨今の状況を考えると、「計画通りに売上が上がらない」ことは充分にありうることです。

そして、計画通り行かないことが分かってから動くのでは遅いのが現実。

このため、お金を返すための準備として、「計画通りに売上が上がらない場合どうするのかについて最低でも3つぐらいの対策を事前に検討しておく」ことが大切になります。

・社長が個人で貸付ける
・手元にある株を売却する
・定期預金を取り崩す   

などなど、対策は様々です。

しかし、これらの対策を借入する前にピックアップしておけば、「500万円ぐらいなら最悪でもなんとかなりそうだ」とか、「本当は3,000万円借りたいけど、ちょっと厳しいかなぁ」といったことがおおよそ見当がつきます。

そして、この「感覚」というのはかなり大事です。

住宅ローンの場合だと、「まあ、退職金で2,000万円ぐらいはもらえそうだから、65歳で完済できそう」というような、感覚はあると思います。

銀行の融資を利用する際、「これならなんとかなりそうだ」という感覚がないままとりあえず借りて、「借りてからなんとかしようという考え方は危険」です。

ところで、自営業者である私の場合、退職金はゼロ。還暦も迫ってくる中、期間30年の住宅ローンを返せる感覚は今のところありません(汗)。

なお、資金繰りがしっかり回る仕組みを社内に定着させたい方は、「社長専任の社外チーム」にお気軽にお問い合わせいただければと思います。

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