[創作論857] 高温に耐えるデータストレージ

金星のような極端な環境でも動作するデータストレージが開発されました。

極限環境下での電子機器の開発には、高温下で安定に動作するSSDなどの不揮発性メモリデバイスが必要とされています。
しかし、一般的な不揮発性メモリデバイスは、およそ300度の温度に達すると故障してしまいます。
今回研究チームが発表した新しい強誘電体ダイオードを基にした不揮発性メモリデバイスは、最高600度までの温度で動作可能で、金星のような極端な環境で運用できることが期待されています。
開発されたのは、強誘電性窒化アルミニウムスカンジウム(AlScN)と呼ばれる材料を使ったダイオードです。
メモリデバイスはニッケルとプラチナの電極にAlScNダイオードを挟んだような構造になっています。
AlScNダイオードの層は厚さ45ナノメートルで、人間の髪の毛のおよそ1800分の1ほどのサイズだとのことです。
このAlScNダイオードを使った不揮発性メモリデバイスは100万回のデータ読み取りに対応し、6時間以上にわたって安定したオン/オフ比を維持できるそうで、この結果は前例のないものと評価されています。


素晴らしい技術ですね。
地球外での創作活動の在り方を考える時が近づいているのかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?