やらない理由はいろいろあるけど、それでもやるべきことをやる方法
決めたことをやるか、やらないか。
クライアントさんとの打ち合わせで、「では、これをやりましょう」と決めた後、フォローアップで「先日決まった『これ』をやりましたか?」と質問した際、「やってません」という回答が返ってくることがあります。
やらない理由はいろいろあれど
忙しかった
忘れていた
体調が悪かった
他にやることができた
なんだかやる気が起こらなかった
など、やらない理由は様々です。
体調が悪かったケースは別として、内心では「この前はやるっていったじゃん」と言いたいのをグッと我慢して、「では、どうしたらできるのか?」を次に探ることになります。
こちらとしては
・会社としてやるべき優先順位の高いこと
・経営者としてもやった方が良いと納得したこと
を毎回打合せで擦り合わせているという認識です。
しかしながら、一週間経って確認してみると、「やってません」となることは、どうしても発生します。
対策1:期限を定める
対策として、よくあるのは「期限を定める」です。
「『これ』を12月5日の15時までにやりましょう」
という感じて、日付だけでなく、締め切り時間も定めることで、「やってません」を減らすことはできます。
対策2:報告を義務化する
けれども、仮に期限を設定しても、その期限までにやらない人もいます。
そのような場合には
「『これ』を12月5日の15時までにやりましょう」
に加えて、
「やったら、私宛にメールで報告してください」
というように報告というアクションを求めます。
リモートで進捗管理をする場合は、システム等を共有することで確認することもありますが、そうでない場合は、完了報告を追加でお願いすることが多いです。
対策3:期限経過後すぐに確認する
しかしながら、「報告してください」とお願いしても、期限を過ぎても報告がなく、やったか、やらないかがハッキリしないことも(汗)。
このように期限を設定し、報告義務を課しても、期限までに何の連絡もない場合には、期限を過ぎてすぐのタイミングで
「12月5日15時までの期限であった『これ』について現状を教えてください」
と確認の連絡を入れます。
対策が有効となる前提条件
期限の設定、報告の義務化、期限経過後の確認連絡。
これらがあくまで機能するのは、締め切り期限や終わったら報告することについて、ご本人との間で合意ができていることです。
本人が「12月5日15時までは無理」と内心では思っているのに、こちらの都合で締め切り日時を設定しても、守れないことが多いです。
このため、資金繰りや納期との関係で、どうしてもこの日時までに終わらせないとマズイという場合は別にして、本人に「いつまでだったらできます」と自分で自主申告してもらうのベターです。
投資したお金を回収するために
会社で「上司-部下」の関係にある場合は、一定の強制力があるので、部下にあたる社員の人たちは会社として決まったことをやらざるをえません。そして、会社としても、決めたことを守れない人は、評価しないし、最終的には退職していただくことになります。
一方で、会社が外部の人にお金を払って業務を一部委託したり、アドバイスを求めたりする場合。
中には「こちらがお金を払っているのだから」という意識があるのか、「やりましょう」と決めたことを先延ばししたり、なかなかやらなかったりすることもあります。それはたいへんもったいないことです。
もちろん、業務委託先やコンサル先から言われたことに納得しないなら、腹落ちするまでトコトン話し合うことが必要です。そして、「ここの言うことはどうも信用ならない」と感じるなら、契約を打ち切ることがお勧めです。
しかしながら、打合せ時点では「よしやろう」と決めたことが、実際にはなかなか進まないことがよくあるとしたら、業務委託先やコンサル先を変えても、同じことが起こる可能性があります。
答えをもらっただけでは満足しない
知人の士業の先生がブログ記事の中で、「セミナーを受けても変わらない人」の特徴として、「自分の課題の『答え』を教えてもらおうとする人」と指摘されていました。
逆に、セミナーで学んだことをすぐに結果に結びつける人」は、「自分の課題を解決する『考え方』を教えてもらおうとする人」というご説明でした。
私もその記事を読んで「なるほど!」とすごく共感したのですが、お金を投資して何かを得たいと考えておられるなら、「やろう」と一度決めたことはまず行動することが大切です。
前述のように、期限を設定したり、報告を義務化したりするのは、管理の手法としてはありですが、個人的にはされたくないし、相手に対してもやりたくもありません。
「やろう」と決めたことが分かった時点で「答え」をもらったと感じて、満足してしまうだけでは、本来お金を投資して得たかったものを手にすることはできません。
そして、模索は日々続く
では、お金と投資して得たいものを手にするために、何をどうしたら良いのか。
弊社では本人の感情と結びつき、価値判断の基準となる「心意気」を言語化して、会社経営に反映させることに取り組んでおります。
なぜなら、人が自律的に行動するには、自分が「どのようなことに感情が動き、どのような思考の癖があるか」を言葉として自覚していることで、悩んでいる時間が減り、具体的な行動に費やせる時間が確実に増えるからです。
ただ、中には「心意気」を言語化するプロセスに取り組む前に解決したい課題があるクライアント先もあり、その場合のベストの解決策は何かを日々探っているところです。
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