[創作論855] ポリマー潤滑剤

環境と経済面を配慮した、金属加工用の高性能ポリマー潤滑剤が開発されました。

金属の釘や網、ばねを製造する伸線加工では、熱間圧延された線材が、狭い開口部を持つ伸線ダイスを通して引き抜かれて細くなります。
同工程において、潤滑剤は、摩擦を減らして発熱を最小限に抑え、伸線ダイスの耐用年数を延す重要な役割を担います。
しかし、潤滑剤を使用する前に、母材にキャリア層を塗布する必要があります。
キャリア層は、後に除去しなくてはならず、時間と労力を要する上、環境に有害な化学物質も使用されます。
今回、研究チームが開発した潤滑剤は、環境に優しい水溶性ポリマーをベースとしています。
金属に直接塗布でき、複雑な前処理を必要としない上、水溶性であるため、水性溶剤で簡単に除去できます。
伸線ダイスにかかるストレスが最小限となって、ダイスを頻繁に交換する必要がなくなり、資源節約にもつながります。
さらに、特殊コーティングを施したワイヤや合金などの伸線加工にとどまらず、伸管加工や冷間鍛造などの分野にも適用できるとのことです。


興味深い技術ですね。
創作活動でも、潤滑剤をうまく使いたいですね。

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