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アオアシから見るアスリートのキャリア

昨年のワールドカップが終わってから、アニメアオアシを子どもたちと見始めました。そして見事にハマり、続きを漫画で楽しんでいます。

ACCの講座に通っている時に、受講生に「サッカーチームのユースでコーチをしています。」という方が何名かいて、プロになれない子どもたちへのキャリア支援という話が話題に登っていましたがなかなか想像がつかずにいました。

しかしアオアシを見てからユースの世界がちょっとわかるようになりました。
サッカーの漫画は今までもいくつもあったけど、ユースを舞台にしたのは初めてらしく、サッカーの戦術なんかも大変勉強になるのですが、私は普段見れないユースの世界、そこでのキャリア形成についても勉強になるので毎月ジュニア版の発売を心待ちにしています。

ここでも漫画を読みながら私自身のスポーツへの向き合い方をアシトや他の登場人物に重ねながら見てしまいます。
私も新潟という地方から全国大会出場選手が大勢いる関東の大学に進学しました。
高校までは校内でのエースであるという自覚から、自分のアイデンティティはソフトテニスであると思いながら生きてきました。
しかし、一年の浪人も手伝って、進学した大学ではそのアイデンティティはグラグラと崩れていきました。
今までとは全く違う上下関係のある人間関係。
練習のレベルも、個人個人のレベルも遥かに高く、入部当初から見えてしまったその壁を、先輩や後輩たちとぶつかりながらがむしゃらに超えていくほどの意地がなぜか持てませんでした。
途中でチームを去っていく平のような選択もできず、割り切ってやるという選択をしました。
だからアシトのサクセスストーリーは読んでいてとても気持ちがいい。
私はできなかったけど、そういう可能性もあるよね、と勇気をもらえます。

他にも色々な立場の登場人物がいて、心情を描いているので、ここでもサッカーというチームスポーツの多様性が垣間見えて、面白いです。

キャリア支援をする際にどんな世界があるのか、ちょっとでも知れることでこれから出会う子どもたちへの想像力が広がっていきます。

アオアシでもう一つ好きなのはアシトのイーグルアイについて。
アスリートのキャリア支援ではスポーツで身につけた力を仕事でどう活かすか翻訳していくことも大切になってくるのですが、サッカー選手が競技を通してこのような俯瞰の目を育んでいるなんて全く知りませんでした。
ジュニア版には巻末に中村憲剛さんによる解説がついているのですが、いわゆる漫画の世界の設定ではなく、本当にこういった能力があると知って大興奮です。

私は学生の頃ホテルの朝食を提供するというアルバイトをしていましたが、バイキングではなく、来た順に朝食を提供しなければいけないというもので店内が混雑してくると来店の順番も、座っている席も混乱していました。
この能力があればどこに誰が座りというのも残像として見てられるのかもなんてことを考えるのが楽しいです。

アオアシを読んでから戦術なるものがいくつもあることも理解できるようになりましたが、試合を見ていてまだまだ全然わかりません。
実際プレーしてみないと私には理解できないんだろうなと思いながら、そんな機会もおそらく訪れないだろうと漫画からの勉強を頑張ろうと思います。

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